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管理会社の男 2024/10/18

正午過ぎ、上司が倉庫で作業に出ていたので一人で事務所を留守番していると、玄関のインターホンが鳴った。このビルはオートロックなので玄関のインターホンが鳴るのはおかしい。暴漢かもしれないと周囲に武器にできる物を探しながら少しずつ扉を開けると、ビルの管理会社を名乗るひ弱そうな男が立っていた。

男は電灯の壊れたトイレを応急処置すると言って、ガサゴソとトイレで作業し始めた。5分ほど経って脇から覗くと、便器と壁の隙間に不恰好な三脚が設置され、そこに工事現場で使うランプが吊るされていた。便器のすぐそばに置かれた三脚は明らかに不衛生だったが、男の必死な様子に文句も言えなかった。

男は帰りしなに来月の工事案内の紙を渡してきた。来月は上旬に空調点検と、下旬に防災点検を予定してるらしかった。防災訓練の前に東京消防庁の動画を予習おくように言われたので避難訓練があるのか尋ねると、「避難ベルを聞いて、動画を思い出してもらえれば大丈夫です」と答えられた。

仕事を終えてサイゼリヤへ。PCを開いて作業しようかと思っていたが、入口で子供連れが並んでいるのが目に入り、仕方なくスマホを開く。noteを読み返すと2023年下半期はちょうど「ことばの学校」を受講していて、日記ではなく小説を書いている時期だった。不出来な小説を付録として収録するにしても肝心の日記の本数が足りない。日記集は構成自体考え直さなければ。

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