アメリカ旅行記【5日目・NY⑤】~WTCでNYを一望、お洒落があふれるウィリアムズバーグ~
このシリーズは、11月末から12月頭にかけて行った、ニューヨークとロサンゼルスの旅行記です。
旅行の日程、一日ごとに記事を連載していきます。
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※2023年11月下旬~12月上旬時点での情報です
※旅行中、1ドル=147円まで下がりましたが、記事では分かりやすさ重視のため、1ドル=150円で計算します
【5日目】
移民の街、フラッシング
この日はNY滞在の最終日。
LAに向かう飛行機に乗るため、遅くても20時にはJFK空港に着いておかなくてはいけないので、残りの時間ギリギリまでNYを堪能します。
大学時代の後輩である友人の家を出たのは朝9時半。
ここから再びマンハッタンを目指します。
今までのNYにはない、「ザ・郊外の住宅街」とも言える街並み。
これまでのホテルがあった場所が、いかに観光地だったのかという事を実感しました。
普通の観光客が泊まらないようなエリアに来れて、いろんな角度からNYを味わえてよかったです。
NYは地下鉄さえあればどこでも行けますし、マンハッタンは地価が高いので、郊外に安く住むという選択肢は首都圏や大阪などと同じですね。
ここフラッシングもいわゆるベッドタウン的な感じなんですかね。
首都圏だと船橋、大阪だと生駒みたいな。
昨日は、最寄り駅のFlushing Main St駅から友人宅まで歩きましたが、なかなかの距離だったので、バスに乗ることに。NYで初の路線バスに乗ります。
バス停に着いて気づいたのが、時刻表がないこと。
本当はバス専用のアプリがあったみたいなのですが、あんまり使わないだろうと取ることなく、バスの番号だけ聞いていたのでひたすら待つことに。
なんやかんやで乗ることができ、Flushing Main St駅最寄りのバス停で降ります。
このバスでもOMNYが使えました。NYの公共交通機関はとても便利です。
クイーンズ地区は、ニューヨーク市の中でも群を抜いて移民の数が多く、住民の約半数が移民だとされています。
その中でも、今回泊まったフラッシングは、中国系・韓国系移民が多く住んでいる地域です。
看板も中国語や韓国語ばかりで、スーパーなども、移民を対象としたものがほとんどでした。
マンハッタンのチャイナタウンは、観光地っぽく中国ナイズされていましたが、ここは移民が普通に住んでいる、日常感ある街並みといった印象でした。
Jackson Hts‐Roosevelt Av駅で乗り換え、終点のWorld Trade Center駅まで約1時間かけて向かいます。
NYイチの高層ビル、ワンワールドトレードセンター
次の目的地、ワン・ワールド・トレード・センターは、2001年9月11日に起きた同時多発テロによって破壊された、ワールド・トレード・センターの跡地に建てられ、2014年に開業した高層ビルです。
その高さは、エンパイア・ステート・ビルディングなどよりも高い、541m(1,776ft。アメリカ建国の年1776年にちなんで)で、NYで一番高い建物です。
そこにある展望台から、NYの景色を一望するべくやってきました。
まずは、地下の駅から直結の商業施設を訪れます。
2016年完成の駅舎兼商業施設は、めちゃくちゃきれいで大きかったです。
ここから歩いて展望台の入り口に向かいます。
ちなみにチケットはネットで事前購入しました。
値段は税や手数料を含めて、1人$49(約7,350円)です。なかなかのお値段なので、安売りのチケットを探しましたが、見当たらなかったので正規の価格で入りました。
服などのお土産や宿泊代以外では、NYで一番高かった買い物かも。
エレベーターや展望台に向かうまで、映像やセットなどであらゆる演出が施されていました。
さらっと、「ようこそ、世界の頂点へ」と言ってのけるあたりが、「アメリカやな~」と思いました。
ここに異論を持つ国もあるでしょうが、様々な分野において実質一番ですもんね。
今回僕は行きませんでしたが、この近くには9.11の資料館などもあるみたいなので、気になる方はぜひ。
エレベーターの中の演出もすごかったです(動画しか撮ってなかった)。
全面スクリーンに映された映像には、展望台に近づくにつれ、古代から現代にかけてのNYの変遷がCGで表現されていました。
いろんな演出で楽しませてくれるあたり、もはやテーマパークといった感じでした。
まずは102階の展望台に到着し、そこから、101階、100階と見ていきます。
展望台の中にあったカフェで軽く朝ごはんを食べます。
NYイチの高さから見る景色は圧巻の一言でした。
自然が織りなす景色もいいですが、この100年くらいの間にNYの人々が作り上げた街並みを見下ろすのも、すごく感動しました。
せっかく来たので(高い入場料の元を取るためにも)、満足がいくまで一通り写真を撮りまくります。
NYの街並みを一望でき満足したところで、ランチをこの周辺で探します。
お昼はシェイクシャックで
時刻は12:30。
まだまだハンバーガーを味わいたい!ということで、ワールドトレードセンター近くの施設内にあるシェイクシャックに向かいます。
昔からこのワールドトレードセンター周辺は、大企業のビルがひしめくオフィス街。
この日も平日のお昼とあって、ランチをテイクアウトし、颯爽と歩くビジネスマンがたくさんいました。
東京で言うところの丸ノ内って感じでした。
シェイクシャックは日本にもあるハンバーガーチェーンで、大阪でも何度か利用したことがあるのですが、本場アメリカでも味わってみたいと思いやってきました。
日本ではカロリーを恐れてやらない食べ方を、アメリカ気分でチャレンジしてみました。
定番のシャックバーガーに、バニラシェイク(ホイップトッピング)、チーズフライを頼みました。
お腹が満たされた後は、最後の目的地に向かうべく、地下鉄に乗ります。
お洒落あふれるウィリアムズバーグ
14時半過ぎ。
NY旅最後に訪れたのは、ブルックリンにあるウィリアムズバーグです。
地下鉄を乗り継ぎ、Hewes Stという駅で降ります。
乗ってきた電車が通っている高架下の空間も、映画でよく見る風景です。
今にもスパイダーマンが飛び越えていきそうな雰囲気です。
ウィリアムズバーグは、流行に敏感な人たちが集まる、NYで一番お洒落な街として知られています。
マンハッタンに比べ家賃の安かったこの地に、芸術家やバンドマンなどが移り住んだことで、ギャラリーやライブハウス、映画館に古着屋などが多数点在。カルチャー色あふれる魅力的な街として人気です。
現に1990年頃からは地価が高騰し、今や高級住宅街にもなっている、激アツスポットなのです。
降りた駅はどうやら端っこのよう。人やお店が集まる中心部に向かって歩きます。
ここウィリアムズバーグも、例に漏れず移民の多い街。
プエルトリコ、ドミニカ、イタリア系など様々な民族が住んでいますが、中でも有名なのが、ユダヤ教超正統派の最大コミュニティが存在していることです。
厳格なユダヤ教の教えを守る彼らは、服装も忠実に守っており、成人男性は黒のスーツにハットをかぶっています。
成人前の男子は小さな帽子を頭にちょこんと乗せていました。
いずれも映像では見たことありますが、生で見かけるのは初めて。
超正統派を題材にしたNetflixオリジナルドラマ『アンオーソドックス』を以前に観たことがあり、その時にウィリアムズバーグの存在を知った僕。
ようやく現地に来れて感無量でした。
やはりアーティストの街なだけあって、壁面に描かれたグラフィティどれもがオシャレでカッコよかったです。
グラフィティは規模、数ともにNYで観た中でダントツでした。
カフェ巡りと名物ピザを味わう
ウィリアムズバーグの中でも、古着屋やカフェなどイケてるお店が集中している、Bedford Av周辺を攻めます。
コーヒー文化が定着しているNYにおいて名物となっているのが、「アンソラ」という紙カップです。
ホロコーストを逃れたユダヤ人によって1960年代に発明され普及しました。
ここ最近はコーヒーチェーンの台頭で減ってきているようですが、以前はあらゆるカフェやダイナーで見かけられた「NYと言えば」なアイテム。
一度お目にかかりたいと、事前に調べてどうやら扱ってそうなカフェに行ってみました。
やっと見つけたカップで飲むホットカフェラテは、寒空の下歩き回ったこともあり格別の味でした。
女性スタッフの少しお話をして、また歩き出します。
Bedford Avの中心部に近づくにつれ、最初に降りた駅周辺よりも街並みがきれいになっていきました。
他のエリアで見るチェーン店もどこか一味違いました。
レンガ造りの外装などが多く、ウィリアムズバーグの街の雰囲気に合わせているようでした。
少し早めの晩ごはんを食べます。
訪れたのは、NYに数店舗構えるピザの老舗人気店、「Joe’s Pizza」です。
薄くてカリッとした食感のニューヨークスタイルのピザは、サイズが大きいので食べ応えは抜群で、なおかつお値段もリーズナブル。
カウンターのみの店内で、パパっと腹ごしらえするのにうってつけです。
ちなみにここジョーズピザは、映画『スパイダーマン2』で主人公ピーター・パーカーがバイトしていたお店としても有名になりました。
そろそろ時間が迫ってきたので、ウィリアムズバーグを後にします。
駅の近くにあったカフェでもう一杯だけカフェラテを味わいます。
JFKからLAに向けて出発
荷物を取りに友人宅へ戻るため、Metropolitan Av駅から地下鉄に乗り、再びFlushing Main St駅まで向かいます。
JFKからLAに向かう便は21:30発。
ありがたいことに友人に車で空港まで送ってもらいます。
この旅、初めての自家用車です。ここまで一度もタクシーに乗っていません。節約バンザイ。
約30分ほどで到着。友人に別れの挨拶とお礼を伝えます。
あっという間でしたがここでニューヨークとはお別れ。
ここからは切り替えてロサンゼルスに向かいます。
事前にオンラインチェックインを済ませていたことと、国内線なので時間もそこまでかからず、スムーズに手続きを終えました。
ずっと指定のゲートの待合室で待っていたら、何やらアナウンスが。
「英語やし、疲れてるし、まあええか」とスルーしていたら、周りの人がみんな移動していました。
それでもしばらく座っていたら、おばちゃんが「あっちやで」と教えてくれました。
飛行機の都合で直前にゲートが変更になったのです。
普通に危なかったです。
その後なんとか飛行機に乗ることができ、無事離陸しました。
フライトの時間は約6時間。ニューヨークとロスの時差は3時間です。
NYを21:30に出発して、LAに深夜0:30に到着します。
3時間しか経ってないわけですね。
地図で見たら同じアメリカの東と西ですが、飛行機で6時間もかかって、時差もあるなんて。つくづくアメリカは巨大だと実感出来ますね。
機内ではほぼ寝ていました。
約6時間かけ無事LAXに到着しました。
~5日目まとめ~
最終日のこの日もいろんな街を訪れました。
フラッシングでは、観光地とはまた一味違った、「これぞ住宅街」という空気を味わえました。
先程も書いたように、本当にアジア系の移民が多数を占めているなという印象でした。
バス停でなかなかバスが来ず、少し不安になっていると、一人の中国系のおじさんが近くに来ました。
おそらく同じバスに乗る乗客だと思ったので、「12番はここに来ますか?」と頑張って英語で伝えたものの、そのおじさんには通じなかったのです。
僕の英語が拙い可能性もありましたが、友人曰く、コミュニティが出来上がりすぎて、英語を使わず母国語だけで生活している人たちが一定数いるとの事。
移民の街というのはこういうことか、と身をもって体験しました。
ウィリアムズバーグはとにかく最高でした。
街全体が醸し出す雰囲気が、個人的にはNYで一番好きでした。
なんとなく「オシャレな街らしい」という情報だけで訪れたので、もっと早く、長い時間味わいたかったなと思わされました。
機会があれば、今度はじっくり来たいと思います。
ワン・ワールド・トレード・センターの展望台も、素晴らしい景色を見られて最高でした。
この時ふと思ったことがあります。
たくさん見かける観光客ですが、おそらくアメリカ人もたくさんいるのだろうという事。
NYの名所に来る人たちは、勝手に海外からの観光客ばかりだと思っていましたが、そら国内の観光客もいるよなと思ったのです。
このことについても帰りの車で友人と話したのですが、アメリカ人でパスポートを持っていない人って結構いるそうなんです。
なぜなら、あまりに広い国土なので、国内旅行で事足りるというか、充分いろんな場所を楽しめるかららしいのです。
最初に駅で出会ったマイアミのおじさんも、NY旅にワクワクしてたんでしょうね。
タイムズ・スクエアでステーキ食べてライオン・キングを観ることって、日本で言う、なんばグランド花月でたこ焼き食べて吉本新喜劇を観る、みたいなことなんでしょうね。
いわゆる国内旅行の「ベタ」を、皆さん体験しているんでしょう。
この旅でいろんな場所に行くたびに思ったことですが、気候や文化が様々なこの国を、「アメリカ」という概念で一括りにするという行為は、なかなかに野暮なことなんだと実感しました。
今回でNY編は終わり。
いや~めちゃくちゃ楽しかったです。憧れのニューヨークに自分が存在しているというだけで特別な気持ちを味わえました。
ずっとはなんか違うけど、たまに現地在住の日本人の友達と会うのも大切なことだと思いました。
旅で起きたことや感じたことの、答え合わせや擦り合わせをすることで、頭の中がすごく整理されました。
我ながらいいリズムで旅が出来たと心底思います。
なんかもうすでに旅全体の総括みたいになってしまいましたが、まだまだアメリカ旅行は続きます!
次回からは、LA編に突入します!
ロサンゼルス空港での滞在、最初に泊まったハリウッドなどの様子をお届けします!
それでは、また!