見出し画像

困憊 2024/09/29

会場近くのベンチで急いで朝ご飯を食べる。コンビニで買ったおにぎりとウィダーを慌ただしく飲み込んだ。マスクを付け直そうとポケットに手を入れると入っておらず、リュックのポケットやコンビニのレジ袋の中を懸命に探してみても出てこない。疲れて注意力が散漫になっていたのか、どこかに落としてしまったに違いない。仕方なく新しいマスクを付け直した。最後に水を飲もうと新しいマスクを下げると、古いマスクが顎にくっついていた。疲れ切っていた。

15時に撤収作業が開始された。壁に掛かった額を床に下ろして、ひとつずつ段ボール箱に戻していく。嫌いな作家に差し掛かったところで、面倒なクレームを言われる想定が止まらなくなった。脳内の私はヒートアップして言い返し、被害妄想は収拾がつかなくなっていった。なんとか冷静に作品を箱にしまって、大きな溜め息をひとつ吐いた。

吉祥寺で天下一品を食べていると恋人からLINEが来て、うちに来ることになった。私が疲れ切って布団に倒れ込んでいると、恋人は洗濯機を回しはじめて、そして(私の)髪にドライヤー当ててくれた。干す作業ぐらいは自分でやろうと制したものの我が家の家事をする恋人が活き活きとしていたので結局任せることにした。下着が洗濯ピンチの端から留めていかれ、重さで反対端が天井にぶつかった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?