医師がまちなかで屋台を引くってどういうこと?
「医者が屋台をひく」
突拍子もないことがこんなに”まち”と”医療”を結びつけるなんて、最初は思ってもいませんでした。
2016年10月、東京谷根千での芸工展(暮らしの中の創作活動を紹介し、交流するお祭り)に突如現れた「モバイル屋台DE健康カフェ」。当初、地域のソーシャルキャピタル(地域のつながり)を見つけるために、移動できる屋台で街に繰り出しました。地域のつながりがあるほど、健康にいいと言われているため、谷根千エリアの地域の連りはどこにあるのか探しに出かけたのです。その目的の通り、路地や銭湯など思わぬところに地域のつながりがあり、地域には医療者以外にも、健康のキーパーソンのような住民がたくさんいらっしゃいました。アロマの方やお茶から健康にアプローチするティーマイスターの方、薬局のおっちゃんなど。
その一方で偶然見つかった役割もありました。それは、モバイル屋台が、まちと医療をつなげていたんです。入り口がコーヒー、屋台ということで世代に関わらず、気軽に医療者・専門職の人たちとコミュニケーションがとれて繋がることができたんです。最初は私たちの屋台を見て何してるの?って感じで見てたおばちゃん。コーヒーを出していると伝えて、無料だというとなんで無料?と不思議がる。そのうち屋台の屋根に付いている聴診器を不思議がって、自分たちが医師や看護師であることを伝えると、最初はどこか腑に落ちなそうにしながらも、だんだんといろんな話に発展していきました。
そんな医師と住民の不思議な繋がりが、”医学生(医師)である守本くん”ではなく、”屋台やってる守本くんは医学生(医師)”という関係性に変えていきます。”地域の中に当たり前にいる医療者”という存在が根付いていけば、地域の健康格差や医療へのアクセスも改善されていくのではないでしょうか。
暮らしの中で、ケアを考えるきっかけになるモバイル屋台DE健康カフェ。現在、東京都谷根千と兵庫県豊岡市で行われています。新しいケアとまちづくりの姿が見えるかも。まだまだ実験的な企画ですので、みんなで作っていければと思っています。もしよければ遊びにいらしてくださいね。
追記(2018.11.27)
最近、in豊岡では出張モバイル屋台de健康カフェも実施させていただいており、城崎国際アートセンターでの演劇上映に合わせたコーヒーの提供なども行っております。出張を希望される方はお気軽にお申し付けください。
モバイル屋台de健康カフェin豊岡の情報はこちらから
・ホームページ(https://yataidekenko.com)
・facebook(https://www.facebook.com/yataidekenko)
・instagram(https://www.instagram.com/yataidekenko/)
・神戸新聞掲載記事(https://www.kobe-np.co.jp/news/tajima/201809/0011596462.shtml)
現時点でのモバイル屋台de健康カフェin豊岡の役割はこんな感じかなぁとまとめてみました。みなさんどう思いますか?
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