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人間と歴史(エッセイ)

美術検定の勉強を始めた。今年は2級を受験する予定だ。検定は4級からあって、4・3・2級はそれぞれ入門・基礎・応用という扱いらしい。2級ではマイナーな分野や時代が扱われる。メジャーな分野・時代は3級で出題される。

文字で書くとなんてことない切り分けなのだけれど、2級の問題集には違和感がある。ルネサンスや印象派のような花形の時代はサラッと流されて、重箱の隅をつつくような作家名や時代ばかりが問われる。美術史のヘンな部分ばかりを勉強させられている気分になって混乱している。

美術検定とは美術「史」検定であり、紹介されるのは歴史的評価が定まっている作者作品ばかりだ。作者からしたら「私の絵のどこが隅なのよ」という文句も聞こえてきそうだが、幸いほとんどの人物が死んでいる。だからこそ検定として成立しているのだ。歴史というのは本当に不思議なもので、具体的な知識が増えれば増えるほど、「歴史」というもの自体の不思議さは増していく。よくわからない形の体系を学んでいる。



投稿日数が180日を超えた。およそ半年間続けたことになる。

過去の日記を読み返すと、文意が跳躍している箇所が目につく。読み返しながら「ここ、もう一文説明が欲しいな」と感じることは多い。文を「A→B→C→D→E→F」と積み重ねていかなければならないところが、「A→C→D→F」となってしまっている。今日の文章も、もしかしたらそうなのかもしれない。

今日は65点くらいだななんて思いながら公開して、35点の取りこぼしが毎日積み重なっていく。それも個人の歴史であり、人生の綾だ。

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