
Road to 村の進捗報告のB面(前編)
今回は、ポッドキャストで2度にわたってお送りしている「姉の村」シリーズです。
今回は村民であるシオンと姉に、弟がインタビューしています。
最近姉が作っている「2年で終わるシェアハウス」や後編の姉の壮大な野望が見どころです。
記事は前後編に分けてあります。
(ライター:シオン)
▼後編はこちら
オアシスの名前の由来
弟:hinode関連のシェアハウスは5軒。姉ちゃんが運営してるオアシス(※ポッドキャストに出てくるシェアハウス)は金谷にあったシェアハウスの名前を受け継いでるんやんな?
姉:そう、元祖は千葉県富津市にあったんだよね。住民からもすごく愛されていた、いっちゃん(現オアシスの管理人)も住んでたシェアハウス。
旧オアシスの管理人さんに許可をもらって、オアシスという名前になった。
弟:オリジナルのオアシスはもうないの?
姉:去年の台風で屋根が飛んで無くなったんよ。そこに住んでた子が、その様子を実況中継したブログがあるよ。
弟:なるほど。良い空気感を次のところでも受け継ぎたいということで、オアシス2号ができましたと。
そもそもオアシスを作った理由って、既存のシェアハウスじゃ足りなくなったから?
姉:それもあるけど、私がやってみたかったのも理由。賃貸ならやってみようかなって。いろんな要素が重なって、一気に始めることになった。
シ:5月10日から住み始めたから、4月末くらいから一気に立ち上げた感じ。
オアシスメンバーの人選
弟:メンバーはもともとどこに住んでたん?
姉:シオン、みやくん、共同管理人のいっちゃんとミヤチは、もともと住んでたhinodeのシェアハウスから移ってきたんよ。
みずきとよーじ、さくさくは最近のいなフリを卒業後、いすみに住みたいって希望があったから誘った感じ。
弟:なんでその人達になったん?
シ:いっちゃんが過去にもシェアハウスに住んでた経験から、上手くいきそうなメンバーを集めました。
姉:いっちゃんが「この陣営で行けばいいシェアハウスができるはずだ」っていう感じで声をかけたんよ。
弟:スカウトしたわけね。住んでるシオンからしても、いっちゃんの人選は合ってたと思う?
シ:そうですね。性格分析の結果に基づいて、メンバーを組んでるんですよ。
弟:システマチック! そのテストはオンラインサービスかなんか?
姉:オープンにはしてないんだよね。旧オアシス管理人だった高さんが、いなフリ受講生の適性診断をするために使ってる独自の診断。
もちろんそれが絶対というわけではないけど、傾向を掴めるのはおもしろい。
これぐらいのバランスでメンバーを組めばよさそうってのがいっちゃんの中にあるんだと思う。
弟:シオンからみても、なるほどなって感じるってことよね。
シ:そうです。助け合いができる人が集まったと思います。
姉:そういえば「シェアハウスに一人料理が好きな人がいると良い」って言ってたね。
弟:やらされてる感がなくてか。
姉:そうそう。共同管理人のミヤチはアパートに住んでるときから、LINEで夕飯食べる人を募って、一食500円でご飯作ってた(通称ミヤチ食堂)。
最初はミヤチがオアシスに移ることによって、アパートに激震が走ったわけですよ。
シ:笑
弟:やんな。夕飯どうしたらええんやってなるよな。
姉:最近「班長」っていう料理が得意な人が移住してきたので、これからアパートの食生活は安泰でしょう。
弟:それ運やん笑
姉:運なんだけど、ちょっと待ってると来るんだよね。
2年で終わるシェアハウス
弟:売りに出てた物件を2年で借りれませんかって交渉したっていういう話やったけど、延長は今の所考えてない?
姉:私が退いたり、住民がガラッと変わったり、管理人が変わったり、スタートメンバーの空気感が続くのが2年だと思ってる。
弟:なるほど。
姉:賃貸の契約ってだいたい2年だから、それに則って一旦終わりを決めるのはいいなって。
けど、よくよく考えると自分が新卒の会社で、次のステップを考え出したのが2年目だったんだよね。
新しいことを始めたあと、形が変わり出すタイミングが2年のことが多いかもって気づいたの。
弟:おお。
姉:そこでね、コミュニティが維持できる期間も2年かもという仮説を立てたわけですよ。
弟:だから、2年か。
姉:そう。2年のタイミングで拡大するなり、消滅するなり、代替わりするなり、何かしら変化がありそうっていうことが分かった。
だから2年を絶頂のタイミングで終わるとめちゃくちゃ気持ちがいいのでは…と考えました。
シ弟:うんうん。
姉:2年で完全に終わるわけではなくて、その2年で培ったものが一旦別れていくの。人によっては、一緒にいるんだけど。
2年離れた場所で頑張ると、またいいタイミングで合流する可能性がある。
これは宇宙っぽいなってことで、「コミュニティ多元宇宙論」をhinodeの重鎮たちと編み出した。
シ:笑
弟:壮大!!笑
姉:終わりが見えないと、ずっとやらなきゃって思いがちなんだよね。
期限を設ければ、最大限そのコミュニティを活かした行動が起こせるんじゃないかっていう話になったんよ。
だからオアシスのみんなは2年で何をやるんだろうっていう楽しみに繋がっている。
弟:シオンを含めて、住民は最低でも2年は住むって決めてるの?
シ:僕は将来のことは考えてないし、2年の期限を意識して生活してないです。移る理由も特にないから、今はいるかなっていう感じ。
弟:管理人や姉ちゃんからしても、2年いなさいよっていうわけでもないんよね?
姉:全然ない。自然にいた状態で、2年な気がするんだよね。
弟:今いるメンバーが入れ替わりつつも、アイデンティティはおそらく2年間残るんじゃないか、むしろ2年過ぎると崩れていってしまうんじゃないかっていうのが姉ちゃんの今の仮説っていうことね。
姉:そう。だから、これは小さな社会実験。
弟:住んでる人が目の前で社会実験って言われる気持ちも聴いてみたい。
一同:笑
シ:僕は普段2年を意識してないです。忘れてます。
弟:そうだよね。2年って見えるようで、見えんし。実際2年間の計画を立てられるわけではないから、おもしろいなって思う。
***
オアシスの成り立ちから、「2年で終わるシェアハウス」構想まで、住民である僕も知らなかったことがありました。
亜沙美さんがどういう思いで2年にしたのか、この2年に何を期待するのか。
2年で終わるのかもしれない。
だけど、普段は2年なんて忘れて、シェアハウスのメンバーは楽しく毎日を過ごしています。
〈取材・文=シオン(@co13n)〉
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