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バイアスと、うまく付き合う。

どうも、Zackyです。

僕は日頃からバイアスや偏見に悩まされることがよくあります。
テレビのニュースを見ている時、仕事で調査をしている時、チームメンバーとブレストをしている時。さまざまな場面で「これはそのまま受け取っていいのだろうか…」「自分の考え方って偏ってるんだろうなぁ」など、バイアスを感じることが日常生活でも多々あります。しかし、どう付き合っていけばいいかよくわからず、なんとなく過ごしてしまっているのが現状です。

この記事では、僕が直面したことのある事例(脚色あり)をもとにバイアスというものの一部をご紹介し、どう付き合っていくのがいいと考えているか書いていこうと思います。

そもそもバイアスとは

「バイアス」という言葉を聞いてみなさんはどう説明しますか?
どんなイメージを持ちますか?

バイアスとは、人の思考や行動に偏りが生じることやその要因のことで、英語の「bias」を日本語に取り入れた言葉。「思い込み」や「偏見」、「先入観」といった意味があります。

初めてバイアスという言葉を知った時のことを思い返すと、ネガティブな印象で、善か悪でいうと悪なんじゃないかという感じがしていました。
ですが、バイアスは僕たちの生活や日々のコミュニケーションの中に必ずと言ってもよいほど潜んでいて、善悪問わず人間である以上誰もが持ちうる感覚です。

サービス開発におけるバイアス

さまざまなバイアスについて調べる中で、日頃の仕事の中でも直面したことのある場面がイメージできたので、実際のサービス開発のシーンに当てはめて紹介をします。※説明を成り立たせるために一部内容を脚色しています。

早まった一般化

早まった一般化とは、
十分なデータが出揃う前に一般化を行うこと。

「早まった一般化」の参考シーン

公園に行って実地調査をしたり、街頭インタビューをすることは、手早くターゲットユーザーの声を集められるので、有用な手段であると言えます。

ただし、参考シーンのように、ランダムなインタビュー調査から得られた情報からなにか結論づけることは避けた方が良いでしょう。なぜなら、その時間帯にその公園にいたわんちゃんとオーナーさんが必ずしもターゲット属性にマッチしているとは限らないからです。
家族形態は?職業は?連れていたわんちゃんの大きさは?住居形態は?などなど、インタビュイーの属性によってライフスタイルや価値観は大きく異なるため、参考情報を集める目的としてデータを取り扱う方が妥当です。

このバイアスを避けるためにはこういったことに気をつけると良いとされています。

「早まった一般化」を避けるには…

🐶 🐶 🐶

確証バイアス・賢馬ハンス効果

確証バイアスとは、
自分の考えや仮説を「正当化」するために、仮説に合致するような都合の良い情報を集める。また、仮説に反する情報を収集しないこと。

賢馬ハンス効果とは、
自分の期待に応えられるように周囲の様子を見て、自分の本音ではない回答を作り上げてしまう現象のこと。

「確証バイアス」「賢馬ハンス効果」の参考シーン

わんちゃんの健康管理やオーナーさんの健康意識についてのグループインタビューを実施した時のワンシーンになります。調査の中での質問で「わんちゃんの様子がおかしい時には獣医さんに行きますよね?」という言い方で質問をしたところ、全員が口を揃えて「獣医さんに行きます」との回答でした。

でも「今回はちゃんとリクルーティングしたし、属性のマッチしたターゲットユーザーがそう言っているのだから間違いないだろう!」と腹をくくるのはまだ早いです。この質問と回答には2つのバイアスが掛かっており、1つは「確証バイアス」、もう1つは「賢馬ハンス効果」です。

インタビュアーのこの聞き方では「愛犬の様子がおかしくなったらまず病院に連れていき獣医さんに診てもらうだろう」という仮説に回答を誘導するような聞き方になっています。これが、自分の都合のいいように情報を集めてしまう「確証バイアス」です。

また、誘導するような質問に屈して「はい」と答えていますが、それ以外にも、グループインタビューのため、周りと違うことを言いたくない、恥じらいの気持ちがある、などで質問者の期待に応えてしまうことがあります。これが「賢馬ハンス効果」です。

これらのバイアスを避けるためにはこういったことに気をつけると良いとされています。

「確証バイアス」「賢馬ハンス効果」を避けるには…

🐾 🐾 🐾

砂山のパラドックス

砂山のパラドックスとは、
定義や境界値が明確でなく、曖昧な概念をどう扱うかという問題のこと。

「砂山のパラドックス」の参考シーン

制作会社で働いたことがあったり、お客様向けにクリエイティブ制作をしたことがある方なら誰もが一度は経験しているであろう例です。

ここで部長が言っていることは決して間違っているわけではなく、恐らく本人には本人なりの「新しさ」や「イケている」状態の理解があるはずです。
しかし、それがプロジェクトメンバーや作り手と認識が合っていない時に発生することが多くみられます。

このバイアスを避けるためにはこういったことに気をつけると良いとされています。

トラブルを避けるためにできること

バイアスとどう付き合うのがいいか

冒頭でも書いた通り、バイアスは良いことでも悪いことでもなく、僕たちが社会的な日々の営みの中で必要な感覚です。

僕はこのバイアスとうまく付き合っていくためには
「疑い、疑問を持つ」ことが大切だと思います。

これは、サービスづくりにおいても言える、すごく大切な姿勢・思考で、これまで信じてきた正しさ(のようなもの)に「今なんでこうなってるんだっけ?」「ここはこっちじゃダメなのかな?」という疑いを持ち、疑問を投げかけることが、またサービスの新しいアイデアの種になり、成長を促進させるものになるのだと思います。

今回紹介したものはほんの一部でしかありません。
世の中にはもっとたくさんのバイアスが存在していて、それらについて知ることで、課題が明らかになったり、原因が特定できたり、人間関係が改善したり、知っていて悪いことは何一つありません。
ご興味のある方は調べてみてください。

参考図書はこちらです。

最後に

最後に、僕の好きなバンドの「ヤバいTシャツ屋さん」の曲、『肩 have a good day』についてご紹介します。バイアスがバッキバキにかかった歌詞でエンタメとして成り立っています。

以下、曲中の歌詞の一部です。最後に謎のエモ歌詞笑

「肩幅が広い人のほうが発言に説得力が増す」
「肩幅の広い人のほうがみんなから支持される」
「肩幅の広い人のほうが収入多い」

「肩幅が広くなったらもっと自分に自信を持って想いを伝えられたかな」

『肩 have a good day』 / ヤバいTシャツ屋さん

こんな風に面白おかしくバイアスと付き合っていけるようになっていければ、良いサービスや良いデザイン、良いUXの開発にもつながっていくんじゃないかとわりと本気で思っています。

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