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「自責」は「自己責任」の略ではない!?

これは昔の上司、新将命さんの言葉です。
私も何度も教えられ、叩き込まれました。
結果、私は「自責の男」になりました。

自責と自己責任は似ているようで違うということです。
「自責」は自分の周辺に起きているあらゆる問題に、自分が当事者と
なって臨むということ。
「自己責任」は、隣の人の失敗は隣の人の問題、自分には関係ない、
「自分の尻は自分で拭け」ということ。まさに、成果主義の弊害と
いってもいいでしょう。自分のことしか関係ないということです。

一見、自責を装っているが、自己責任を振りかざす人間は、結局、
他責人間でしかありません。

こういう他責人間の集団では、チームワークは機能しません。
チームワークは、チームで起きたことは、すべて自分の問題とする
自責人間の集団だからこそ力を発揮するのです。

グループとチームは違うという話を、以前しました。
グループは単なる人の集合体です。
チームは同じ目標を共有し、ベクトルを同じくする集まりです。

仕事はそのチームでやるものです。チームでやらなければ、よい仕事は
できないし、よい結果も得ることはできません。

「国が諸君に何をしてくれるかを問うな。諸君が国のために何ができるかを問え(
Ask not what your country can do for you.Ask what you can do for your country.)」。1961年に行った、J・F・ケネディ大統領の有名な就任演説の一節です。


自責を持つ人はリーダーになり得ます。
職場に自分から「自責の風を吹かせる」、それがリーダーです。
会社の中に自責の風が吹いて定着すると、よい企業文化が生まれます。

お互いを助け合うようになります。コミュニケーションが良くなります。
成功はみんなで勝ち取ったものという意識になります。

企業文化がある会社とない会社を比べると、そこには不況の風に対する
耐久力に4倍の差が出るという。
わが社をレジリエンス(復元力)の強い、たくましい会社にしたいならば、まさに「「まず隗より始めよ」(言い出したものからはじめよ)で、自分からはじめて、会社の中に自責の風を吹かせることです。

新将命さんが、企業に呼ばれて幹部研修を行うときに時々発する質問が
「御社で吹いている風は、自責の風ですか?それとも他責の風?」。

この問いに対する回答の80%以上は他責の風だったそうです。
こんな会社がうまくいくハズがありません。


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