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【旅日記】京都長期滞在記(1)


プロローグ 京都にしばらく滞在してみたい

なぜ京都なのか

ここ何年か、京都を舞台にしたライトノベルにけっこうはまっていたのですが、そこには京都のさまざまな地名、名所が物語のポイントとなる場所として鮮やかに描かれていて、とても楽しい内容でした。旅好きな私は、それぞれの場所がどこにあるのか地図で確かめたり、画像などを検索してみたりすることで、より深く物語に没頭するようにしてました。

そんなことが続くと、物語の舞台でもあるそれらの土地、名所を実際に訪れてみたいと思うようになったのは自然なことかもしれません。
京都はもちろん何度か訪れたことがあります。清水寺、金閣寺、銀閣寺、三十三間堂、二条城、鞍馬といった超定番の観光地は訪問済みとはいえ、あまりの有名観光地ゆえ、それ以上はなんとなく旅行先として避けていたところはあったという気がします。そのため、物語に登場する地名、寺社仏閣はとても多彩でほとんど未訪問と言っていい状況でした。京都という単位ではひとくくりできない、それぞれの場所・町の雰囲気というか空気、人にも触れてみたいと思いました。

そんなこともあり、京都にじっくりと滞在してみたいという思いがむくむくと盛り上がってきたのです。
いったいどのくらい滞在すれば、京都を感じられるのでしょうか。京都はかなり大きな街ですし、宇治や比叡山といった郊外までカバーするとなると、最低2週間、本当は1ヶ月かなと思ったのですが、流石にまだ勤め人している身ではそうもいきません。
幸い、サラリーマン生活最後のリフレッシュ休暇を消化するという義務であり権利もあったので、定年直前ではありましたが昨年10月に1週間お休みをいただき、京都7泊8日を実行することにしました。

滞在は寺町通、河原町の近くに

まず最初に考えたことは、どこに泊まる、滞在するかということです。
今回最優先にしたのは「とにかく京都の中心に泊まろう」ということ。普段は、移動の便を考えて駅近とか、滞在時の快適さを優先したホテル選びとかから入ることが多いのですが、今回はとにかく京都の中心部にこだわりました。
京都といえば、祇園、四条河原町、寺町通、先斗町・木屋町といったあたりが中心というイメージです。いかにもミーハーではあるものの、ここから始めないと、とも思いました。私としては長期滞在となり、宿に求めるのは寝るだけに帰るということでもないので、ある程度の快適性も求めます。でも京都のシティホテルは値段もなかなかに高いということで、選んだのは、三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺というところでした。
本格的なレストランなどはないビジネスホテルではあるものの、部屋はすべてツインかダブル以上でまあまあの広さ。そして大浴場が完備。何より、一番大事な条件については、阪急京都河原町駅最寄り。寺町通まで徒歩1分の立地。お寺の敷地を利用して建てられたホテルで、予約制だが朝のお勤めもできるところです。

初日 三連休の京都へ

満席の新幹線

旅の計画を最初に立ててる時にはあまり、気がついてませんでしたが、ちょうど三連休の初日に京都へ旅立つことになりました。
湘南に住んでいるので、東海道新幹線を利用する際は、もっぱら小田原駅から。必然的に、関西方面に行くときは2時間に1本しかない小田原駅停車の「ひかり」を選択することになります。
あわてる旅ではなく、初日は宿にチェックインすればいいだけなので、昼の新幹線にしていましたが、それでもほぼ満席でした。小田原で買った駅弁でお昼ごはんにし、車内販売で買ったコーヒーとアイスでくつろぎます。ちょうど東海道新幹線の普通車の車内販売はこの月末で終了することがアナウンスされており、いい記念になりました。

車内販売は2023年10月末で終了した

八坂神社にお詣り

京都に着いて、まずはホテルにチェックイン。
阪急の四条河原町駅からわずか徒歩2-3分ほどのところです。寺町通に面した立地は四条通から少し入ったところなので静かで最高でした。
京都に着いて最初にやりたかったこと、やるべきことは、八坂神社へのお詣り、ご挨拶です。八坂神社は京都の守り神的なところですので、1週間の滞在の安全祈願です。

四条通をまっすぐ行けば八坂神社に突き当たります。バスもありますが、まずは京都の街を感じたくて、歩いて行きました。まあ、正直この時点では京都のバスにまだ不慣れということもありましたが。
途中、四条大橋で鴨川を渡ります。ああ、京都にきたんだなぁという実感を少し感じることができる瞬間です。

四条大橋からの眺め

鴨川を渡って京阪四条駅を過ぎると祇園のエリアに入ります。
八坂神社に行く前に、まずは祇園のお稲荷さんに寄っていくことにしました。左に折れて少し行くと白川沿いに出ます。白川筋を八坂神社方面に行けば祇園で一番人気のある巽橋に到着。ここにあるのが巽稲荷です。

祇園にある巽稲荷(巽大明神)
巽稲荷の前から見た巽橋

巽稲荷のお詣りを終えて、八坂神社へ。
三連休ということもあり、結構な人で賑わっていました。まずはお詣り。
京都滞在のご挨拶と、滞在中の無事をしっかりとお願いしてきました。

八坂神社
八坂神社

インバウンドで溢れる八坂周辺

もう夕方近くになってはいたものの、日が暮れるまでにはもう少しあるということで、八坂の塔方面へさらにぶらぶらと歩いてみます。
このあたり、八坂の塔から清水寺にわたるエリアは、まさにインバウンドの皆さんで大混雑でした。よく写真になっているだけあって、ほんと人気のあるエリアなんですね。このあと京都滞在中に何度も感じることでしたが、観光客の8-9割はインバウンドの方々という感じでした。

八坂の塔
二年坂

だんだんと日が暮れてきたので、この日の散策は終わりにして、再び祇園経由でホテルまで戻ることにしました。先ほどは祇園の北側エリアを通ったので、帰りは南側エリアを通りながら。南側の方が道路が整備された両側にしっぽりとしたお店が並んでいて夜はいい雰囲気です。ただ私道となる細い路地で無粋に入り込んでバシバシ写真を撮る人が絶えないせいか、そういった路地には写真撮影禁止の看板が立ってました。

鰊蕎麦をいただく

帰りがけに、南座の袂にある「松葉」で夕食として鰊蕎麦をいただきました。鰊蕎麦は、北海道では何度か食べていますが、京都では初めてです。京都で鰊が食べられたのも鯖街道で若狭湾から運ばれてきた空なんでしょうね。機会があれば、鯖街道も一度訪れてみたいものです。
それにしても、さすが鰊蕎麦は絶品でした。

ということで、初日の京都が更けてゆきました。

次回はこちら。








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