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無茶苦茶なこと 2024/04/24

最近は録画した番組を消化することにばかり時間を使っていたが、どうも義務のようで気が休まらなかった。気分を変えようと、HDDの容量が逼迫していることもいったん忘れて、古いDVDを掘り出してみた。

『ごっつええ感じ』が年代ごとにまとめられたそのボックスセットには、コントだけでなくバラエティの企画コーナーも収録されている。昨日見た1996年の盤では、巨大なコリントゲームとピッチングマシーンを用いたゲームコーナーでメンバーが騒いでいたり、選挙企画と称して選挙カーで浜田が街頭演説を披露したりしていた。

バラエティの昔と今を比べて、たとえば出演者の能力やコンプライアンスといった角度から論じる意見は多い。けれども、そもそもまずカネの掛かり方がまったく違う。バカみたいにデカいカネが、下品な若者のバカ騒ぎによって消尽されていく。個別の企画や笑いの質云々ということ以前に、まずその無茶苦茶なノリに圧倒される。

「めちゃくちゃなことにカネを使おう」と、「予算内で面白いことをしよう」というのは、そもそも考え方が真逆である。そもそも制作予算がなくなったということもあるけれども、それ以上に、スタンスが変わったのだと思う。危ない橋を渡らなくなった。

それは何もテレビに限った話ではなくて、現代ではすべてにおいてもう、無茶苦茶なことのができなくなってしまった。どうしたら無茶苦茶なことがでいるのかということを、歴史をさかのぼって学ばなければならない時代になった。資料はたくさんある。

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