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京都の女たち(エッセイ)

「京都は朝晩が冷えています。風邪引かないでくださいね」とLINEしていたら、東京も冬みたいに寒くなっていた。今朝はマフラーを厚く巻いた。出張明けの身体は重かった。



京都の女性は、東京とは全然違った。みな一様にモテそうな綺麗な服を着て、高級な美容室に通っているような髪型をしていた。世間的には「美人」と呼ばれるような見た目が多い。隙がなく、完成度の高い容姿だった。

喫茶店で2、3人組の女性たちの隣に座ると、決まって彼氏の悪口を吐き出しあうのが聞こえてくる。カップルで歩くときには、白々しく手を繋ぎラブラブさを装う。モテ服を纏い、彼氏を品定めするのが京都の女性のマナーのようだった。

東京には奇抜な髪色やダサい服装の女性がたくさんいる。私はこちらのほうが好きだった。


悪口の文化は見ていられない。私は性善説を信仰しているのだと、改めて気づかされた。

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