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透明な 2024/09/30

脚本家になった友達の初仕事である連ドラが開始したので、感想を用意しようと見始めた。物語は、田舎の仲良しグループだった女の子達が大人になり、とある殺人事件によって運命を交錯させる群像劇だった。

ドラマは主に現代パートは渋谷を、高校時代は富山を舞台に描かれる。故郷での幸福な高校時代と東京での擦り切れた現在という対比が想定されているのだろう。けれども、それが物語に活かされていない。

シーン毎に様々な場所が登場するけれど、もっと特権的な空間(新聞部の部室・週刊誌のデスク・自宅など)があってもよい。渋谷という街を描く意欲は感じられるが、実際は他の街(新宿や原宿など)でも成立してしまい、渋谷である必要性があまり感じられない。

対比でいえば、登場人物同士もキャラクターがに通っているせいで互いの個性を打ち消しあってしまっている。差異を描くことがそれぞれのキャラクターを引き立てるのだから、悪人やポジティブな人間をうまく配置できると物語にメリハリが出るだろう。

とまぁ感想を控えてみたわけだけれど、どうなのだろう。まあ素人意見だと思って大目に見てもらいたい。落研時代の仲間が脚本を執るというのは他人事ではなく、脚本が台詞として立ち上がることにいちいち驚いてしまう。本作を第一歩に上達していくのだろう。

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