脳の指令を体に一瞬で伝える力
・目の前に急に障害物が現れたら、ぱっと避ける、あるいはつまづかないようにまたぐ。
・段差があったらその段差分しっかり脚を上げる。
脳の指令を体に一瞬で伝える力、これが落ちてきて怪我をしそうになったり、本当に怪我をしてしまったりしていませんか?
それを加齢のせい、と諦めていませんか?
とあるクラスでのこと
かなり前の話になりますが、私が指導するピラティスのクラスに
「ピラティスは全く初めてです」
という、おそらく60過ぎの方がいらっしゃいました。
いつものように深呼吸から始めて、腕を回したり、膝を曲げてみたり、簡単な動きからその日お集まりのみなさんの調子、そしてピラティス初めての方がどんな感じかを探っていきます。
運動経験があまりない、少し年配の方が初めてクラスにいらっしゃると
「思い通りに体が動かない!!」
ともどかしく感じている様子が伺えることが多いのですが、この日の初めてさん、そういったもどかしさを全く感じさせず、指示通りにすいすい体が動いていきます。
それならば!とだんだん動きを複雑にしても、ピラティスに慣れない故の「?」があっても、あっという間に動きの意図を理解してとても丁寧にエクササイズをこなし、余裕の笑みすら。
レッスン後に
「何かスポーツをされていますか?」
と伺ったら
「社交ダンスを少し…、っていうか週3回ほど…」
!!!
やっぱり。
脳の指令を体に一瞬で伝える
体を動かし慣れている人、特にダンス系は
「こう見せたい、こう動きたい」
とイメージして体を動かしているので、耳に入ったこと、目で見たことを脳が一瞬で処理して体の動きにつなげる力がついています。
つまり、冒頭で挙げた
脳の指令を体に一瞬で伝える力
があるのです。
この力、使わなければどんどん衰えます。
決まったパターンで日常生活を送っていると動きもパターン化してしまいます。
そうするとイレギュラーに対応できなくなり、怪我などにつながってしまうのです。
この
脳の指令を体に一瞬で伝える力
をつけるのに適しているのがピラティスやヨガ、ジャイロキネシスなどのボディワークです。
自分の体を捉え、イメージを動きにつなげていく訓練をするのです。
最初のレッスンからこの力がある人は、こうして私が記事にしてしまうぐらい特殊なケースです。
最初はみなさん、若い方でも
「わかってもできなーい!」
「思い通りに体が動かなーい!!」
とおっしゃいます。
それがだんだんできるようになってくるのがボディワークの楽しみでもあります。
ピラティスやヨガなどのレッスンに行かなくても、例えばラジオ体操を丁寧にやってみる、少し大股でリズミカルにウォーキングをしてみる、など、いつものパターンとほんの少しでも違うことをしてみるだけで、脳、体双方に刺激を与えることができます。
前回のロルファーユキ先生の記事も参考にしてくださいね。
いくつになっても強化できる
脳の指令を体に一瞬で伝える力。
このまま衰えるのを待ちますか?
それとも少しでも強化しますか?
ほんの少し、いつもの動きにプラスα、加えてみてください。