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島根史上最高の選手、ペリンビュフォードについて

本日はバスケのオタクでございます。
私が応援する、プロバスケットボールBリーグ1部に所属する島根スサノオマジックは、それまで毎年地区最下位に低迷する弱小であったが、20-21シーズンに勝率5割目前まで達する躍進を遂げた。その原動力となったのが本記事の主役、ペリンビュフォードである。

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昨シーズンの島根はビュフォードのチームだったと言っても違和感がないくらい素晴らしい選手だが、決して順風満帆なわけではなかった。今回はビュフォードが誰もが認める(は大袈裟かもしれないが)島根史上最高の選手になった過程を記していこうと思う。

来シーズン始まる前に急いで書いてしまおうかと思いまして。ほぼおんなじ内容書いてた人見かけたけど気にしない!!←

加入発表に感じた不安

2020年のオフシーズンにこの発表がされた時、少なからず不安を覚えた。実力はロシアリーグのオールスターに選ばれているし、信頼と実績の堀GMが連れてきた選手だから折り紙付きだろうがそこではない。まあまあイカツい見た目はともかくとして(笑)4年で7つものチームを渡り歩いているジャーニーマンぶりが気になった。気に入らないチームならあっさり決別してしまうようで、前シーズンも下位に沈んだ島根で大丈夫なのかが心配だった。日本での実績があったブルックス、ケンタッキー大出身というエリートのトラビスと比べていたから余計に際立ったのであろう。

怪我とチームの低迷に苦しんだ2020年

シーズン序盤、私が初めてビュフォードを見たのはアウェイの滋賀戦だった。決して上背はないが、長い腕と高い跳躍力を活かしたアクロバティックなプレーが特徴で、お金を払って見る価値のある華があるプレーヤーであった。さすが島根が誇る神GM、堀さんが発掘しただけあった。
しかし、決して悪い船出ではなかった中、ビュフォードを怪我が襲う。11月の大阪戦を最後にビュフォードは約2か月コンディション不良(後のスサノオノミカタで股関節の違和感であったことが発覚)で離脱を余儀なくされる。その間チームは低迷、8連敗を喫しチームは下位に低迷する。
その間、欠場の理由がコンディション不良としかアナウンスされず、不安は募るばかり。私はこの頃家族と、多分もうすぐ退団だな、と話していた(今思えば助走付きでぶん殴りたいが)

流れを変えた「スサノオノミカタ」

謎の欠場が続き、ポーカーフェイスでどこか掴めないビュフォードのイメージが変わったのはドキュメンタリー番組、「スサノオノミカタ」であろう。

8連敗目を喫した後のロッカールーム、チームメイトに激しく檄を飛ばしていたのは他でもないビュフォードであった。そのポーカーフェイスからは想像もつかない熱さに面食らうと同時に胸を打たれた。これ以降、ビュフォードへの見方は大きく変わった。
(なお、チームはこの次の試合で連敗脱出となる)

快進撃の2021年

そんなビュフォードは2021年に入ってようやく復帰を果たす。強豪への敗戦が続いていた嫌な流れを振り切ったのはアウェイ大阪戦であった。

ハイライトを見ればわかる通り、ビュフォードは山下のブザービーターに繋がるアシスト、勝負を決定づけるスリーなど勝利に大きく貢献した。この試合を生で見れたことは一生の思い出だ。
そしてここから島根の快進撃が始まる。強豪の川崎や渋谷から勝利を奪い、4月には球団新記録の8連勝を達成した。
サラッと流したが、渋谷戦で勝利を決定づけたこのワンプレーは、Bリーグにペリンビュフォードの名を一気に知らしめたであろう。

復帰後に気づいたが、ビュフォードは非常にクレバーなプレーヤーだ。並の外国籍選手ならタフショットに強引に行きそうな場面で、ビュフォードはしっかり日本人含め全選手の中で最適な場所にパスを供給する。もちろん、自分で決めるべき時はきっちりと決める。長年島根に所属する後藤がキャリアハイのスタッツを残したのも、ビュフォードのアシストの影響が大いに関係しているだろう。その高いバスケットIQと献身性に惚れて自分はビュフォードを推すようになった。
河合HCもビュフォードのハンドラーとしての才能を見抜いており、シーズン終盤の勝負どころではPGペリンビュフォードを戦術として採用するようになった。自分で得点も取れれば、的確なアシストで得点の演出もできる。ビュフォードなら、それでもビュフォードならなんとかしてくれる(仙道風)と言っても過言でないくらい支配的な活躍を見せた。

シーズン終盤の三河戦、ビュフォードはキャリア初のトリプルダブルを達成する。


その日のインタビューでは連敗中でも支え続けてくれたブースターへの感謝を述べ、インスタでは自分を受け入れてくれたチームメイトへの感謝を綴っていた(のちに彼は昨シーズンまでで、自分への自信を失っていたことも綴っている)。7つの国を渡り歩いた男が、極東の田舎町のチームを愛してくれている。この事実だけでも島根ブースターがビュフォードを愛する理由として十分であろう。
シーズン最終戦も決勝点となるダンクを決め、最終10戦で9勝を飾る素晴らしい成績の原動力となった。彼が出場した試合の勝率はなんと6割。まさにチームを勝利に導くプレーヤーとしてビュフォードは誰もが認める(だから大袈裟)島根史上最高の選手になったのだ。

ブースター歓喜の契約継続

オフシーズンも終盤に差し掛かった6/15、島根ブースターにとって願ってもない朗報が飛び込んできた。

島根ブースターは叫び、泣き、すでに優勝したかのように心から喜んだ。それもそうだ、外国籍選手との契約継続は実に5年ぶり、それも継続したのは去年苦楽を共に乗り越えてきて思い入れはとてつもなく深い島根史上最高の選手だ。
さらに契約を結んだ際のコメントが島根ブースターの涙腺を崩壊させた。

オファーをした際にも「新シーズンも島根で、大好きなこのクラブで勝ちたい!」と島根への想いと共に返事をしてくれました。(堀GMコメントより)

繰り返しにはなってしまうが、島根は毎年のように優秀な新規外国籍を連れてきながら、2年目以降の継続が一切できていなかった。そんな島根のブースターは、今季の外国籍選手は特に残留を切望していた。それが叶うだけでなく、史上最高の選手が島根スサノオマジックを「大好きなクラブ」と言ってくれた。

泣いていいですかこれ?(もう泣いてる)
ビュフォード大好きだ!ずっと島根にいてくれ!

来季の島根は日本代表候補のビックデュオが結成され更なる飛躍が期待されている、その中でもやはりビュフォードは中心となっていくプレーヤーであろう。島根史上最高の選手が来季はどんな活躍を見せてくれるのか、ぜひ会場に足を運んでそれを見守ろうと思う。7番のTシャツを身につけて。(早くビュフォードのグッズを発売しろ!)


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