【ボードゲーム】ハゲタカのえじきと経営学
ハゲタカのえじきは、「誰と仲良しか分かるカードゲーム」といつも紹介しています。4歳くらいの子供でも遊べる簡単なゲームで、私のゲーム会でも人気ゲームの一つです
そのハゲタカのえじきから、経営学のエッセンスを抽出したいと思います
ハゲタカのえじきの勝敗ライン
ハゲタカのえじきはプレイヤー同士で点数を取り合い、点数を一番多く取った人が勝ちとなります
1~10までの得点カードがありますので、合計55点。取るとマイナスになるカードが1~5点で合計15点ですので、場の点数は40点となります
この40点をプレイヤー人数で割ったら、勝ち負けが決まる点数の理論値が計算できます
4人で遊ぶとしたら、40÷4=10点以上が理論上の勝敗ラインです。このラインを越えないとゲームには勝てません
経営学上の勝敗ライン
経営学上でも勝敗を分けるラインがあります。それが「損益分岐点」です
損益分岐点とは、会社の経費(家賃などの固定費+交通費などの変動費)と売上高が交わる点のことを指します
損益分岐点を理解しておけば、会社経営に限らず、個人事業主や家庭の収支を把握することが出来るようになります
損益分岐点をきっちり出すには、日々の経費計算をきっちりとしないといけません(家庭であれば家計簿ですね)
基本的なことですが、これを中々きっちり出来ず、期末に領収書の入力をまとめてやる個人事業主が山ほどいるのです(私も含め・・・)
ハゲタカのえじきでプレーヤーが獲得する得点カードを「市場」、点数を「売り上げ」、プレイヤーが出す手札を「投資金額」点数の勝敗ラインを損益分岐点に置き換えて、考察を進めたいと思います
損益分岐点を超えるための戦略
ハゲタカのえじきでの損益分岐点は、4人なら10点です
この損益分岐点10点を超えるためにどうしたらいいかを考えてみます
10点の得点カード(市場)を取れれば、一発で損益分岐点まで売り上げを伸ばすことが出来ます
ですが考えることはみんなおなじで、10点の市場はみんな狙う競争が激しい市場です
みんなに人気で売り上げが見込める競争が激しい市場のことを、経営学でまでは「レッドオーシャン」と呼んでいます
逆に、1点2点のように売り上げが小さい市場は、10点よりも競争は穏やかになります
この緩やかな競争になる市場を競争が激しいレッドオーシャンに対し、「ブルーオーシャン」と呼びます
経営者の決断、どの市場で戦うか?
経営者は損益分岐点を上回り、利益をつくるためにどの市場にお金を投資するか決めます
市場が提示され、プレイヤーの中で一番大きい額を投資したら、市場を占有できます
投資金額は1~15までありますので、「15」を投資すると市場を占有できますが、ハゲタカのえじきでは他のプレイヤーと投資金額が被ると市場を占有できず、つぎの投資額のプレイヤーに市場を取られてしまします
ですので、10点のレッドオーシャン市場は、最大投資額の「15」を他のプレイヤーも投資してくると思われるため、投資額がかぶって市場を取れない可能性も高くなります
損益分岐点の10点を超える方法は他にもあり、例えば6と4の市場を占有しても10点になります。ですので、競争が穏やかな6と4に15、14と投資するほうが、確実に10点を取れる可能性があります
このように、ハゲタカのえじきで経営学上の損益や市場をなんとなーくイメージすることが出来るのです
実際の経営の違い
獲得点数=市場 手札=投資金額 と表現して経営に当てはめたが、現実と全く異なる点もあります
それは「市場が育ったり衰退したりする」ことです
仮に、現在6点の市場でも、現実では投資を繰り返し市場が成長して、8点9点になることもあります。逆に、市場が衰退して5点4点になることもあります
手札(投資に金額)も会社によって異なります。ひとりだけ手札に10~15の数字を多く持っていたら、他のプレイヤーよりも優位に進めることが出来ます
手札の差は会社規模や資本金の差です。
市場に投資できる資金が潤沢な会社は、大きな投資をして市場を独占しやすく、資金に余裕のない中小零細企業は市場を独占することが難しくなります
会社間のパワーバランスの差がないのが、ハゲタカのえじきの世界です
まとめ
ハゲタカのえじきを経営学に置き換えてみましたが、いかがだったでようか?
今回取り上げた損益分岐点やレッドオーシャン、ブルーオーシャンは、聞いたことがある方も多い用語だと思います
記事は私の解釈を交えて作成しています。これを機に、ハゲタカのえじきと経営学に興味を持っていただけたら嬉しいです