見出し画像

日記_105

九州移住ドラフト会議クライマックスシリーズ当日。朝から雲仙市に移動。タクシーに続きはじめてレンタカーを予約し、同乗者2名を連れて約90分のドライブ。

同乗者の1人はお父さんが長崎出身だそうで、地形や文化財などの地域情報にワクワク。「長崎は平地が少ないから、土地の使い方を工夫しているのが好き」と伝えたら「五島は魚が美味しすぎて料理の技術が発達しない(みんな生で食べる)」と言っていた。工夫ばかりでも疲れるだろうし、半々ぐらいでちょうどいいのかもね。

途中橘湾の景色が美しくて感激した。岩手に行った時も思ったけど、アップダウンのある土地はドラマティック。石積みの段々畑に植ったじゃがいもを眺めつつ、無事クライマックスシリーズの会場に到着。人を乗せて長距離運転するのは緊張する。事故らなくてよかった。

チームメンバーは2時間前に到着してすでにプレゼンの準備中。(運営にさすがに早すぎると言われていて笑った)セリフの練習や動画の最終確認、何度も通しで流して6分の制限時間に確実に収まるようになってから会場入り。
わざわざ自費で日本の端っこに来て、相当な時間を注ぎ込み、ギリギリでもう1回リハしたいと言い出す大人たち、かわいいね。

12球団分の発表はそれぞれの3ヶ月のストーリーを感じてじんと来るものがあった。拠点作りやプロモーション、イベントなど手法はそれぞれだけど、選手と球団の距離がグッと近づいているのは共通していた。しっかりやろうと思うととてつもなくリソースがかかるイベントだけど、それをやろうと決める人たちとは価値観が合うんだと思う。

夕方から結果発表。優勝を祈る。
今回普段の私と明確に違うのは「華麗に優勝する」を目標に掲げて、楽しくストイックに勝ちを狙いに行ったところ。期間中何度もメンバーに「130%でお願いします」とリクエストした。
制作物には自信があるし、会場のみんなにも良いものだと思ってもらいたい。更に今回メンバーの1人が体調不良でプレゼンに参加できなかったため「必ず優勝旗を長崎市役所に持って帰る(メンバーは市役所職員だ)」と約束したのも、どうしても優勝したい理由だった。

勝負事に興味がないので、普段はこんな目標を立てることはまずない。がっかりするのが嫌だから、期待値を下げてメンタルを保つのがいつものパターン。今回この気持ちが続いた理由を考えたところ、勝負の種類がポイントだった気がする。

私は勝負事の中でも競技(優劣をつける)より選挙(支持を集める)で燃えるみたい。
さっき勝負に興味がないと書いたけど、監督に次ぐぐらいの勝ちたさだったと思うから興味はあるんだな。私、支持されることで勝ちたいんだ。そして支持されるのが自分1人でなくチームだと更にパフォーマンスが上がる。

前回勝ちに行ったのは5年前に受けたNewspicksのスクールのプレゼン。あの時もゼミが分かれていて、大好きな講師とメンバーだったから発表者の指名を受けたんだよな。全力でやってきたこと、そこから学んだこと、チームの素晴らしさを自慢するプレゼンでは負けなしだ。ああスッキリそういうことか〜

結果は優勝。心からうれしい。涙ぐみながら円陣を組んで喜べる仲間がいるのもうれしい。
「負け癖がついていたから喜び方がわからない」「人生ではじめて優勝した」というメンバーもいて、そんな大事な瞬間に一緒にいられて良かったなと思った。

来年はこの大きなイベントが長崎市で開催になる。(クライマックスシリーズは前年の優勝地域がホストタウンになる)どうやら選手たちは運営メンバーにカウントされているようなので、まだまだ関係は続きそう。大活躍したNotionも次回のプロジェクト用に模様替えしないとな。

たくさん飲んで歌って翌日の早朝長崎空港に向かった。市役所への表敬訪問があるらしいから近いうちに来そうだけど、やっぱり祭の後はさみしい。

羽田空港に着いてスマホを開いた。
メンバーからの「いつでも帰ってこんね(いつでも帰ってきてね)」というLINEを見た瞬間、突然ボロボロ涙が止まらなくなった。気持ちも派手にぐらついていたけど、全然ネガティブな感じはしない。
ずっと村を作りたいと言ってきたし、もちろん今も思っている。でも、誰よりも私が「帰っておいで」と言われたかったのかもしれない。ずっと言う側だったから気づかなかった。迎える側もやるかもしれないけど、迎えられる側も半分ぐらい必要な予感がする。

となると、この10年の予定や計画、全部ひっくり返ってくる可能性が高い。ちょうどスクールの課題で「1万字以上で自分の人生を紹介する」という課題が出ているので、もう一度原体験を拾いながら0から考えてみようと思う。

いただいたサポートは、うちの猫(2匹)のちゃおちゅーる献上資金としてありがたく使わせていただきます!