12時を5分過ぎた!
皆さん、こんにちは。
Geert Vanden Bossche(ギアト・ヴァンデン・ボッシュ)です。私は獣医学、生物学、免疫学、微生物病のバックグラウンドを持つベテランのワクチン学者です。
私はこれまでビデオメッセージを送ってきましたが、おそらく今回が最後のビデオメッセージになるでしょう。
まだ記事は書きますし、インタビューも受けます。
でも、ビデオメッセージはこれが最後です。
そして、なぜこのビデオメッセージを送るかというと、もう耐えられないからです。私にとっては、保健当局や政府がいまだにCOVID-19ワクチンは安全であり、パンデミックをコントロールできると人々に信じさせようとしているのを見るのは耐え難いことなのです。
今回のビデオのために、パワーポイントのスライドを数枚用意しました。これまでに何度も述べてきたように、これは信じられないような大失態であることをお話します。
これは、科学に対する侮辱です。
これまでの集団ワクチン接種と、今後予定されている、新たに導入されるオミクロン対応ワクチン接種が、事態をはるかに、はるかに悪化させるだけだという圧倒的な証拠があるにも関わらず、科学者たちがこのような戦略を支持するのは信じがたいことです。
ですから、これは本当に辛いことですが、私には選択の余地がありません。私はこのことを伝えなければなりあません。なぜなら、私たちには真実に対する情熱があり、真実が勝つと信じているからです。
最初のスライド
それではスライドを共有しましょう。今からお示しするスライドは私の主張、根拠を理解してもらうためにこれまで示してきたものです。
この最初のスライドで伝えたいことは、今はもう12時5分過ぎということです。つまり、この人道的危機を防ぐために介入するには、もうすでに遅すぎるということです。
オミクロンは今、ワクチンに対して急速に大規模な免疫逃避を起こしています。
だからこそ、これは本当に私の最後の、そして必死の呼びかけなのです。
加速しているのです。免疫逃避が加速しているのです。
事態は信じられないほど加速しています。
それなのに、ウイルスの突然変異や突然変異による免疫逃避を研究している研究者が誰も警鐘を鳴らさない。
このようなことがどうしてあり得るのか、私には理解できません。
本当に分かりません。
馬鹿なのか、それとも本当に意図的に目をつぶっているのか?
これらの新しい突然変異は単に増えているだけではありません。
ここ数日、ここ数週間でさえ、増え続けていることを科学者たちは分析しているのです。
しかし、科学者にとっては、これはパニックの理由にはならないようです。それどころか彼らはこの劇的な免疫逃避を、論文を書くための絶好の機会ととらえているのです。
分子〝切手収集”家たち
私は彼らを「変異コレクター」と呼んでいます。彼らはこの、査読つき論文を書くネタが山のようにある状況を喜んでいるように思えます。これらすべての変異の同定、ディープシーケンシングを利用した変異のスキャン、中和アッセイ、ACE2結合アッセイなどを行っていますが、こんなことは実のところ分子の”切手収集”のようなものです。これらの研究は全て、アミノ酸置換、突然変異、組換えが、抗体の受容体結合親和性(これがウイルスの感染力を示すもの、とされている)に与える影響を研究し、これらの変化がどのようにして中和抗体から逃れることができるかを見るためのものです。
もちろん、血清を分析することも可能です。1回だけ接種した人、3回接種した人、ブーストを受けた人、最初に感染してその後接種した人、最初に接種してその後ブレークスルー感染を起こした人など、さまざまな人の血清から分析することができます。もちろん、彼らはあらゆる種類のモノクローナル抗体を持っていて、ウイルスがこれらのモノクローナル中和抗体や抗体医薬品カクテルにどの程度抵抗できるかをテストすることができます。
しかし、私たちが今、人道的危機に瀕しているということを考えるなら、このようなことを単なる状況監視の問題として記録し、これから起こることの予測は全くせず、ただ起こったことを理解しようとするのみであるということは、これはまったく無意味なことと思います。
時間の無駄です。
人類が人道的危機に瀕しているときこそ、何が起こるかを高い信頼性で予測できる情報を収集する必要があるのです。
それができないのは、彼らは木を見て森を見ないからです。
なぜでしょうか?ここからが本題です。
それは、彼らがウイルスと免疫系との間の根本的な免疫相互作用を理解していないからにほかなりません。
彼らは皆、彼らが”憂慮すべき変異株”と呼ぶものが収束進化していることと、その結果としての免疫逃避、これらすべてがウイルスにかかる免疫選択圧によるものであることに同意しています。
しかし一方で、この研究者たちは誰も、自分たちが見出しているこの巨大な免疫選択圧が、ワクチン接種率が高まるにつれてますます明白になってきたこと、これはおそらく大量接種のせいかもしれないこと、そして突然変異の状況に対する変化が今や一層加速していることに敢えて言及していません。
これらすべては、彼らにとっては非常に明白なことなのです。しかし、この巨大な免疫選択圧が集団ワクチン接種と関係していることには、誰もあえて触れません。
私には信じられません。
しかも、さらにひどいことがあります。
私が分子”切手収集”と呼んでいるものに秀でた科学者たちは、実は、広域ワクチンや抗体医薬の開発を提唱している人たちでもあるのです。
ですから、ワクチン接種プログラムを続けてください、ということなのです。
それでは分子”切手収集”についてのスライドを示します。
彼らはこのような図、模式図にして表現するのが好きです。
この図から、さまざまな変異型、系統図、そしてBA2、BA.4、BA.5、これらの変異型の子孫が耐性のモノクローナル抗体、などなど、さまざまなものを見ることができます。そして、ほぼ毎週、より感染スピードの速い変異体、中和抗体に対する耐性の高い変異体など、さまざまな変異体が追加されています。
つまり、切手コレクションは永遠に続くのです。
現在、出版物(論文)の多くはこのようなことの記録です。
あらゆる前身となる変異株、あらゆるアミノ酸変異、それを異なる下位系統としてどのように分類するか、そんなことばかりです。
実のところ、すでにこれをネタにしている人たちもいます。知っての通り、これらのバリエーションに名前を付けたいのです。当初はアルファ、ガンマ、デルタなどでしたね。
では、それを続けましょう。このようなギリシャ語の名前やニックネームを続ければいいじゃないか、というわけです。
これは、最近の変異株名のリストです。
この2つの株(BQ.1.1とXBB)を黄色で強調したのは、今現在(しかし明日には別の状況になっているかもしれません)、増殖が速く、他の株よりも急速に広がり、中和抗体に対して最も耐性のある変異株と言うべきものだからです。
BQ.1.1とXBBですが、後者は、すでに存在する2つの変異株が組み合わさったものでさえあります。
ですから、明らかに切手収集をするのはとても楽しいことなのでしょう。
しかし、先ほどから申し上げているように、予測可能な価値という点で、この切手収集は何をもたらすのか、このサーカスはどこで終わるのでしょうか?
免疫再集中(immune refocusing)
ここでキーワードとなるのは「免疫再集中(immune refocusing)」です。
刷り込み(インプリンティング)や記憶細胞の再活性化などについては皆さんもよく耳にしていると思います。
しかし、分子疫学者や変異体ウォッチャーは、免疫逃避型変異体の急激な拡大を促す免疫学について、誰も本当のところは理解していません。
ですから、私はこの原動力が何であるかを説明しようと思います。
それは「免疫再集中」と呼ばれるもので説明することができます。
免疫再集中の効果とは、ワクチンに対する免疫逃避を促進することです。
つまり、免疫逃避を促進するのです。
どうやってそんなことができるのでしょうか?
免疫再集中によって、抗原あるいは抗原の一部(エピトープと呼ぶこともあります)に対する免疫反応の方向性を変えるのです。それは、基本的に、以前ワクチンでプライミングされた、より中和能力の低い抗体を想起(増加)させる抗原に対して免疫反応を方向転換させるように働きます。
つまり、新たな免疫再集中によって、中和抗体を誘導する可能性の乏しい抗原に対して新たな免疫反応が起こるのです。
では、それはどのように作用するのでしょうか?その前に、まずこれがいつ起こるかをお話します。どのような場合に起こるのでしょうか?
これは、免疫系がある抗原に直面したときに、類似の、しかし同一ではない抗原に対する抗体が既に存在している場合に起こります。
それが一つの可能性です。
その最も適切な例は、もちろんブレークスルー感染です・・・ブレークスルー感染したということは、明らかに既存の抗体が、新しい変異体(つまり新しい抗原)による感染、あるいは病気を防げなかったということだからです。
つまり、既存の抗体が新しい抗原を認識できていないことは明らかなのです。
免疫系は、新しい抗原に対する抗体ではなく、類似の抗原、例えばワクチンに由来する武漢スパイクタンパク質に対する抗体が存在する中で、抗原に立ち向かっているわけです。
別の状況、それも非常によく似た状況ですが、免疫系が2つの異なる形態を持つ抗原に直面する場合があります。
実際のところ、同じスパイク抗原の異なる形態に対する抗体の存在下で、ウイルスが抗原と対峙する場合があると考えられます。
このことが証明されているかどうかはわかりませんが、スパイクタンパク質がmRNAワクチンによって産生される場合には起こり得ることです。
最初の(ワクチンによる)スパイクタンパク質が異なる立体構造、例えば単量体型であれば、この単量体型に対する抗体が作られ、その後その抗体は、循環する(ウイルス由来の)本格的なスパイクタンパク質(ただし3量体型)を認識することになります。
つまり、同じ抗原でも形が違うということです。
単量体のスパイクに対して抗体が作られ、その抗体が、同じ抗原ですが異なる立体構造、すなわち3量体のスパイクタンパク質に対峙することになります。
特にコロナウイルスについては、単量体のスパイクタンパク質と3量体のスパイクタンパク質のウイルス感染細胞における輸送と提示の違いについて、多くの論文が発表されています。
しかし、mRNAワクチンや私たち自身の体細胞でのスパイクタンパク質の産生に関してとなると、どうやらこれは重要な研究対象ではなさそうです。
しかし、特にmRNAワクチンでは、まず単量体のスパイクタンパク質に対する抗体が誘導され、それはもちろん、血中を循環するスパイクタンパク質を最適に認識する抗体ではない、ということが起こります。
では免疫再集中が起こるとどうなるでしょう?
ここでは、免疫再集中に関しては、最初に話したブレークスルー感染の例について説明したいと思います。
まず、ワクチンによる既存の抗体は、新しい抗原をうまく認識できません。
これは(❶の青い四角)、ブレイクスルー感染を引き起こした変異株の抗原なのです。ですから、これらの抗体(白いカーソルがある❶の青いY)はウイルスを中和することはできません。これは異なるエピトープを持つスパイクタンパク質(❶の青い四角)ですが、もちろんそのエピトープに結合することは可能です。
そして、このエピトープ(❶の青い四角)に結合することで、この既存のワクチン抗体は、このエピトープを隠すことができるのです。
このエピトープを隠すと何が起こるかというと、他のエピトープ(黒い三角)がその恩恵を受けることになるのです。
いわば、他のエピトープは、以前はより強力な中和エピトープに負けていたのですが、今やその中和エピトープは既存の抗体によって覆い隠されているのです。
だから、私たちはこれらのエピトープを「サブドミナント(準優勢)」と呼んでいるのです。このようなエピトープは、強力な中和抗体よりも免疫系に曝されることが少ないのです。
つまり、より強力な中和エピトープを隠すことで、サブドミナントエピトープは免疫学的に言うなら、競争上の優位性を獲得することになります。
しかし、このような露出度の低いスパイクのドメインは、中和抗体の誘導力はそれほど強くはありません。
さて、誰かがワクチン接種を受けてブレイクスルー感染を起こしたとします。その場合、これらのサブドミナントエピトープは優位に立ち、以前に記憶された中和能力の低い抗体を産生するメモリーB細胞を呼び起こすことができるようになります。
つまり、ワクチン接種者では最強の中和エピトープが既存のワクチン由来抗体によって隠されてしまうため、サブドミナントエピトープが競争上の優位性を獲得し、サブドミナントエピトープによって以前にプライミングされた抗体、つまり、中和能力の低い抗体を産生する記憶細胞を呼び出すことができるようになるのです。
これは言わば、「隠された抗原原罪(HAS: hidden antigenic sin)」と呼べるものです。
なぜ「隠された」と呼ぶのか?
それは、再感染したにもかかわらず、本来のワクチン由来の抗体に対する刺激を促進することができないからです。
そうではなく、以前は、より強力な中和エピトープに圧倒されて誘導されなかった抗体や、ごく少量しか誘導されなかった抗体が誘導されるのです。
そのため、現在のような、これらのサブドミナントエピトープが、中和能力の低い抗体を増加させるという状況に陥っているのです。
もちろん、これらの抗体は中和能力が低いので、このエピトープに非常に大きな免疫圧をかけることができます。
そして、中和能力の低いこれらの抗体がこのサブドミナントエピトープに及ぼす巨大な免疫圧のために、免疫逃避が促進されます。このエピトープがこれらの抗体から逃避する変異が自然選択されるようになります。
そしてもちろん、これらの新しい変異体やその亜種が人々に再感染すれば、上に述べたのと同じような状況になります。
この既存の抗体(❷の①:現在では①も既存の抗体です)は、この変異したエピトープをうまく認識できませんが、それを隠してしまいます。
そして、それを隠すことによって、中和抗体を誘導する力がさらに弱い他のエピトープ(灰色の楕円)の免疫原性を強めるることになるのです。
そして、中和抗体を誘導する潜在的な能力が低くなったこれらのエピトープは、当然ながら、さらに中和能力の低い抗体を産生する記憶B細胞を呼び出すことになります。
ここでもまた、隠された抗原原罪です。
そして、この中和能力の低下により、このエピトープに巨大な免疫圧力がかかることになり、このエピトープは今や簡単にこれらの抗体を回避し、これらの抗体による免疫圧力を克服できる突然変異が選択されることになります。
そして、その後も、当然ながらこの状況が続きます。というのも、これらの既存の抗体が、やはり、さらに中和能力の低い別の抗原をうまく認識できないという状況の繰返しになってしまうからです。
そして、このことにより、事実上、ブレークスルー感染によって、中和性の低い抗体や中和性のない抗体の割合が増加するという事態が起こるのです。
そして、これこそが、かつてないほど免疫逃避を促進し、加速させるシステムなのです。
さて、この結果、何がおこるでしょうか?
実際、何が起こっているかというと、新たなオミクロン変異体は、ブレイクスルー感染を引き起こすことによって、中和能力の低下したワクチン由来抗体を呼び起こし、自ら免疫圧を高めているのです。
つまり、オミクロン変異体自身が、中和能力が低下したワクチン由来の抗体を増加させることによって、免疫反応を引き起こしているのです。
オミクロン変異体は、中和能力の低い免疫反応を呼び起こすことによって、自分自身に免疫圧をかけるような免疫反応を引き起こしているのです。
ですから、オミクロン変異体が流行して、何度も繰り返しブレークスルー感染を起こすと、悪循環に陥り、免疫逃避の速度が加速されることは容易に想像がつくでしょう。
もちろん、オミクロン対応の最新型のワクチンが完全に無意味である理由もこのことで説明できます。
これは科学に対する侮辱です。どうしてそんなにも愚かなことができるのでしょうか?
この免疫再集中のメカニズムについて何の手がかりもないのなら、そうなっても仕方ないでしょう。
しかし、現在では、中和力の弱い抗体や中和力のない抗体の存在下で免疫反応が活発に進化していることを説明した多くの論文があるのです。
そして、これらのデータはすべて、この免疫再集中説と隠れた抗原原罪説に完全に合致しています。
つまり、それによって受容体結合ドメインの収束変異が生じ、受容体結合ドメインの変異が、今やウイルスの感染力を高めてさえいるのです。
まず中和力の低い抗体ができ、それが増加し、あるいは呼び戻されて、ますます中和力が低下し、さらには非中和にさえなります。
そして最後に、今まさに進行中のことですが、これらの変異体のすべてに、受容体結合ドメインに収束する変異が見られ、それがウイルスの感染性を高めています。
このような変異が基本的に、ガンマ変異体やデルタ変異体などに強い感染力を与えていることが分かっています。
親愛なる教授へ
ですから、このスライドにあるような発言をする教授や分子生物学、遺伝学などの研究機関のリーダーがいることが信じられません。
彼らはオミクロンに適応したワクチン、更新されたワクチンのプラスとマイナス、長所と短所について、議論や推論をしています。
実に情けないことです。
この中のどれもこれも科学とは関係ありません。
ここに科学的根拠はありません。
ここに免疫学はありません。
つまり、これは、Twitterやあらゆるプラットフォームで共有される類いのもので、完全にナンセンスなものなのです。
たとえ教授であっても、ウイルスの免疫生物学を理解していない人が、このような発言をし、自分たちが専門家で、自分たちの言っていることが文献に発表されていることと完全に一致していると人々に信じ込ませるようなことがあっていいのでしょうか。
とんでもないことです!
つまり、これは全く無意味なのです。
ワクチンで増強された免疫逃避の結果
では、ワクチンで増強された免疫逃避の結果はどうなるのでしょうか?
この増強された免疫逃避の結果はどのように発展するのでしょうか?
ファクトチェッカーには、ちょっと待てと言いたいところです。
私を誹謗中傷したり、嘲笑したりしたいのなら、それは構いません。
しかし、これから数週間、数ヶ月間後に起こることを私は予測しているのですから、何が起こるかしばらく待ってみてください。
私は、現在観察されているSARS-Cov-2変異体の爆発的な増殖の原動力が何であるかを理解しています。
ですから、これから起こるであろうことをお話します。
これは先ほどのスライドです。ここで私は、現在受容体結合ドメインの変異が促進され、感染力の強化が可能になったと述べました。
中和抗体に対する耐性が強化されているだけではありません。受容体結合ドメインに対する中和抗体だけでなく、N末端ドメインのエピトープに対する中和抗体さえも強化された変異体が誕生しているのです。
そして、この中和抵抗性の高い、より感染力の強い変異体が、低親和性の非中和性の多反応抗体の刺激を誘導するようになりつつあります。
現在、このことをさらに詳しく説明した論文を書いています。
しかし、基本的には、この中和しない多反応性抗体が、現在、ウイルスの病原性に対して最適でない体液性圧力、免疫圧力をかけているのです。
言い換えれば、これらの非中和性の多反応性抗体が、現時点ではまだワクチン接種者を重症化から守っています。
発症を防ぐことはできませんが、重症化からだけは守っています。
それら(非中和性多反応性抗体)が、ウイルスの病原性に多大な圧力をかけています。
そして、ウイルスは、これまでずっとそうしてきたように、この新たな体液性免疫の圧力を克服することは間違いないでしょう。
ウイルスにとっては、これも体液性免疫圧のひとつに過ぎません。
ウイルスはずっと体液性免疫圧と戦ってきて、それを克服してきたのです。
もしそうなれば、その時には、免疫逃避によって、私たちが「抗体依存性疾患増強」と呼んでいるものが引き起こされるでしょう。
そして、それは本当の大惨事となるでしょう。
COVID-19の入院患者の推移を追えば、つまり、ワクチン未接種者とワクチン接種者を比較するなら、ある時点ではワクチン未接種者の入院がワクチン接種者より多い数字になるでしょう。
しかし、この比較は決して公正ではありません。なぜなら、ワクチン未接種者は基礎疾患がある人が多く、そのために入院が必要で、もちろん、その基礎疾患によってCovid-19になりやすいからです。
一方、ワクチン接種者は、ワクチン接種による副作用のために入院が必要ですが、ワクチン接種のおかげで、もちろんCovid-19の重症化からは保護されているからです。
ですから、入院患者を対象にワクチン未接種者とワクチン接種者を比較することは、決して公正ではないのです。
しかし、それにもかかわらず、私たちが見ることになるのは、それはすでに進行中ですが、(入院している)ワクチン未接種者の数は減り続け、一方、(入院している)ワクチン接種者の入院数は大きく増加し(すでに増加し始めています)、指数関数的に推移することです。
そしてもちろん、人々は、大多数の人がワクチンを接種しているのだから、それは論理的なことだと言うでしょう。殆どの人が接種しているのだから、重症化して病院に入院する人数接種者が多くて当然だと。
ちょっと待ってください。
比率を求めることもできます。
ワクチン未接種者とワクチン接種者の入院の比率を求めてみましょう
この比率を計算し、例えばt2とt1(スライド参照)、つまり以前の時点とで比率がどのように変化しているかを比較したらどうでしょう。
この比率は急激に減少していくでしょう、つまり、ワクチン接種者の重症入院率が劇的に上昇することがわかります。
こうすればウイルスの進化を簡単に追うことができます。
では、実際、ワクチン接種者にとって、これは何を意味するのでしょうか?
まず第一に、私たちはすでに接種者の感染感受性が高まっていること確認しています。
そしてもちろん、これは高齢者、最初にワクチンを接種した人、3回目、4回目、5回目、どんな組み合わせにしろブースターショットを受けた人から始まりました。
これから起こること、そして、今まさに始まっていることは、ほかの病気ではなくCOVID-19に対する疾患感受性が高まるだろう、ということです。
もちろん、最初は高齢者で、その後、ワクチン接種者が重症のC-19病にかかりやすくなります。
つまり、事実上、感染したワクチン接種者がC-19病を発症し、また再感染すると同じワクチン接種者が今度は重症化するということです。
ですから、状況は劇的に悪化します。
しかし私は全てのワクチン接種者にこれが当てはまるとは言っていないことにお気付きでしょう。
例えば高齢者など、他の人よりもはるかに多くの注射を受けたワクチン接種者がいます。ある人はプラセボを注射されたかもしれません。
誰にも分かりません。
mRNAが殆ど分解されたワクチンを接種された人もいるかもしれないし、単に非反応の人など、さまざまな人がいます。
しかし、これは間違いなく非常に明確な傾向で、だからこそ、ワクチン接種率の高い国々ではもう12時5分過ぎ(時間切れ)だと言っているのです。
今すぐに行動を!
だから、思い切った即効性のある行動をとろうというのが、私の切実な訴えなのです。
では、私たちに何ができるのでしょうか?
まだ何かできることがあるでしょうか?
もちろん、説明した通り、免疫再集中を避けなければなりません。
なぜなら、これは火に油を注ぐようなもので、免疫逃避をエスカレートさせ、加速させ、非常に有害な方向へ導き、最終的には感染力の高いウイルスの毒性を高めることになるからです。
ですから、オミクロン対応ワクチンのような新しいブースターを投与してはならないのです。
これは状況をさらに悪化させるだけです。
もちろん、ワクチン後のブレークスルー感染、ブレークスルー感染による発症を避ける必要があります。
なぜなら、ブレークスルー疾患は、もちろん免疫再集中を可能にすることになるからです。
では、どうすればワクチンによるブレークスルー疾患を回避できるのでしょうか?
もちろん、感染率を下げることです!
感染率を下げると、ブレークスルー疾患を避けることができます。
低親和性中和抗体や非中和抗体を増やす刺激を避けることができるでしょう。
しかし、私たちはもっとうまくやる必要があります。
ワクチンのブレークスルーによる疾患を避けるだけでは不十分です。
感染率を十分に下げて、ブレークスルー感染が起こらないようにしなければなりません。
なぜなら、感染するとすぐにウイルスが自然免疫反応を突破し、ワクチン接種者に完全に時代遅れの抗体、つまり、もはや中和能力を持たない抗体を自動的に呼び起こすからです。
では、どうすればよいのでしょうか?
もちろん、感染率を下げるには、安全で効果的な抗ウイルス剤による化学予防が必要です。
これは、広く入手可能で安価でなければなりません。どの抗ウイルス剤でも構いませんが、その基準を満たすものでなければなりません。
そして、これらの特性を持ち、本当に安全で、効き目があり、広く入手可能で、手頃な価格の医薬品は、ごくわずかしかないことも分かっています。
そして、これは予防的に使われる必要があると私は考えています。
ワクチン接種率が高い国では、今すぐにでも抗ウイルス剤を人々に大規模に提供する必要があります。
なぜこのようなことを言うかというと、このようなワクチンのブレークスルー感染を防ぐことは、ほぼ集団免疫の生成と同じだからです。
もし私たちがこれらのワクチンによるブレークスルー感染を避けることができれば、集団免疫を作り始めることができるのです。
そして、覚えておいてください。パンデミックをコントロールし、終息させる唯一の方法は、集団免疫を作り出すことなのです。
では、いつまで抗ウイルス剤を投与する必要があるのでしょうか?
ずっとでしょうか?
いいえ、そんなことはしません。
なぜなら、例えば、薬剤耐性を誘発する危険性があるからです。しかし、集団免疫が完全にできあがるまでは投与する必要があります。
もちろん、全員が抗ウイルス剤を服用するわけではありません。
しかし、例えば70〜80%のワクチン接種者が抗ウイルス剤を服用したとしましょう。
その場合、ワクチンを接種したにもかかわらず抗ウイルス剤を服用しなかった人が常に一定の割合で存在することになります。
もし、あるワクチン接種者集団で抗ウイルス剤服用率が一定の割合に達した時に、COVID-19の重症例が見られなくなれば、集団免疫に達したと結論づけることができます。
つまり、残りの感染率が明らかに低いので、抗ウイルス剤を服用しなかったワクチン接種者たちが重症化することはない、ということです。
いいですか。覚えていてください。
もしウイルスが完全にワクチンによる防御効果に耐性であるなら、どのようなワクチン後のブレークスルー感染も自動的に重篤な疾患につながります。
ですから、もしそうならないのであれば、抗ウイルス剤を投与されなかったワクチン接種者が保護されるようになれば、もちろん、残りの大多数のワクチン接種集団の抗ウイルス剤を中止することができます。
もちろん、ワクチンを受けていない人にとっては、もっと簡単なことです。
彼らは自然免疫を鍛えているからです。
私は、ワクチン未接種者はますますうまくやるようになり、最終的にはこのウイルスに対して耐性を持つようになると言い続けています。
SARS-Cov-2や今後発生する変異型ウイルスに対して最も強く対抗できるのは、ワクチン接種率の高い国々の未接種の人々となるでしょう。
二つの選択肢
ですから、私たちには選択肢があるのです。
本当に?
そうです、私たちには選択肢があるのです。
集団免疫力だけがパンデミックを終結させることができることを忘れないでください。
つまり、あなたには選択肢があるのです。
ウイルスの自然の傾向に任せて、ワクチン接種者に対する毒性を高めることで感染伝搬を減らすこともできます。
もし、接種者に対するウイルスの毒性が高まれば、もちろん、多くの接種者は感染を広げることはできなくなるでしょう。
死なないまでも、少なくとも重症化して入院し、社会から隔離されることで、感染率は劇的に低下します。
死亡や重症化のリスクが高い、このような事態を望みますか?
唯一の選択肢は、これらの人々に抗ウイルス剤を投与すること、抗ウイルス剤による化学予防を行うことです。
この2つだけが、現在見られるような劇的な感染率を減少させ、悲惨にも失敗した集団ワクチン接種キャンペーンの当初の目的であった奇跡的なターゲット、すなわち集団免疫につながる可能性のある選択肢なのです。
では、現在見られているワクチン接種の副作用や全死亡の上昇についてはどうなのでしょうか?
副作用の率や種類、過剰死亡の増加などを見れば、愕然とします。
言葉では言い表せません。
恐ろしいことであり、容認できないことです。
しかし、それでも、あなたが私を信じるかどうかは別として、私はいつも言っています:
これらの副作用や過剰死亡率をすべて合わせても、私が予測しているようにウイルスが進化したときに私たちが直面する損失の種類に比べれば、微々たるものです。
そして私はそのような進化がおきることを200%確信しています。
では、早期治療についてはどうでしょうか?
今となっては、早期治療では「少なすぎ」て「手遅れ」になる危険性が高いので、感染する前から化学予防をすることを勧めています。
なぜでしょうか?
なぜなら、お話したように、ウイルスは今、中和抗体に対して完全に耐性を持つ様に進化しているだけでなく、より感染力が強くなるように進化しているところだからです
基本的には、ガンマやデルタなどで感染力を高めることに成功した変異をすべて集めているのです。
ですから、感染スピードは非常に速く、重症化に対する防御はもうありませんし、抗体依存的に重症化が促進されます。
ですから、私が恐れているのは、早期治療では手遅れだろう、とうことなのです。
それでは、アップデートされたオミクロン対応ワクチンについてはどうでしょうか?
それによってワクチン未接種者は免疫再集中が可能になり、ワクチン接種者では免疫再集中が強化され、状況は劇的に悪化するとお話しました。
より良い世界のために
これは、最近ウィーンで開催されたベター・ウェイ・カンファレンス(Better Way Conference)で私が発表したスライドの一つで、私が現在の状況をどのように見ているかを示しています。
2頭の犬(二つの集団)が骨を争っています。同じ一つの骨です。
下になっている犬、私は自分はそちらの集団の一員だと考えていますが、彼らは、真実を求める情熱を持ち、独立して批判的に考える人々であり、私たち人類は他の生物と調和した大きな環境の一部に過ぎないと強く信じている人々です。
ワン・ヘルスの原則とコンセプト、そして私たちには連帯する義務があります。
そうではありませんか?
困難な時代には、私たちは団結しなければなりません。
ワクチンを接種した人も、接種していない人も、お互いに助け合わなければならないのです。
そして、今、主導権を握っているもう一つの集団、彼らは集団ワクチン接種の利害関係者と技術者/科学者出身の官僚(テクノクラート)であり、もちろん、メディアによって大きく支持され、その物語を伝播し続け、多くの、まあ、私はそれを「集団形成による精神病(mass formation psychosis)」ではなく、「集団精神病(herd psychosis)」と呼んでいますが、そのようなものを引き起こしているのです。
なぜ私は「herd psychosis」と呼ぶのでしょうか?
それは、集団免疫(herd immunity)とうまく対比させるためです。
私は、この二者が同じ骨の取り合いをしている間に、第三者が、つまり第三の犬がその骨を持って逃げてしまう、と言っているのです。
集団免疫が形成されなければ、いずれ、この集団形成による精神病、「集団」精神病は終わるでしょう。
なぜなら、集団免疫がなければ、ウイルスに「白紙委任」することになるからです。
集団免疫がなければ、ウイルスはやりたい放題で、私たちがウイルスにかけようとしている馬鹿げた免疫圧を克服してしまうのです。
逃げてしまうでしょう。
そして勝利するのはテクノクラートでもなく、いわんや人類の誇大妄想でもなく、単に生物学なのです。
専門家や科学者たちは、生物学のことを忘れてしまっています。
診断であれ、監視であれ、治療であれ、予防であれ、技術に目がくらんでしまっているのです。
生物学の本質を忘れてしまっているのです。
だからこそ、私がCOVID-19との戦いに関して、勝つのはアフリカだと言っているのです。
なぜなら、彼らは集団免疫を構築するからです。
ですから、私のこの最後のビデオメッセージは、私が今本当に瀬戸際にあると考えている人道的危機と損失を抑えることができる方法がまだあり、その方法で介入するよう責任者たちに呼びかるためものです。
そして、この人道的危機を、ロバート・マローンも言うように、尊厳を持って、誠実に、そしてコミュニティ・スピリットによって乗り切ることができることを心から願っています。
ご静聴ありがとうございました。