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ゲリラ戦 2024/05/22

この仕事に何の意味があるのだろう、と迷宮に嵌りこんでしまい、彷徨うように本屋に入ると浅田彰『逃走論』の表紙が目に入った。そうそう、結局いま社会で価値があると言われているようなものごとが嫌で仕方ないのだ、と気づいた。

本屋には、人間を大人しくレールに載せるような訓示の本がたくさん並んでいて、転職がどうとか人生が何とか、全部クソだと思った。そうやってお行儀良く人生をまっとうさせようとするものは、全部バカだと思った。

今日になってもまだ気になっていたので買って、仕事もろくに手をつけず読み始めると、色々と腑に落ちる。そう、堅苦しい規律にしばられず生きたいと考えてしまうのは、結局そのほうが楽しいからだった。

特に心に留まったのは「ゲリラ戦」という言葉だ。人生や社会に、もう正攻法では立ち向かえないのだから、とことんゲリラ的に闘うしかない。それは自棄な開き直りではなく、持たざる者の哲学なのだ。少し心が晴れた気がした。

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