The greatest showman
Sep.2024
主人公がジェニー・リンドを誘う時に言った言葉が印象的だった。
「自分の耳より、評判を信じる。」
いつもは、大の自信家なバーナムが自分ではなく、周りのことも信じていたことを知ったから。
そして、それを本物と呼んだこと。
世間からペテン師と馬鹿にされる自分を受け入れ、逆に世間で評価されているものを本物と認められる人だということを知った。
誘い文句として言っただけかも知れないが、自信をもちつつも慢心せず、自分を客観視出来る冷静さが垣間見えた気がした。
個人的にポイントだと思った部分をまとめる
・普段は嘘を気にしない主人公が、リンドを誘う際には正直に歌を聞いたことがないと伝えたこと
・リンドの公演に向け多額の借金をし、その返済に何公演する必要があるかを正確に把握していたこと
・リンドの初公演の際、劇団員を特別席に座らせなかったこと
・サーカスの火事の際、フィリップを助けに飛び込んだこと
1番のターニングポイントはリンドの初公演だと思う。バーナムのキャリアが成功を収めようとしつつ、その裏で瓦解もしっかりと始まっていた。
実際のP.Tバーナムがどうだったのかは分からないけど、家族を1番に思っていたことと、空っぽに見えつつも根拠の伴った自信をもってリスクを取り続けたことがあのキャリアを描くことが出来た秘訣だと思う。
人類の祝祭 Paradise of humanity
ストーリーは、見た目の違い、つまり「見える違い」に焦点を当てつつ、上流階級を呼び込むために策を講じるなど、「見えない違い」もテーマの一つとしてあったと思う。
各地からユニークな人を集めた。
自分とは違う“見た目”の人たち。
そして、徐々に浮き上がった見た目以外の違い。
良家に生まれた妻と、似通った境遇をもつ新たな女性。どちらを愛するのか。どちらも愛せるのか。
見た目の違いに目をつけた主人公は
目に見えない違いまで受け入れることは出来るのか。
彼の生んだCircusは、違いに苦しんでいた人に居場所を与えた。
違いを活かし、自分を発揮する楽しさ
他には無い新しさに夢中になる観客
Circusはすべての人類が生を楽しむ祝祭の場と成長した。
...
結局バーナムは、奥さんを選んだ。これはバーナムが「見えない違い」も乗り越えることが出来たことを示唆していると思う。
留学をして、違いを理解することがどんなに難しいことかを実感した。分かり合えない、諦めなきゃいけないこともあると思った。
そして、何をもって違いを受け入れられている、理解してると言えるのかも分からない。
でも2つ。
他を常に尊重する姿勢と、
一つ一つ理解していこうとする姿勢が必要なんだと学んだ。
そしてきっと、他を尊重することは自分のことを尊重出来なければ難しい。
バーナムのように根拠をもって自分を信じ、自分を愛す。
だからその一歩目として、
自分を信じられる行動をしていきたい。
今の自分に足りていないこと。
そんなことを学んだ気がします。
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