「飲み会で仕事の話はしない!」という私の飲み会の方針
近年、若い人たちの飲み会への参加を嫌がる、という話はよく聞きます。
年上の上司とかと飲むのに、価値を見出さないのでしょう。
これは、十分に理解できます。
私の場合、会社に入った頃には、部門長、上司、回りの役職者、仲間が
酒の好きな人ばかりで、ほとんど毎日誘ったり、誘われたり、奢られたりという環境もあったりましたが、10も20も年が離れている上司や先輩方に
飲み会に誘われて、あまり嫌だったという記憶はありません。
ある時、それがなぜか考えたことがありました。飲み会で出た話題を、
思い起こしてみました。
部門長、上司、A部長、B部長などみなさん一流国立大学や公立大学、有名私立大学の出身でした。
建築学科、文学部、機械工学科など出身は様々でしたが、飲んだ時に
出てくる話題は、ほとんど仕事の話はありませんでした。
(ある事業部長は、建築家の黒川紀章さんと同じクラスだったというひとでした)
話題として、どこかからこんなオーディオアンプやスピーカーが出たとか、どこのカメラはいいとか悪いとか、この間行った美術館の絵はどうだったとか、読んだ本がどうだったからとか、今度テニスをしようとか、この酒は
うまいとか、仕事の話なんてほとんどしません。
もちろん、こちらからお願いすれば、相談に乗ってくれますが、向こうからはありませんでした。だから、一緒の飲み行くに行くのが嫌ではなかったんですね。
最近は、飲みに行くと、上司から「お前の仕事ぶりはだめだ」とか、「こんなことでは先はない」とか「おまえは出世はしない」とか、ほとんど嫌がらせの文句ばかりで、仕事中に言えないのを、酒の勢いを借りて言っているのではないかと思うほどです。これでは、誰も飲み会についてきません。
なので、私は飲み会に誘ったら、自分からは仕事の話はしませんし、
回りの課長連中(いれば部長)にもそれは徹底させてました。
だから、若い人も遠慮なくわいわいがやがや話ができて、酒を美味しく楽しく飲めるのですね。それでコミュニケーションもよくなり、お互いが理解できて信頼して仕事ができるようになれば、いいのではないかと思います。
京都の堀場製作所という会社をご存知でしょうか?
毎週のように社長主催(参加)で飲み会があるのだそうです。
いわゆる「おもしろおかしく」の飲み会です。
社長にもどんどんものが言えて、社内や部内のコニュニケーションも
良くなり、会社の業績も上がっているそうです。
社長自ら飲み会を開いている会社なんて聞いたことないですよね?
ちなみに、当時、私の部門の接待費予算は年600万円(売上は約80億円)で、半分は部内のコミュニケーションのために接待費予算を使って
いました。(内緒ですが・・・)
経理関係のコントローラーは「会社のお金で飲食をやっている」と、
ぶちぶち言っていましたが、それで成果が上がり、給料も増え、部下の
モチベーションが上がれば、600万円なんて安いものです。
(実際は半分も使っていませんでしたが・・・)
コントローラーはそれをやめろと言わなかったので、自分的には「よし」としていたのです。
こんなことは言いませんが、営業部門で成果を上げているからこそ
コントローラーなどの間接部門も、ちゃんとお給料をもらえているのです。
最近では、コンプライアンスとかいって厳しくするものだから、コミュニケーションもうまくいかず、社内がギスギスしてうまく仕事が回らなくなるのです。
節度を守り、常識の範囲でやっているかぎりは会社も文句はいわない。
そういうものと思います。(ちょっと昭和な話題でした・・・)