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音読の力を信じるようになった出来事と我流音読法

学生時代、勉強が本当にできなかった(今は”できない”ぐらい)。わたしは何をしているか分からず、周りは「これでも分からなくて、もうどう教えたらいいか分からない」「ここまでバカだとは思わなかった」とお手上げだった。取り組んでも分からない、何が分からないか分からない、教えてくれても何を話しているのか分からない。分からないのエンドレスで辛かった。

中学の理科の先生が「テスト範囲を3回音読してごらん」とアドバイスをくれた。「音読?音読でいいの?音読ならできるな…けど3回?3回でいいの?」と半信半疑で実践してみた。

声に出すと読めない言葉につまる、ゆえに全然進まない、読んでいるつもりだった漢字は見ていただけで読んでいないことを突き付けられる。それでも挑戦してやっと1回達成!勢いに乗って2回3回と読み、ギブアップ。分からないうえに勉強習慣がないわたしにとって大きなチャレンジだった。

『”3回”はクリアした』という小さな達成感を胸にテストに挑む。普段なら分からない嵐に即投げ出し時間が経つのを待つテスト。そのときは違って「あ!これ!」という経験を何度もした。理解していないのに解答できる不思議さと「あ!これ!!」と思えた喜びに、体が動いてしまいそうだった。そして、返ってきたテストの点数が普段より高く「音読すごい!!」と音読信者になった。

とはいえ、音読だけですべてが解決できるなんてことはなく、変わらず辛かった。小学2年生の九九が分からず、そのまま中学生になっているのである。分からないだらけで劣等感しかない。それでもあの体験から勉強に取り組むときの気持ちが少し前向きになったのは大きな収穫だった。

大人になって「勉強ができないのではなく、自分に合った勉強法を知らないだけでは?吸収の仕方が多くの人と違うのでは?」と思うようになった。試しに本屋に行ってみたら勉強法やノートの書き方などの書籍に「色々あるじゃん!」「学生時代に知りたかった!!」と声が出るほど驚いたのを覚えている。それらを読んで学び方を学び自分に合う方法を試した。音読についても知りたかったのだが音読の本を見つけられず、音読は自分で試行錯誤を続けた。音読だけなら公園の芝生を歩きながらしていた。けどそれでは頭に入ってこず試行錯誤を続け、たどり着いた自己流は今でも助けてくれる。音読数回でも理解できないことや自分にインストールしたいことは自己流に頼る。


【よもぎ流音読法】

① 読みたい本や書類を手を使わずに見れる状態にする
② 両手で耳をふさぐ、できるだけ空気を抜き密閉させるように
③ 早口で音読する


自分の声が頭に響いて残りやすいのがいい。回数を重ねるとよりいい。
ただし難点がある。声を出すので場所を選ぶことと本の場合はページをめくるのに手を耳から離さなくてはいけないこと。

このやり方の効果は分からない。けど、合う人がいるかもしれない。文字が読めるなら諦める前に試してほしい。

分からないのも辛いし何が分からないのか分からない説明できないのも辛かった。もしかしたら、当事者のことが全く分からない周りも辛いのかもしれない。

学ぶことで辛い思いをする人が減りますように。学ぶ喜びに出会える人が増えますように。愛をこめて。



▽音読のメリットについて。わたしは資格受験の教科書を読んでいましたが、音読向けの本で音読するのもいいですね。


▽「分からない」が学習障害(LD)によることもあります。その場合は専門機関で相談してください。



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