「挑戦」という街
「挑戦」という街
物心ついた時 これからの自分に
期待をかけて
ここまでの自分に酔いしれていた
いつの頃だっただろうか
どこまで自分が通用するか
「挑戦」という街へ僕は足を運んだ
戸惑いの心と
何かを振り切ろうという
僕の心が交差した
目の前に数知れぬ「試練」
構わず通り抜けた
はずだった はずだった
君に気づくまでは
なぜここに君が
未来で待っているはずの
未来でしか生きることを
許されなではなかったのか
「挑戦」という街で
僕は一夜を明かした
夢を見た
叩いても決して開かないドアの壁
天井まで続く階段
突き当たりに部屋はない
いたたまれぬ罪悪感
そうだったのか
君もここに泊まったことがあるんだ
この「過去」という宿で
「挑戦」という街で
帰って来れたものはいないという
その訳がやっとわかったよ
君でさえ「未来」という名の君でさえ
僕は込み上げてくる想いを
そのままに涙を流した
「過去」があるんだ
君にもちゃんと「過去」があるんだ
「挑戦」という街で
自分を試しに来るものは多いという
だがその中で「過去」と正面から
挑戦しそれを吹っ切ったものは
まだいないようだ
人は永遠の挑戦者 人は気がつくまで
同じ過ちを繰り返す
人はよく
「取り返しのつかないことをした」
と自分を苦しめるが
決してそうではないということを
「挑戦」という街は教えてくれる
「時間」というものを代償に
「希望」というものを与えてくれる
生きるとは
その繰り返しであることを
いつだったか
君から聞いたことがある
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