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シロコロホルモン

何年か前のB級グランプリというイベントで、その町のシロコロホルモンがグランプリになったそうです。一種のホルモン焼きです。

戦後、その町には米軍の施設はありませんでしたが、近隣の町に米軍施設があって、そこで働いていた人は少なくありませんでした。

もしかしたら、シロコロは米軍と関係があるかもしれません。
ホルモン、つまり、食用肉の腸は、米兵は廃棄していて、その捨てられたホルモンを拾ってきて日本人は食用にしていました。当時は食糧事情がよくありませんでした。ホルモンの語源は「放るもの」(捨てるもの)に由来するという説があるそうです。

いまホルモンは下処理をして腸内の不純物は取り去ってから焼くのだと思いますが、当時はそのまま食べられるサイズに切って焼いていたようです。

その町には私鉄がはしっていましたが、線路脇の葦簀で覆われたバラック建ての飲み屋ではそのホルモンを焼いていたらしく、夕方前を通るともうもうの煙とともに、食欲を誘ういい匂いがしたものです。
これがシロコロかどうかはわかりませんが、下処理せずに腸内の脂が残った状態で焼くのがよかったのかもしれません。

子供だったので、一度も食べたことはないのですが、もうもうと立ち上がる煙と、そして何より香ばしい匂いは忘れられません。

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