やまだ紫「しんきらり」「ゆらりうす色」
紙媒体では、光文社・文庫版のみとなっていた
「しんきらり」と「ゆらりうす色」が、帯を新たに
小学館から重版されました。
「検索しても電子書籍や古本しか出てこないのですが、、」と言うお問い合わせもいただいておりまして、大変お待たせして申し訳ございません。そして、どういうわけかamazonではまだ反映されておらず、光文社文庫や古本に案内されてしまうので
お近くの書店でご注文いただくか、以下のリンクからご購入ください。
『しんきらり』
『ゆらりうす色』
新刊ではない為、店頭に華々しく並ぶ、ということは書店員さんの余程の推しではない限り、ありませんが、40年以上前のこの作品が、こんなご時世に再び重版されるということが、どういうことか、どんなに凄いことかと考えております。
つい先日も、フランス版「しんきらり」発売に向け、通訳の方を介しながらインタビューを受けさせていただいたばかりです。「ちっとも古くない素晴らしい作品だ」という評価が、どうか日本でも広がりますように。
母と白取が他界し、残されたものを拾い集め、沢山の方の手や、ファンの方の言葉の力を借りて、たぐり寄せた重版という、こんな重大な花火の火がどうか消えてしまいませんように。
母が生きていた時代に、私が母の作品と向き合うには若過ぎて、まともに語り合うことなど皆無でした。それなのに、作品と向き合い始めた頃には母の歳をとっくに追い越していた。
時代でも年齢でもなく、やまだ紫という作家は、ただ日常の疑問から目を背けずに生きていたんだと、どうか知って欲しい。
男だから、女だから、という「当たり前」を、そうではないんだと、伝え続けた漫画が、新刊ではない事に驚いて欲しい。