サヨリのワーミングって誰に需要があるんだよ。レインボーブリッジから5分と言ったって「よーし今夜はいっちょワームでサヨリと洒落こむかぁ~」とはならんだろ
この記事、昨晩上げる予定だったのですが、書いていたら、ついつい追試をしたくなって出撃したところ、サッパとコノシロの混成軍が大規模接岸それをシーバスが大絶賛捕食中という状況でサヨリはどこへやらという状況でした。もう、この場所での今年のこのサヨリパターンは終わりなのかもしれません。
で、一人シーバス祭りと洒落こんだのですが、思ったよりも個体が大きい上に(まあ20cmくらいのベイトなので当たり前と言えば当たり前なのですが)8lbリーダかつタモも持参せずという状況で全部足下リリースとしました。最大は80cmくらいだったでしょうか。
ハマったパターンはメタルマル13gのド遠投からのテンションフォール。こういうベイト祭りのときはフォールが効きますね。カラーはピンクホロ系でしたが、どの色でもいけたかと思います。ベイトに当たって中々フォールしないくらいの状況でした。
まとめ
・都心でサヨリに出会うにはナイトゲームがオススメ。
・アジングタックルでのジグ単+アシストフックが結局のところ効率がよさそう。
・アタリは結構あるけど、キャッチ率は体感一桁%くらいの歩留まりが悪い釣りなので、そういう釣りが許容出来る人向け。
・試しに食べてみましたが、釣った時点ではやや臭うものの、処理すると全く匂いません。小麦粉を付けてのオリーブオイルでの揚げ焼きという無難なレシピを試しましたが、淡白そうに見えて旨味がすごかったです。
・多くのサヨリの表皮に寄生虫が付いています。ただ、よくも悪くもサイズが大きいので、目視で完全に取り除くことができることから気にしないほうがいいのかなという気はします。
パターンとリグ
デイゲーム
網羅的に調べたわけではないですが、サヨリは昼間は広範囲に回遊するようです。レインボーブリッジ台場側から5分という条件であれば、豊洲ぐるり公園あたりが回遊ルートに広範囲でアプローチできると思います。ただ、ご存知の方はご存知と思いますが、豊洲ぐるり公園は特にコロナ以降、混雑が凄まじく、釣座を確保することすら困難な状況で、回遊を探して小移動ということがほぼ不可能となっています。なので、YouTube等で大規模に接岸というような情報がない限りは中々にオススメしづらい釣りとなります。デイゲームでの釣り方は後述するBOSO-FCさんの動画(リグ作成法、釣行)の通りで大丈夫ですので割愛します。
ナイトゲーム
夜間、サヨリは岸寄りの比較的狭い範囲に滞留する傾向があるようです。滞留するポイントは大型船が係留できるような深場が近くにありつつ、大潮の干潮時には足元の海底が露出するくらいの浅場が該当するようです。具体的なポイントはここでは書かないですが、レインボーブリッジ台場側から5分という条件である程度絞れると思います。
タックルやリグは、サポートフックを付けたジグ単のアジングに準じます。
飛ばしウキを使わない理由としては、まず、釣果があまり変わらないという点、プレッシャーが少ないこととアクションに変化をつけられるためか、アタリが持続する点が挙げられるのですが、何よりも釣り味が圧倒的にいいということが一番かなと思います。
なお、前述の飛ばしウキリグを使う場合、2cm程度に切ったパワーイソメやサンドワームを利用することとなっていますが、(直感当たり前ではあるのですが)ナイトゲームではナチュラルカラー系では全くダメです。ガルプ系であればベビーサーディンのピンクなどの派手なカラーを切って使うなどで対策可能です。
ジグヘッドの重さは0.8g以下がよいと思います。
ジグヘッド自体のフックにサヨリがかかることはまずないので、フックはどういうものでもいいのですが、個人的にはトラブルを避けるためにバーブレスをおすすめします。リンクのサブマリンヘッドあたりがオススメですが、残念ながらAmazonでは現在送料がかかってしまうようなので、釣具屋で探して、なかったら似たような他のジグヘッドにしましょう。ワームをまっすぐ付けることが重要なので、アジ系のショートシャンクのものの方が扱いやすいとは思います。
(上記のサポートフックも一応リンクは載せていますが、実際には後述のように自作のバーブレスのものを使用しています。)
ワームについてもアジングに準じますが、一番結果が出たものは、reins チビキャロスワンプのオレンジ系のカラーでした。
こちらをできるだけ真っ直ぐにジグヘッドにセットしてフックに結んだサポートフックをテール付近にセットします。
出来上がりは下の写真のような感じです。
(ジグヘッドは手元にあった34のドライバーヘッド0.75gです。)
釣り方ですが、サヨリが滞留している場所は水面にライズやジャンプしていますので、目視で群れの位置を把握します。場所選定さえ間違っていなければ、ほぼ足元でライズしているはずです。なお、サヨリのジャンプは重量感がないのと滞空時間が短いので、ボラのそれとは容易に見分けが付きます。
その群れを狙ってキャストし着水後すぐにリーリングします。リーリングはいわゆるジャカジャカ巻きで、それなりの速度で1/2回転ずつリズムを取るような感じで巻き、ワームのレンジを水面付近にキープします。
バイトはほとんど止めている際に出ますが、ジャカジャカ巻きの次のジャカでフックするイメージです。
ちなみにデイゲーム用のリグの場合、はっきりとしたアタリ(おそらく反転時)が出る前に少し重みがかかるので、その際にしっかりとアワセを入れたほうがよい結果が出ました。
サヨリのバイトは追いかけてきての後ろからというものがほとんどのようで、深く吸い込むわけでもないので、ワームや餌の後端から2cmまでにフックがないとほとんど針掛かりしません。
一方で口吻近辺が鬼のように硬いので、フッキングの成否はかなり投機的です。前述の通り、ジグヘッドのメインフックにかかることはほぼ100%ありません。
なおかつ、フッキングした後もパワーはないものの中々にキレのあるファイトをしてきますので、途中でフックアウトする確率も低くはありません。
このように中々かからないことやバレやすいことを楽しめる人には最高に面白い釣りだとは思いますが、一般にはその逆の人のほうが多数派かなあと。
以下、ダラダラと書くので、お忙しい方は読む必要はないかもしれません。
きっかけ
この辺りの動画を観て「ああ、こうやればサヨリが釣れるんだ」という程度の認識はしていました。
BOSO-FCさんはお名前の通りの房総半島の釣りから、東京湾奥まで、ソルトライトゲーム中心に紹介されている素晴らしい釣りYouTuberです。
ロケハン
先日、知人に「子供とサビキを楽しめる場所はないか?」と尋ねられ、豊洲ぐるり公園を紹介したところ、早速、コノシロを大量に釣り上げたと写真付きで報告がありました。
で、うちもやってみるかとサビキタックルを買い揃え、ロケハンに出かけたところ、日没後に暗くなったあとで全く反応がありません。
打ちひしがれて帰路についたのですが、ふと「セイゴにでも遊んでもらおう」と思いつき、某所にクルマを向けました。
夜に駆ける
自作ロッド(現在では絶版の某プロショップオリジナルの元々は管理釣り場競技向けの高弾性カーボンソリッドで組んだベイトロッド)とAvailスプールを載せたカルカッタコンクエスト51、PE0.2号、0.6号フロロリーダーというタックルに0.75gジグヘッド+Reinsチビキャロスワンプを投げてみたところ、いきなりアタリ。しかし、乗りません。その次のキャストもまたその次も。
せめて魚の姿は見てみたいということで、急遽、ハゼなどの餌釣り用に使っている本来は鮎の友釣り用のチラシ針でサポートフックを作成して、キャストしたところ、やっとフッキング。
その後も四苦八苦して1時間ほどでやっと2匹。
アタリの数は20は下らなかったので、これはちゃんとリグを組んできて粘れば、20匹くらいは余裕で釣れるのではないかと思ったわけです。その時点では。
守破離
というわけで、BOSO-FCさんの動画で紹介されているぶっ飛びロッカーIIはじめ小物を買い揃え、書かれている通りのリグを組みました。慣れれば、ウキ部分の太糸は1ヒロ位あった方がいいとおっしゃていたので、そのようにしましたが、キャストにコツがいるので、初心者の方は60cmくらいに抑えた方がいいとは思います。
このリグはすごくよくできていて、絡みを抑止してくれます。ただ、以下の点を感じました。
市販のハリス付き釣り針の45cmというハリス長に律せられているのかなという点
旧来の餌釣り含めたサヨリ釣りの情報を調べてみたところ、飛ばしウキから餌までの長さを1.5m程度はキープしたいというところのようです。これは後述もしますが、この飛ばしウキというものがかなりのプレッシャー要素になってしまう模様で、そこから可能な限り釣り針を離したいというところがあるようです。
一方でハリスが45cmで固定されてしまうと飛ばしウキまでの長さを確保するためにウキ部分の太糸を1ヒロ程度取らざるを得ないということなのかなという印象です。
逆に言えば、自分で針結びできる人であれば、それこそ、よりプレッシャーを与えない細ハリスを1ヒロなり取れるので、その方がいいのかなという気はしました。
そうなると、飛ばしウキ部分の太糸は短くできる(キャストしやすくなる)のですが、これも後述しますが、針がかりの問題もあるので、飛ばしウキが30cm程度は遊動可能な長さにした方がいいように思われます。
というわけで、自分で針結びできる人へのおすすめリグは以下のような感じかなと。ウキ止め部分はゴムでもいいんじゃないかと思うかもしれませんが、BOSO-FC氏も推奨している通り、ウキ止め糸ガチ締め二重がよいです。私はこれでぶっ飛びロッカーIIを一つ自由飛行させましたw
投機的なデイゲーム
でまあ、動画に忠実に作成したリグをREVO LTX-BF8-Lを載せたSBFC-745MLS-KRにセットして勇んで出かけたわけです。ラインはよつあみの4本編みPEの0.8号にリーダは8lb、スナップで上記リグをつけてキャスト。
豊洲ぐるり公園のように比較的高めの柵のある場所での全長2mを超えるリグのキャストは結構気を使うもので(ロッドが7.4ftと長くはないこともあるのですが)フライフィッシングで言うところのスティープルキャスト気味に跳ね上げるイメージが必要です。
想定していたことではあるのですが、ぶっ飛びロッカーIIは自重はあるものの空気抵抗がすごいのであまり飛びません。太めのメインラインにベイトタックルということもあるものの、飛距離は追い風参考で40m強?
で、確かに釣れました。釣れるのですが、完全に回遊に依存。大場所かつ小移動もままならないとなると、時合いは一瞬、下手をすると釣行時間の間、一回もチャンスが訪れないということにもなりかねません。
これ、メソッドとしては成り立つのですが、よほど大規模な群れが接岸しているという確かな情報があるときでないと中々にしんどいという印象でした。
ヨルシカ
で、また、ナイトゲームに回帰したわけです。
飛ばしウキのリグ、確かに釣れました。ただ、ジグ単で釣っていたときほど、アタリが続きません。飛ばしウキの盛大な引き波のプレッシャーの可能性が高そうです。結局、5匹ほどしか釣れませんでした。最大は25cmくらいでしょうか。
よくよく考えてみると、バイトは岸から5m以内に集中していて、ジグ単リグでの射程範囲内です。で、別の日に再度ジグ単リグで試したところ、やはり5匹釣れました。じゃあ、もうこれでいいじゃんというわけで、こちらを書いた次第です。
ちなみに意外なことに雨風で大荒れの日の方が釣れました。やはり、プレッシャーが釣果を左右するようです。
課題は残る
釣り場で会った年配の方にも「サヨリ釣りって難しいでしょ」としみじみと言われたのですが、まあ、実際、難しいです。
何が難しくしているかと言えば、口吻周りの硬さによるフッキングしづらさに尽きると思います。
フッキングしづらさ自体についても色々とアプローチしてみたのですが、決定的な解は得られなかったので、別の機会に書こうかと思います。
で、やれることとすれば、母数を増やすことなのですが、主に以下の問題点の改善となります。
1. 仕掛けが絡むこと
2. ワームや餌が真っ直ぐになっておらず回転すること
1についてはBOSO-FCさんのサヨリグなどでほぼ解決できるのですが、2が中々に厄介です。実際のところ、特に初心者にとっては超鬼門だと思います。
で、この点は色々と考えたのですが、上記の改良型リグの場合、いずれにしても、現場でハリスに針を結ぶことになるので、短くちぎったワームに縫い針でハリスをまっすぐ貫通させ、その先に針を結ぶという手法を試してみました。縫い針は危険なので針先をニッパーなどで切り取ったものを小物入れに入れ、持ち運ぶとよいかと思います。
こんな感じです。これは乾燥してしまっていますが、ガルプ液から取り出したばかりのワームであれば、針先のない縫い針でも容易に貫通できます。
ガルプ液の染み込んだワームを掴んだ指をどう処理するか問題は派生しますが、ここでは言及しません。
このリグは実際ワークしたのですが、結局、針の方までズレてくるという欠点がありました。
この問題は袖針のようにシャンクが直角に近く曲がり込んでいる針を使えばいいのかもしれないのですが、個人的に鮎針の貫通力に信頼を寄せているところもあり、以下のような解決策を考えてみました。
夜光ビーズなどの名称で販売されている緩衝材を挟むリグです。
ただ、このリグを実地検証しようとしたときには通っている釣り場からサヨリの魚影が薄くなり、未検証という状況です。試すことができる状態になれば、より小さいサイズのビーズを探して試してみたいと思います。