見出し画像

酒と日々(エッセイ)

このところ酒の量がふえた。昨日の私は、ビールを2杯とカクテル1杯を飲み込んだ。世間的には大した量ではないが、私にとっては大酒だ。昨日は昼間からビールのために働いていた。白けた仕事をしながら、アルコールを欲し続けていた。


ウイスキーのボトルが一本、冷蔵庫の上に鎮座している。氷を大きいコップに詰めて、液を1センチほど入れる。冷蔵室からジンジャーエールを取り出し、残りの容積を満たす。1センチが2センチに、1杯が2杯に、最近では。


生活の苦しさを創作に落とし込んでいた頃には、アルコールは要らなかった。創作をルサンチマンから解放させたら、生活がアルコールを欲しはじめた。ほんのすこしのトランスは、変身の願望を叶えるのだろうか?それとも、幻想でなだめているだけなのか?このところ毎日、変身のことばかり考えている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?