見出し画像

コンセプトとは(エッセイ)

天王洲で開催中のユージーン・スタジオ展のレビューが公開されて、ネット上で話題になっている。一言でいえば、「とにかくコンセプトが薄く、それが現代的である」という最大限の皮肉だった。当初その評には賛同の声が多かったが、次第にレビュー自体への疑問も散見されつつある。

私がユージーン・スタジオを見たのは去年の1月で、付き合いたてだった今の彼女に連れて行ってもらった。当時から展覧会は賛否両論で、会場内には自撮りする「アート女子」が溢れ、批評家は眉を顰めていた。鏡張りの水槽を撮った写真が、まだカメラロールに残っている。

ところで、コンセプトとは何なのだろうか?私の周りの世界はつくづく実利で動いている。アート界だって突き詰めれば、カネ・動員・肩書がモノを言う世界だ。この世界にとって、私にとって、コンセプトとは何なのだろうか?そもそもコンセプトを持って生きることなどできるのだろうか?

いいなと思ったら応援しよう!