過去を捨てたら、新しい出会いがあるってホントだね
思い出を捨てるのが苦手で、過去の人間関係を捨てるのが苦手だった。
これまでの自分を捨てるのが苦手で、前に進んでいく人にすがりついている自分が嫌だった。
「大切」という言葉でコーティングして、変わっていくことを怖がっていた。でも、今年はそんな使い古されてほつれた上着を少しずつ脱ぎ捨てられた年。
自分の新しい感情と出会えた年。それが、2020年でした。
ある人の言葉で大事にしたいことが見つかった
今年は、女性ファッション誌minaの編集アシスタントへ転職し、自分としては大きな目標を達成できた年でした。だって、ずっと編集の仕事がしたかったから。女性に向けて、発信していく仕事がしたかったから。
世間的には、キラキラした仕事と思われがちだけど、編集は一言でいうと「全部やる裏方」なので結構大変です。校了前は「朝残(朝まで残って仕事すること)」をしている人もいるし、何案件も同時進行で仕事をしていて「〇〇さん、こないだ寝ながら校了してた」と言われていた人もいました。(本当に寝ながら、校了されていたようです)
アシスタントの仕事は、編集の仕事をアシストすることが主な仕事なので、同様に出来ることなら何でもやります。でも…働き始めて数ヶ月経ってから思ったことは「自分って、思っているより何にも出来ないな」ということ。相手が求めていることを想像して、アシストすることってこんなに難しいんだと思いました。というか、ケアレスミスが多い。仕事量が多く、スピードも求められる仕事なので、焦るとミスが増える自分との相性が悪いのです。自分なりに一生懸命頑張っているつもりなのに、全然うまく行かず苦しいなと思うことも増えていきました。
そして、何よりも「自分が何かの役に立てている感覚」がなく、それが一番辛かった。ただ、目の前にあることをこなしているだけで、それが先輩たちの役に立てている感覚がなかったのです。昔から、「要領よくこなせない自分」にコンプレックスあり、無力感を感じやすい性格でもあったので余計。
ある時、かつて某雑誌の編集長だった弊社の偉い立場の方とお話する機会がありました。彼女は何年も編集業界にいらっしゃる方なのですが、時々土日に出社すると必ずと言っていいほど仕事をされています。色んな考え方があると思いますが、私はそれだけ仕事に熱心な人が身近にいるのは私も頑張ろうと思えて嬉しいなと感じています。
彼女は、私との会話の中でこう言いました。
「この仕事は、自分で正解を見つけていくしかない。正解がないから。だから難しいよね。」
「でも、私は"相手が働きやすいように動くこと"そのものが、この仕事の一つなんだろうなって思うよ。」
恐らく、彼女が長年編集の仕事をしていく中で見つけた一つの正解がそれだったのではないかと思います。
その言葉を聞いて、「結果を出す」とか「役職に就く」とか、「お給料が上がる」とか、そういった目に見えることだけでなく、仕事を通して「自分なりの正解」を見つけていこうと思いました。もちろん、結果・役職・お給料アップが必要ないわけではなく、それは全て「仕事と向き合って、正解を探していくこと」で得られるものなのだと思います。ただ、そういった目に見えることだけにフォーカスすると、人と比べてしまったり、自分を必要以上に責めたり、理想の自分とは違う今の自分に苦しんだりしてしまうのかもしれないなと感じました。
「将来的にこうなりたい」という理想像を持っていることは大切だし、現にはっきりとした理想像もあるのですが、それは「必ずしも正解ではなく、正解は自分で探し続けるもの」という視点は持ち続けていようと思います。
自分の中の優先順位
この「正解はないから、自分で探していくしかない」というのは、仕事だけでなく、自分の生き方に対してもそうだよなと思います。
最近、周りで結婚をしている人が増えて、「結婚」や「子育て」が現実的なものになってきました。来年、私は26歳。実は、26歳ってプレママの年齢なんだそうです。プレママ…全然まだ、仕事が安定しているわけでもないのに、新しい命を育てるなんて、無理だワ…という気持ちです。
女性が働きながら子育てをすることは、とても大変なことだと思います。実際に体験したわけではないのですが、自分の母が「働きながら、家事育児をする女性」だったので、漠然と大変だろうなという気持ちはあります。公務員の母ですら大変そうだったのだから、ましてや不規則な編集の仕事をしながら子育てをする様子はあまり想像出来ません。だから、結婚や育児(子供はほしいのだけど)にポジティブなイメージがあまり持てず、考えないようにしているのが現状です。
新卒の頃から分かっていたのですが、自分にとって「仕事」は人生の中で一番大切にしたいことです。お金もほしいのですが、何よりも「仕事に向き合っていくこと」そのものが自分にとっての幸せなのだと思います。
とは言っても、恋人と一緒に食べるご飯は美味しく、彼と一緒にいると一番安心している自分もいて、出来れば一緒にいたいなという気持ちもあります。熱狂的に好きという感情が続いているわけではなくて、会った時に「ああ、ちゃんと好きだった。」と実感する。特別と感じているわけではないけど、相手と共有している穏やかな時間や関係性を継続していきたいと思う。今の私にとって、それがこの人を大切にしたいという気持ちなんだと思います。(だったら、あまり怒らないようにして…という恋人の声が聞こえそうです)
2021年の私の正解は?
さて、2021年は、私なりの正解を模索していく一年にしたいです。
まず、仕事面では「真似をする」事から始めてみようと思います。例えば、自分の好きな本や雑誌の文章を「写経」すること。自分が素敵だなと思う先輩の仕事面でのスタンスを取り入れること。これまで、何かが上達したり、結果が出たときは、何かを繰り返し真似することから始めたなと思うのですが、何故か仕事を始めるときは「自分の価値をどこかで見せつけたい」と思っている自分がいた気がします。でも、そうではなく、まずは真似をして何度も繰り返していくこと。新しいものを生み出せるようになるのは、その後だと思います。不思議なことですが、「成功している誰かのマネ」を繰り返すことが、自分なりの正解を見つけていくことにも繋がると思います。それは、これまでの人生でも実感していることです。
プライベートの面では、あまり「頑張らないこと」。この「頑張らない」のも技術がいるなと思うのですが、「自分が少しでも苦しい人間関係は断捨離する」ことから始めてみたところ、今年は自分の価値観が変化したように思います。これまで、どれだけ「誰かに認めてもらうこと」にすがりついていたんだろうと感じました。もしかしたら、頑張らないというより「自分が自然に呼吸ができる関係だけ残す」のほうが感覚としては近いかもしれません。この考え方は、継続していきたいです。
自分の人生は、どうなっていくのでしょう。来年は、新しい変化があるんでしょうか。
自分が見つけた正解を、来年も文章に残そうと思います。また新しい自分に出会えますように。
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