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春の雪が積もる、忘れがたい日曜日に

春の雪がうっすら積もる、忘れがたい日曜日

私は大好きだった人に、もう2度と連絡して来ないで欲しいと別れを告げた

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彼と出会ったのはちょうど1年前
仕事で単身ハノイに渡って1ヶ月、寂しさに押し潰されそうだった時

寂しさを紛らわせるために何となく始めたマッチングアプリでマッチして出会った
令和の世の中じゃありふれた出会い

恋愛にさして興味がない私にしては、あまりに急速に距離は縮まり
あっという間に夢中になった

お互い同じ気持ちでいたはずなのに、どこで間違えてしまったんだろう

急速に高まった熱は、1ヶ月も経たないうちにあっという間に冷めて
あとはもう何を話しても互いに傷つけ合う事しか出来なかった

それでもどうしても忘れられなくて
お互いに時々連絡をし合っては、結局喧嘩をして会話が終わる
その繰り返しを1年近く続けて来た

それでももうこんな不毛な関係はやめようと
春の雪を眺めながら、彼が大好きな三島由紀夫の作品を(もちろん春の雪を)読みながら決意して

泣きながら彼にメッセージを送った

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なによりも悲しいのは、もう2度と彼の人生と私の人生が交わることはないのだと言う事実

後悔してもしきれない
本当に心の底から大好きだったから

いくら傷付けられても
いくら嫌な事を言われても
それでも、どうしても
嫌いになれなかった

1日中、泣いて、泣いて、泣いて
まだまだ涙は尽きそうにないけれど
それでも前を向いて行かないといけないから

この先もきっと、彼を思い出しては涙する日がたくさんあるのだろうと思うと、情けない気持ちだけど
明日も明後日も、この先もずっと
彼がハノイの街で、元気で幸せでいてくれたらいいなと、心の底から思う

春の雪が降ったから、今生の別れを決意したわけではなかったのだけれど
結果として忘れがたい日を選んでしまったなぁ

またいつか春の雪が降った時に、こんな辛い別れもあったなぁとしみじみ思い出せるといいな

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