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3.MaaS(巻駅周辺整備を勝手に妄想してみるシリーズ)

MaaSとは?

 今回は巻駅整備事業に直接関係ない脱線話題となるが、これからの交通の考え方として知っておきたい・知っておいた方がいいかもしれない内容の話をしたい。というのも・・・、

これをご覧のみなさまは「MaaS」をご存知だろうか?

「・・・ん? なんて読むの??」

 と思いの方も居られるだろう。読み方は「マース」と読みます。Mobility as a Servis の頭文字をとってMaaS(マース)です。

MaaS入門(森口将之・著 学芸出版社:2019年8月・初版第1刷)と言う本よると、MaaSはこのような位置付け・定義付けをしている。

MaaS(Mobility as a Servis)はICTを活用して交通をクラウド化し、公共交通か否か・またその運営主体にかかわらず、マイカー以外のすべての交通手段によるモビリティ(移動)を一つのサービスと捉え、シームレスにつなぐ新たな「移動」の概念である。
利用者はスマートフォンのアプリを用いて、交通手段やルートを検索・利用し、運賃などの決済を行う例が多い。
2015年のITS世界会議で設立されたMaaSアライアンスでは「MaaSはいろいろな種類の交通サービスを、需要に応じて利用できる一つの移動サービスを統合する」とされている。

MaaS入門(森口将之・著 学芸出版社:2019年8月・初版第1刷)8ページより

 今回はMaaS自体の話を深くは掘り下げるわけではないので詳しい話を省略するが、ざっくり言うと某路線案内や某乗り換え案内などのソフト内で自分の移動手段を予約できるようなもので間違いはないだろうと認識している。
 それはつまり、例えば家から目的地まで何時何分に車やバスが来て、次に電車に乗り、その後に目的地付近まで何かの乗り物を借りる的なものがスマホでできる・・・がMaaSの一つの例と言える。

 さて新潟はマイカー社会であるが、「MaaS」とマイカーとは対極のシステムである。したがって

「そんなことは新潟では採用できない、あり得ないシステムだ」

と思いの新潟の方もおられるかもしれない。いやマイカーに依存する地域でも同じことを言うだろう。しかし実はそんなことはなかったりする。

 新潟MaaS検討推進プロジェクト(国土交通省のサイトにリンクしています)でもあるように、新潟市(新潟市、新潟交通、新潟交通観光バス、にいがたレンタサイクル、日本ユニシス)も考えていないわけじゃない。
 もっともこの話は2020年の話であって最近では進んでいないように思える・・・が、これって最近新潟市が推している「にいがた2km」と合体したらやってやれないことがなさそうに雑感する。これからの動向に注目といったところだろうか。
 なお令和元年度において新潟市の取り組み状況が野村総合研究所より報告されている。

▼令和元年度 スマートモビリティチャレンジ パイロット地域の取組状況|野村総合研究所
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/smart_mobility_challenge/pdf/20200422_01_s01.pdf

中央区の動きがそのまま西蒲区に反映されるわけではない・・・MaaS地域類型別モデルについて

 ただこの取り組みはあくまで新潟市中央区での話であって、このシリーズの話題はあくまで巻駅整備事業の話。そこ(つまり巻駅や西蒲区)にMaaSが落とし込めるかどうかの話である。そこでMaaSを話す上で地域類型・地域特性の種別が4+1種類あることをここで紹介しておく。

都市と地方の新たなモビリティサービス懇談会 第6回懇談会の資料より抜粋
  1. 大都市型

  2. 大都市近郊型

  3. 地方都市型    ・・・新潟市中央区がこれ

  4. 地方郊外・過疎地型・・・導入するなら新潟市西蒲区がここに当たる

  • 観光地型・・・岩室温泉と弥彦をつなげるならばここも必要

 上記の類型モデルでも示しているように、巻駅周辺整備の該当地である新潟市西蒲区と前出したにいがた2kmの該当地である新潟市中央区とは状況が違う前提で話を進めなきゃならない。
 そして新潟市西蒲区は新型輸送サービス(定額タクシー・デマンドタクシー・コミュニティバス・自家用有償旅客輸送)を導入して定額制(サブスプリクション)サービスの提供・導入できるかどうかが鍵となってくると思う。
 今回はこの話を深く掘り下げることはしないので、参考資料を下記の画像に示すことにする。

都市と地方の新たなモビリティサービス懇談会 第6回懇談会の資料より抜粋
都市と地方の新たなモビリティサービス懇談会  中間とりまとめ・概要版
(平成31年3月14日公表)

交通結節点としての巻駅へ

 さて巻駅周辺整備事業にMaaSを落とし込むとしたらの話で最後を締めたいと思う。そこで私が考える人流の概念図(想像図?)をイメージに表してみた。

 イメージを上記自作画像で示したが、巻駅より東側では潟東地域(一部は白根経由のバス路線が存在するので巻地域・西川地域の影響を受けない)・中之口地域(潟東地域に同じだがこちらは巻地域の影響を受けやすい)と巻地域と西川地域の商業施設(スーパーマーケットなど)を繋ぐにはを考えたらいいだろうと思う。
 巻駅よりも西側についてはにしかん観光周遊バス(観光地型)と、図示していないが県立巻高校の連携が必要になろう。

 なお余談だが新潟空港と岩室をつなぐデマンドタクシーはMaaS導入の布石・前段階の作業の一つの手法であるのではないかと私自身は妄想できた。そう思うと既出のにしかん観光周遊バスもそういうものかもしれない。

弥彦・岩室温泉ライナー(新潟ウエストコーストライナー)
https://www.niigata-airport.gr.jp/access/liner/yahiko-iwamuro/

 話を戻そう。
 となると巻駅が扇の要である必要性はないが、交通結節点としての機能を巻駅は有しておかなくてはならないことになる。
 地域が必要性を感じるかがまず先に起きてくる問題となるが、巻駅の交通結節点機能の整備や周辺走行区間の整備が必要になるので、やれるなら一緒にしてほしいと願っている。

 以上、巻駅周辺整備事業の時にMaaSのおけるまちづくり・インフラ整備も兼ねて着手できるならして欲しい・・・というのが今回話題にした理由であり言いたかったことである。なお手法などの希望的提起などは今回省略する。

 ただどうなんだろう?、西蒲区はシステムが複雑になりそうな感じがするのだが少々心配なのだが・・・まぁそこはこの投稿自体も所詮妄想であるので、今から懸念してもしょうがない。

 なお末筆ではあるが、これらは越後曽根駅・岩室駅・場合によっては越後赤塚駅も整備が必要になるのは無論・同様であることは伝えておきたい。

(続く)

P.S.

 今回のシリーズは今回で前半戦が終了となる。ここのところ週一ペースでアップをしてきたが、後半戦についてはこれから原稿を書くので少し間が開くと思う。
 次の投稿は・・・もうそろそろnote上でも自己紹介しなきゃかなぁ?・・・と雑感。

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