
上司は、いかに部下に成功体験を積ませるか その4
引き続き成功体験のその4です。
部下に成功体験をさせる時に考えるのは、その部下が「指示待ち人間」でない事が前提になります。
高学歴だし、仕事をやらせると何でもそつなくこなすが、自分からの提案やリーダーシップが無い人は一定数います。
「仕事を増やしたくないので、余計なことはしない」人など、最近では
そう公言する人もいます。
そう言う人に成功体験をさせるのは残念ながら難しいです。
では、どうそたら良いか。
私が、新入社員や、中途採用の人に毎度やったのにこんな事があります。
最近ですと、一歩間違うとパワハラになりますが、本人や周りの人に
了解をもらった上で、実施した方がよいでしょう。
それは、本人にプレゼンを実施させ、周りの人が、その人をどう
見ているかを言ってもらい、強制的に改善点や今後の方向性について
気づかせるのです。
やったのはこうです。配属後6ヶ月を経った時に、部内の人間を全員
集めて、その期間に勉強した事をみんなの前で発表させ、その成果を
評価させるのです。
いわば、「洗礼」を受けさせるのです。通常は大失敗します。
「そんな事しかやっていなかったのか?」
「所詮は学歴だけの人なんだね」
「で、この部門をどうしようと思っているわけ?」
「当然提案はあるよね?」など、遠慮なくみんなから言われます。
みんなもそんな洗礼を受けて成長してきていますから、容赦ありません。
まあ、敢えてそう言わせるように事前にしているのですが。。。
さんざん言われた方は、どうなるかというと女性なら通常は泣き出します。参加者には先輩の女性もいますから、容赦なく「泣いて済むもんじゃないわよ!」と言う事になります。
最後には、私の方からは、今後の自身の目標ロードマップ、部門への改善提案など具体的にアクションを求めます。
また半年後に同じ事をやります。また前回と同じであれば、更なる洗礼を受けます。そうしますと、だんだん「なんか考えてやらないとまずい」と思うようになりますから、自分でいろいろ考えるようにようになります。
(この時点で、会社を辞めたいと言い出したら、それはそれで仕方ありません。そういう人はどこへ行っても成功はしないでしょうね)
そして、きちんとメンターを付けて面倒を見るようにします。
一年も経てば一人前になります。1人で客先へいけるようになります。
提案もどんどんするようになります。時間が経てば、少しずつ成功するようになって行くのです。
部下も覚悟はいりますが、こちらも覚悟をもってやるという事になります。
そして、「指示待ち人間からの脱却」が可能になるのです。
忘れてはいけないのは、「人間は仕事を通じて成長する」のです。
甘ったれた気持ちで仕事をしても、成長はできません。
それを気づかせるために、そういう「洗礼」をするのです。
それが、成功をするための基礎となるのです。