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今問われるべき真の疑問……だが、アフリカは別だ。

Dr. Geert Vanden Bosscheの2024年12月16日投稿(Substack)
The real question at hand....Not pertinent to Africa, though!.
の翻訳です。
著者substackを講読していただければ幸いです。

このリンクを開いてほしい:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/jmv.70107 

Multi-Organ Spread and Intra-Host Diversity of SARS-CoV-2 Support Viral Persistence, Adaptation, and a Mechanism That Increases Evolvability
SARS-CoV-2の多臓器への拡散と宿主内多様性は、ウイルスの持続、適応、進化適応力を高めるメカニズムを支える
Julieta M. Manrique、Santiago Maffia-Bizzozero、M. Victoria Delpino、Jorge Quarleri、Leandro R. Jones
J Med Virol. 2024 Dec;96(12):e70107
要約
宿主内多様性は、感染の連鎖における免疫逃避、抗ウイルス剤耐性、進化の飛躍に関連する複雑な現象である。 SARS-CoV-2の宿主内における多様性は、呼吸器サンプルから十分に立証されている。しかし、全身への拡散と多様化に関するデータは比較的少なく、免疫不全患者からのデータに限られている。本研究では、検査陽性かつ免疫不全の記録のない15例の剖検例から得られた、肺、腸、心臓、腎臓、肝臓を含む複数の臓器の71の組織サンプルについて、SARS-CoV-2の存在と多様性を評価した。 ウイルスは大半の剖検例のほとんどの臓器で検出された。すべての臓器で、低、中、高の多様性を持つ宿主内一塩基多型(iSNV)が認められた。異なる臓器で観察されたiSNVの多様性は、ウイルスがある宿主部位で変異し、その後、体内の他の部位に広がる可能性があることを示している。呼吸器サンプルの過去のデータと一致して、私たちの肺サンプルでは、iSNVは10個以下でした。しかし興味深いことに、異なる器官を分析したところ、1例あたり11~45のiSNVを検出することができた。この結果は、SARS-CoV-2が、身体の異なる部位で複製し、区分的に進化できることを示しており、これは「ウイルス貯蔵所」理論と一致する。我々は、複数の臓器における区分化された進化が、SARS-CoV-2が校正メカニズムを持っているにもかかわらず急速に進化する要因となっているという可能性について詳しく述べる。

私のコメント:COVID-19ワクチン接種者の獲得免疫反応の失調を考えれば、今問われるべき疑問は、「COVID-19ワクチン接種者が、彼らの体内の複数の臓器にウイルスが拡大しても、全身性播種と敗血症を起こさずにいられるメカニズムは何か」、ということだ。体内で増えたウイルスによるトランス細胞融合*と合胞体形成(すなわち、高毒性の特徴)を防いでいる何らかのメカニズムがあるはすなのだ。高度にCOVID-19ワクチンを接種された集団は、確かにSARS-CoV-2変異株の貯蔵庫であるから、この抑制作用を克服できる非常に感染性の高いコロナウイルス系統が、そのような集団全体で選択され、優勢となって拡大すると考えるのは当然である。

* 感染細胞が隣接する細胞に融合し、合胞体と呼ばれる多核細胞を形成する。合胞体はウイルスの伝播と免疫逃避と病原性に寄与する。

もちろん、これはアフリカでは問題とならない。いつも言うように、「アフリカが勝つ」(少なくとも、この戦いに関しては…)。



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