そろそろ2年経つ、いわゆる「大学無償化」のよくある誤解4つ(ツイートまとめ)
2020年4月から国がスタートした、給付奨学金と減免制度のセットを『高等教育の修学支援新制度』といいます。(俗称、大学無償化)
よくある誤解は…
【A】高校の成績が悪いと使えない
【B】特待生だと使えない
【C】第一種奨学金が消えてソンする
【D】卒業まで同じ金額が使える
↑ このnoteでは、これ解説しますね。
(ツイートを一部追記して再掲)
【A】高校の成績が悪いと使えない
いいえ、まだチャンスがあります。
作文等で「学修意欲」を評価する仕組みがあるため…
進学して頑張りたい「意欲がある」と認められた学生が
「ひとまず1年頑張ってみろ」と採用されることがあります。
(ただし2年目も使えるかは、実際の成績次第です。)
【B】特待生だと使えない
いいえ、特待生でも部分的に使えます。
「給付(=もらえる)」は普通に使えます。
「減免(=安くなる)」は一部制限がかかります。
特待で授業料が全額・半額免除だと 「特待で安くなった後の金額から減免」
…つまり、損はしないけど0円より安くはならないよ、ということ。
【C】第一種奨学金が消えてソンする
いいえ、損はしません。
ただし併給調整で「第一種が0円〜2万円になる」点だけ要注意です。
▼動画で解説しました(手ブレがひどいです。ご容赦ください)
「じゃあもう給付なんていらない!」という判断はちょっと待って!
目先の入金額だけ見ると損してるように見えても
「もらうのやめて借りる」のは、悪手。
半年以上の長い目で見ると、修学支援を使った方が【圧倒的に得】です。
(なにせ頑張ってる学生が「後で返さなくていい制度」ですから)
【D】卒業まで同じ金額が使える
いいえ、給付額や減免額が途中で変わる、止まることもあります。
▼動画で解説しました
ざっくり言うと…
要因は「成績不振」や「家計状況の変化」。
対策は「学生本人が知って動く」と「貸与等で保険をかける」。
採用通知を見て「これで安心」と思いたいですが…、
かなり不安定な制度のため、万が一止まった場合の対策は必須です。
とてもお得…でも「油断は禁物」な制度
『高等教育の修学支援新制度』は
貸与奨学金と合わせて申し込むことができます。
ということは、
(言い方はアレですが)ダメ元で申し込むこともできます。
特待生や貸与があっても「少なくとも損することはない」ため、
採用されたのであれば、明らかに使ったほうがいいです。
……が、採用はゴールではありません。
制度について学生自身がしっかり理解し、
「頑張るから採用して」と言った以上は本当に頑張り、
家族とも情報を共有して、
必要なら貸与奨学金も検討する。
それで、ようやく卒業までのルートが切り開けます。
また、どうしてもわからないことは
「進学先の奨学金担当者に聞く」ことも有効です。
担当者は多くの学生の事例を見ているので、
きっと参考になる意見をくれるでしょう。
留意点
今回まとめるにあたって文科省のマニュアルを確認する等
できるだけ普遍的な情報になるよう気をつけておりますが、
あくまで担当者の経験に基づいて言葉を選んでおり、
また、制度自体が突然変わることもあるため、
全ての情報が全ての制度対象者に恒久的に当てはまることは保証できません。
ご容赦ください。
▼情報元「高等教育の修学支援新制度:文部科学省」