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隔絶(エッセイ)
朝8時という変な時間からWBCの決勝が開始した。出社の電車の中で見ようと思ったら、ダイヤ改正があったのか普段乗っている電車が消えていた。会社に着くと、みな仕事をしている風を装いながら顛末を確認していたが、最終的にはあからさまに動画を見ていた。
午前中は仕事をするのが面倒くさく、新人指導という名目で時間を潰した。今回の新人はノロマそうで、私の心を読もうとしたりしてこない。きっと彼も野球は気になっていたのだろうけれど、無視して電話をかけさせた。
午後になり数件電話をかける。偶然みな用事の最中で、夕方に掛け直すようにと続けて言われた。夕方になってかけ直すと繋がらず、手汗をかきながら空回りした。結局なかなか仕事が終わらず、一人で残業して帰った。特段何もない一日だった。