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言論のアリーナ 2024/06/29

作業をしようと喫茶店に入るといつも通り9割方の席が埋まっていて、空いていた喫煙所の前の二人掛け席に座る。西荻窪のドトールは半浮浪者みたいな老人がいつも1~2人居て、特異なライフスタイルを見せつけている。今日隣になった50代らしき男性は、携帯ゲームに異常な喜怒哀楽を見せて周囲を戸惑わせていた。

作業がひと段落ついたころ、階段近くに4人組の大学生が入ってきた。線の細い男性2人、おとなしい女の子が1人。もう一人はバンギャのような風貌だが身長が175ほどあり、喋り方が古風な〝おかま″のようだった。喋り方が耳に障るとはどういうことなのか考える。

夜中に、「言論のアリーナ」という言葉を目にした。調べると、多様な意見が公共的に交わる場所という書店の理念を示す言葉らしい。目にしたツイートは「言論のアリーナ」という言葉が書店がヘイト本を扱う言い訳として機能しているという批判の趣旨だった。

昨今は、「表現の自由」と「人権」概念が衝突することが増えた。いまのところは「人権」の優勢だ。「人権」を大切にする人は優しく見えるが、「表現の自由」を主張する者は変人に見られる。資本主義的な好感度の指標が、社会全体を覆いつくしてしまった。そのツケは、まわりまわって必ず返ってくる。

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