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映画を趣味にしたい人に捧げます

まず結論から言って、映画の現場で働くくらいの映画好き、または映画に関わるほどの映画好きは、全員揃って「監督」で映画を選びます。

例えば「バーホーベンの新作」が劇場公開されたら劇場へ行くのが当たり前です。もちろんイーストウッドの新作が出ても行きますが、堤なんたら監督の新作は行きません。自分なりの信頼できる監督を見つけている人は全員映画好きです。

ではどういう映画監督が世の中にいるのかご紹介していきます。

まず日本から。

園子温監督/代表作「愛のむき出し」「紀子の食卓」「ヒミズ」「自殺サークル」など。日本でメタファー(世界では当たり前)を巧みに使える数少ない巨匠です。いずれの作品も一貫性のある素晴らしい映画作家なのは言わずもがなでしょう。

黒沢清監督/代表作「カリスマ」「アカルイミライ」「トウキョウソナタ」「クリーピー」など。曇天大好きの黒沢清監督作品は、世界中で愛されています。独特で特徴豊かな作風は、一度惚れると死ぬまで付いていきたくなります。

山下敦弘監督/代表作「リアリズムの宿」「リンダリンダリンダ」「天然コケッコー」「もらとりあむタマ子」など。山下監督は大衆に愛される作品を撮ることができますが、キアロスタミ監督の作風を連想させられる芸術映画も撮れる作家です。

偉大な巨匠たち

今生きている監督は長くやっているイーストウッドでも半世紀です。(やばすぎ)つまりそれより前の半世紀に死ぬほど巨匠がいるということです。手に負えないほど一杯いますので列挙にします。

日本の巨匠

小津安二郎/溝口健二/成瀬巳喜男/山中貞夫/川島雄三

上記の監督作品はだいたい観てるのがふつうです。もっと山ほどいますが、上記の監督作品は少なくとも観てほしいです。黒澤さんは観てなかったら絶対に口が裂けても映画好きって言っちゃだめなので、外しました。

世界の巨匠(芸術映画)

アッバス・キアロスタミ/イングマール・ベルイマン/テオ・アンゲロプロス/ジャンリュックゴダール/フェデリコ・フェリーニ/ルキノ・ヴィスコンティ/ミケランジェロ・アントニオーニ/ロバート・アルトマン/ジョン・カサベテス/キューブリック

ほんときりがないほどいっぱいいるのです。

世界の巨匠(商業映画)

ヒッチコック/ビリー・ワイルダー/フランク・キャプラ/ドン・シーゲル/シドニー・ルメット/ジョン・カーペンター/ジョージ・A・ロメロ/バスターキートン/メリエス/チャップリン/DWグリフィス

無理。全然無理。まだまだ山ほどいます。

現行の巨匠たち

もうキリがないので全部箇条書きにさせてください。

アン・リー/エミール・クストリッツァ/コーエン兄弟/デヴィッド・クローネンバーグ/クエンティン・タランティーノ/ロマン・ポランスキー/ケン・ローチ/ダルデンヌ兄弟/ポール・バーホーベン/イ・チャンドン/パク・チャヌク/ミヒャエル・ハネケ/ジャック・オールディアール/PTA

無理ですね。書けると思いましたが、叩けば出てくる埃のように永遠と挙げられてしまいます。

ゴリゴリの映画好きは少なくともここに挙げた全監督の作品を一本ずつは絶対観てるはずです。見終えてようやく映画好きのスタートラインに立てます。監督それぞれの特徴や作家性を味わい、それを咀嚼して各々の解釈をぶつけ合うのが映画を好きでいることの喜びです。それはギークもシネフィルも関係なく、それが映画好きだけに許される特権で領域なのです。

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