RNAseqを独学するときに参考にした書籍・サイト
こんにちは、皆さん。今回は、RNAseq解析を独学で行う際に参考にした本についてご紹介します。この記事では、私が実際に利用して役立った書籍を中心に紹介しております。興味のある方はぜひチェックしてみてください。
参考)RNAseq解析とは?
この記事を読む人方々に対しては釈迦に説法だと思いますが、RNAseq(RNAシークエンシング)は、次世代シーケンシング(NGS)技術を利用してmRNAの発現量を解析する方法です。遺伝子発現の定量化、新しい転写産物の発見、スプライシングバリアントの同定など、多岐にわたる解析が可能です。
※正確には融合遺伝子の検出等もできますが、簡単のためにこういう理解で良いと思います。
RNAseqのメリットとデメリット
メリット: 高感度、高スループット、多様なアプリケーション。
デメリット: コスト、データ解析の複雑さ、技術的な制約。
RNAseqの実験手法
サンプル準備
RNA抽出
RNAの品質評価
ライブラリ調製
cDNA合成
アダプターの付加
シーケンシング
次世代シーケンサー(NGS)の利用
シーケンスデータの生成
RNAseqデータの解析手法
データの品質管理
クオリティチェック
トリミングとフィルタリング
アライメント
リファレンスゲノムへのマッピング
スプライシングバリアントの検出
遺伝子発現の定量化
発現量の正規化
発現変動遺伝子の抽出
その後は用途に応じて
使用するプログラミング言語
bash等のコマンド、R、python
参考書籍の紹介
1. 『東大式 生命データサイエンス即戦力講座〜ゲノム、エピゲノム、トランスクリプトームからシングルセルまで、大規模データ解析で論文を書くためのR&Pythonツールボックス』 -DSTEP教材作成委員会 (編集)
これから始めたい人には個人的にはこの本がおすすめです。Linuxのこと、R,
pythonを用いたデータ解析、東大医科研のスパコンSHIROKANEの使い方について詳しい解説があります。その後、RNA-seq, ChIp-seq, single cell RNA-seq, single cell ATAC-seqなどの詳しい解説があります。RNA-seqだけでは、データをだすときの解析手法が限られてしまうので、エピジェネの解析も一緒に習得できる本書は必読です。ディレクトリ構造とか変更すればほぼコピペで行けるので初めて解析を行う人にはおすすめです。ただし、後述の記事のほうがより実践的に解析ができますので、ほかの書籍や記事を参考にする必要があると思います。
2.『WindowsでRNAseq解析 -fastqファイルから発現量算出まで』
上記の本ではライブラリのインポート等がbashコマンドで全部行っていて結構しんどい(パソコンの操作を学ぶ上では大変勉強になるが…)ので、こちらの記事で学ぶとよいと思います。また、お金を払えばターミナルからコマンド一発でfastqから発現データまでいけるコマンドの解説記事が得られるので個人で学ぶ人は課金してもよいと思います。
https://zenn.dev/rchiji/books/cd3bc4612d79b4
3.『独習 Pythonバイオ情報解析〜Jupyter、NumPy、pandas、Matplotlibを理解し、実装して学ぶシングルセル、RNA-Seqデータ解析 (実験医学別冊)』-先進ゲノム解析研究推進プラットフォーム (編集)
この書籍は、RNAseqやsingle cell RNA-seqを題材にしてPythonを用いた情報解析技術について広く学ぶための本になります。発現量のカウント値が出てから、論文用に図を作る段階で非常に有用な知識が得られます。是非チェックしてみて下さい。
まとめ
以上が、私がRNAseq解析を学ぶ際に参考にした書籍の紹介です。これらの本は、私の研究やプロジェクトで大いに役立ちました。皆さんも、これらの書籍を参考にしてRNAseq解析のスキルを向上させてください。RNA-seqに関してお困りの場合はぜひご相談ください。
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