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EDY stats talk : part 02: 支配率で考える

2回目はBB戦のスコアを中心として、支配率を軸にあれこれ考えていきたいと思います。主に参照するのは前回と同じスプレットシートの別シート「Phase3 BB」です。

BB戦スコア分析

EDY BB戦分析

まずは表のBB戦に関する数字の部分です。縦軸には各BB戦waveにおけるスコアと、最大値(MAX)、および平均値(AVG)の数字を用意しました。
対する横軸なんですが、これはそのまま出されてもちょっとわかりにくいと思いますので、表の左から右にそれぞれの値を説明していきます。

  • BB Raw
    BB戦の原点数、生スコア(Raw Score)です。これはNIA発表そのままの数字となります。

  • 支配率
    そのwaveにおけるBB Rawの合計のうち、当該陣営が占める割合の数値です。大雑把にはこれがアノマリーゾーン全体のどのぐらいを支配できているかという指標ということになります。

  • 支配率平方根
    支配率の平方根です。なんでそんなものを計算するかというと、次の「戦力数予想値」を算出するためです。

  • 戦力数予想値
    BB戦がランチェスター第2法則に従った動きをするという仮定を置いた上で、支配率から予想される参戦人数の比率です。支配率平方根をRES=1になるように割り算して導出した値となります。

要するにBB戦のスコアから「だいたいの人数比率」の推定する計算をした、ということになります。きっとどちらの陣営も(表からは見えないところで)当日のログ発生数からだいたいの参加推定人数を弾き出しているだろうと思いますが、その数字と大きくは乖離していない模様、ということだけは言及しておきます(この件についてこれ以上詳しくは語れないので語りません)。

戦力=人数比の目安

目安としては平均値からの戦力数予想値=1.35倍を意識すればいいでしょうか。これは、単純にはだいたいENLの人数が1.35倍だった、ということを示しています。

上下動するということ

しかしこの戦力数予想値自体はゲームを通じて一定ではなく、waveごとに上下動があります。
これが単調に増加していたり単調に減少していたりする場合は実際に割合が変わっていった=「戦況を見て離脱していった」というのが最も考えられるシナリオということになります。ですがEDYにおいては(ENL視点で見た場合)2回山がある変動を見せているためそこまで単純な話ではなさそうです。
今回算出した戦力数予想値は(劣勢側の)RESが1になるように均してしまったので見た目はENLの側の変動として見えていますが、実際の変動がどちらの陣営を起因として起こったのかはこの数字だけからではわかりません。ENLの行動変化が起因になって数値が上がる/下がることもありますし、RESの行動変化が起因になって数値が上がる/下がることもあるのです。

過去の各所のアノマリーで比較的よく見られる変化としては終盤の支配率=戦力数予想比の急激な変動というものがあります。これはおそらく(負けた側が)ゲームを諦めて戦いを放棄する、あるいは物資不足に陥って継戦ができなくなり離脱していくということによって起こるものです。
ではEDYではどうだったかというと、終盤wave7〜9にかけて、(BB戦では)RESが戦力数比を徐々に改善させていっているように見えます。しかしこれは劣勢側が有利になっている変動なので、負けた側の離脱という類型とは異なるものです。もし終盤の戦力離脱があったとすれば、それはRESではなくENLに起こっていたということになるかと思います。

シャード戦との配分を想像する

という話をBB戦だけを軸に考えていてもあまり状況は見えてこないので、同じ表の残りとなるシャード戦部分の話を加えていきましょう。

EDY シャード戦分析表

戦力数予想値は先程のBB戦の部分のものそのままなので、その先の数字について説明します。

  • ShardGoals
    そのWave中におけるシャード戦のゴール数です。
    時間帯によってジャンプ数が2回だったり3回だったりというのがあるのですが、そこは特に均したりはしていません(ENLとRESのゴール数比だけを見るので、ジャンプ数が同じなら特に問題はないです)

  • ゴール数比 - 実測値
    ShardGoalsの数についてENL/RESを計算した値です(戦力数予想値をRES基準の倍率にしたのでこっちもそうするほうがわかりやすい)。
    なおINFと表示してある箇所は割る側(RES)が0になってしまったので無限大になってしまった箇所になります。

  • ゴール数比 - 期待値
    戦力数予想値の4乗の値です(その定義から支配率の2乗比とも言えます)。
    シャードゴールのさせやすさは、ある2点間にリンクを張れるかどうかに比例するので、「ある1点を支配できている確率」は「戦力数予想値の2乗=支配率比」に比例し、2点間であればその2乗で求められる、という大雑把な推論に基づくものです。
    もしこの値が実測値を上回っていればENLがシャード戦で全体支配率から想定されるものを上回る成果を上げたということになりますし、逆に下回って入ればRESがそのwaveにおけるシャード戦をうまくやった、という事が言えると考えています。

まず言及しておくと、ゴール数比の実測値-期待値の全体平均は極めて近い数字になっています。これはどちらの陣営もBB戦支配率から期待されるとおりのシャードゴール数を稼いだということで、両陣営間でシャード戦の技量に大きな優劣はなかった、ということを示しているのではないかと思います。

wave3-5 : ENLのシャード戦集中

次に大きな特徴として見えてくるのは、wave3-5にかけてのENLのシャード戦への傾倒ぶりでしょうか。

  1. wave3-4では戦力数予想値=BB戦への戦力配分が如実に下がっている

  2. それに対しゴール数比は実測値が期待値を大きく上回っている。

  3. wave3にはGoRuck Stealth Ops勝利報酬による追加ジャンプがあった

といったあたりから、開幕のBB戦集中からシャード戦主体に戦いを切り替えていった様子が想像できます。

wave6以降 : RESの挽回

その後wave6でENLはBB戦に再び戻ったようなスコアを見せるのですが、それとタイミングを合わせるようにしてゴール数比実測値が期待値を下回る=相対的にはRESが挽回していく時間がやってきます。
それだけを見ればENLのBB戦再集中の反動でRESのシャードが改善、で説明が付きそうなのですが、問題は続くwave7以降です。この時間帯の数字を見ると、RESはそれまでとは大きく違う戦い方に切り替えたかのような改善ぶりが見られます。絶対値ではもちろん負け越しているのですが、BB戦とシャード戦の両方で戦果比はそれまでから想像される期待値を上回っており、単にどちらかの戦いに戦力を集中させたのとは様相が違っているように見えます。

終盤スコア変動の怪

この、終盤における改善が単に方針の切り替えだけで成せるものなのか、というとちょっと説明がつきにくいような気がします。ただスコアとシャードゴール数推移から見る分析では、これ以上は探りようがない部分なのかなと思います。
ただこの終盤に見られる変動はかなり大きなもので、もし「wave6あたりで突如RESが予備戦力を投入した」と言われればそれを信じたくなる程度には大きな変化・改善ではないかという感想です。

といったあたりの検証・答え合わせは各陣営の中で情報を集めていくしかない部分かと思いますので、(そろそろ記憶が薄れてきている頃合いでしょうが)参加した皆様は見えないところや見えるところでまだまだ議論を楽しめる部分なのではないでしょうか。

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