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骨盤は無理して立てないでもOK!!

ピラティスやヨガのレッスンでマットに座る際、よく注意されるのが

「骨盤を立てて座る」

こと。

「坐骨を床に垂直に突き刺すように」

なんて表現もよく聞きますね。

わかってはいてもこれがなかなか難しい!!

特にデスクワーク時間が長く、体が硬い人にとっては至難の業です。

あぐらの姿勢だと気を付ければそこそこ骨盤を立てられる人でさえ、さらに難しいのは長座(脚を前に伸ばして座る)です。

私のピラティスのクラスでは

無理して骨盤を立てようとしないように

とお話ししています。

骨盤を立てようと頑張り過ぎると…


なぜ無理して骨盤を立てようとしなくてもよいのでしょう?

それは、頑張って骨盤を立てようとすると前腿や腿の横、お尻のあたりにがっつり無駄な力が入ってしまうからです。

このあたりに力が入ってしまうと、脚を前に出したり、上げたりするためのインナーマッスル(→大腰筋、腸骨筋をまとめて腸腰筋)が力を発揮しづらくなり、ますます衰えてしまいます。

腸腰筋

筋肉ガイドより

腸腰筋が衰えると長座ができない、脚が上がらない、といった直接的なデメリットがあるだけでなく、腰回りの筋バランスが崩れ、腰痛に直結するので要注意!!

力が入りやすい前腿はよく見えるのでまだわかりやすいのですが、厄介なのは腿の横からお尻にかけて、大腿筋膜張筋あたりです。

大腿筋膜張筋

筋肉ガイドより

腿の横、お尻の近くを触ってみましょう。

長座で骨盤を立てようと頑張ってしまうと、ここが硬くなるのがよくわかります。

長座で力を抜き、腿の骨を手で掴むようにして右に左に転がすようにしてみると、今度は大腿筋膜張筋を使わずにお尻の奥(股関節)から腿を動かす感じがわかります。

腿の前側や大腿筋膜張筋を無理に使わないでも腿の骨が動く感覚がわかってくると、ハムストリングの柔軟性も少しづつ上がってくるので、長座も少しづつラクになってくるはずです。

骨盤を立てるのに役立つイメージ


前腿や腿の横、そしてお尻に力を入れないでも脚が動くことはわかりました。

でも、もう少し骨盤は立ちそうな気がするんだけど?!

そんな時役に立つのは前出の腸腰筋、なかでも長い方の大腰筋のイメージです。

大腰筋の役割は「脚を上げる」、つまり脚(腿の骨)を胴体に近づけること。

長座の姿勢は立っている時よりも腿の骨が胴体に近づいています。

つまり、大腰筋を縮めているのです。

ここで、大腰筋がどの骨とどの骨にくっついているのか注目してみましょう。

大腰筋の始まり(起始)は背骨の腰の部分、そこから骨盤の中を通って太腿の骨(大腿骨)の内側の付け根につながっています。

長座の姿勢の時は脚は固定されているので、筋肉の停止部である大腿骨は動かせませんね。

そこで、大腰筋を縮めるイメージをさらに具体的に、腰の骨を脚の内側の付け根にきゅ〜っと寄せてきましょう。

すると前腿や腿の横、そしてお尻にほとんど力が入らないのに、すっと骨盤を立てることができるのです!!

但し、大腰筋を縮め慣れていない人に取ってはその姿勢をキープすることは難しいでしょう。

デスクワークの時間が長い人などは、一般的にお腹の力が抜け、大腰筋が弛んで伸び切ったゴムのようになり力を発揮しづらくなっていることが多いのでキープはなかなか大変です。

そこで普段座っている時などにもこのイメージでたまには大腰筋を縮めてみると、少しづつ大腰筋が鍛えられていきます。

またハムストリングやお尻の硬さによっては思ったほど骨盤は立たないかもしれません。

しかし、日々大腰筋を縮める練習をしていると、ハムストリングやお尻がだんだん弛んでくるので少しづつ成果が出てくるはずです。

前腿や腿の横、そしてお尻に力を入れないことのメリット


前腿や腿の横、そしてお尻に力を入れないことは、骨盤を立てて座れるようになるだけでなく、美尻、美脚効果があります。

無駄に力が入ることで太くなっていた脚がすっきりし、お尻の形もよくなります。

骨盤を頑張って立てようとすることが脚を太くしたりお尻を大きくする原因になっていたとしたら大変!!

是非今一度、無駄な力が入っていないか確認してみてくださいね。

そして、バレエなどダンスをする人向けのおまけですが、腿の横の無駄な力が抜けると脚を外旋(股関節から外に回す)しやすくなります。

特にバレエをやっている方は、脚をアンドゥオールした際、腿横、お尻近くに力が入っていないか、確かめてみてくださいね。

ここは意外な盲点で、ここの力を意識して抜くことでもう一歩進んだアンドゥオールができるようになりますよ♡

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