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【その2】 40年以上ビジネスをやってきて、何がうれしかったか? 


【その1】の続きになります。

今回の記事は、どれだけ自分の仕事(会社としての仕事)が、社会に
貢献したかです。
大成建設の「地図に残る仕事」的な発想です。

言い変えると、「いかに家人や子供たちに誇れる仕事をしたか」です。

30年前まで遡って、思い起こしてみました。
これは自分自身の勝手な思いからではなく、実際にお客様から
感謝の言葉を頂いたものを挙げてみます。
大きくは、3つありました。


(1)あるフィルムメーカーの、感度ISO400フィルムの開発への
貢献(X線分析装置)

(2)警察の犯罪捜査への貢献(鑑識活動への)(X線分析装置)

(3)HID(高圧水銀灯)ランプの普及(車用の電球)

(1)は、あるフィルムメーカーの開発分析センターの担当の方から
実際に言われたことです。

「この装置がなかったら、このフィルムを世界に先駆けて(K社
より先に)開発し、世の中に出すことはできませんでした」

私も何十年もカメラや写真をやっていましたので、自分が扱っていた
装置がフィルムの開発に使われ、世に出て、こうしていま目の前で
自分のカメラで使うことができたんだと、非常に嬉しくなりました。

この会社では、開発や、分析センターで使われている装置はほとんど
(10数台)がこの私の部門で扱った(販売した)装置でした。
1台、1000万円から2000万円する装置ですから、売り上げも大変なものです。

この装置は、電子顕微鏡(走査型)というものに、半導体検出器を装着して
サンプルに含まれる元素の、定性・定量分析するものです。
分析結果は、数分もあれば取得可能です。

(2)警察の犯罪捜査への貢献(鑑識活動への)(X線分析装置)

このX線分析装置は、様々な分野で研究開発や分析などに用いられますが、
分析の分野では、分かりやすくは「科捜研の女(沢口靖子主演)」
話題になっているものです。

科捜研は、地方自治体に設置される科学捜査研究組織になりますが、
いわゆる所轄では、刑事部鑑識課におかれることになります。
一方、科学警察研究所(科警研)は、警察庁管轄の総合的な研究組織に
なります。

この科捜研や鑑識での使われ方は、例えば事故後に路上に落ちていた
非常に小さい車のヘッドランプの破片などを、装置に入れ分析をすると、
たちどころにメーカー、車種、製造年月が判明するという優れものです。
ですから、ひき逃げなんか考えない方が良いということになります。

この分析のデータベースは、私がある警察本部で実際に仕事で訪問した
際に、そんなお話を聞かせていただきました。
(詳しくは言えませんが・・・)

異口同音に、「この装置を使ってよかった」とお褒めの言葉を、
あちこちの担当者からいただきました。犯罪捜査に大いに役立ったと、
家人、子供たちにも自慢できます。

警察での、この装置のシェアは、約50%以上と少し前に聞きました。
やはり、科警研や科捜研、警察本部に実績として使われると、大きな
影響力があるようです。

犯罪捜査も、社会的にはもちろん非常に大切なことです。
こういうことに貢献できるということは、「幸せの一語に尽きます」

(3)HID(高圧水銀灯)ランプの普及(車用の電球)は次回に
ご紹介します。


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