短歌不眠症
自作短歌はほとんどnoteに載せています。たまに自選としてまとめ直します。
短歌以外も、ときどき載せます。
私家版歌集あります。
https://inumachi.stores.jp/items/65be1aaae295354f78a80620
「月刊おもいだしたらいうわ」というネットプリントをつくっています。短歌などを載せています。
書肆侃侃房の短歌ムック「ねむらない樹」の投稿欄で採っていただいた短歌をここにまとめていきます。
vol.10
充電がなくなりそうな携帯で貴方のいいね欄を見にゆく
vol.8
シンプルな棒と棒との組み合わせ、あるいはさみしい夜の具現化
傘立てに腰掛けながら中庭を暖めている西日を撮った
vol.7
参加した日の次の日は絶対にすこし落ち込む地元の祭り
冬彦と夏子の庭へひらひらと里帰りして檸檬にとまる
vol.6
長すぎて誰の役にも立ってない暗記ソングと君に幸あれ
vol.5
とてもながい夢をみました ずっと歩いてずっと喋っている夢でした
vol.4
二度寝して目が覚めるとき濡れている窓の光の先の鴨川
vol.3
あなたから借りっぱなしのゆーえすびーポケットのなか握って歩む
噓みたいな歌詞だったのでもう一度歌ってみたのが最後の夜だ
なんだか遠くへ行って帰ってきたような顔だね 青い夕暮れ
歩きつつ書かれた文字が傾いて傾いて傾いて はじまる
アルバムの最後の曲が鳴り終えて見覚えのある十字路にでる
vol.2
「うつくしい」とりあえずそう言っておく隣家をつつむような月光
欄干に凭れて誰かを待つ人の奥の寝ぐせのような秋雲
秋までは、秋になったら、秋だから 秋を言い訳としてあなたは
信号を待つ人の髪、風に舞う 高層ビルの影、去来する
vol.1
海へ行くのだろうあなたのキラキラのかばんは何のメタファーですか
夏よりも弾けたくなるふゆもあり冬より逢いたくなるなつもある
webマガジン TANKANESSの投稿欄「階段歌壇」で採っていただいた短歌をここにまとめていきます。
第14回「立」佳作
結婚が始まる夜に全員で爪立てながら剥く枇杷の皮
第13回「日」特選
こわくなる こころのなかにこだわりのような日陰がうまれる薄暮
第11回「気」秀逸
「雨ふっていたかどうして気になるの?」辞めそうな子が可愛くて見る
第7回「夢・睡眠」佳作
夢に出てきた完璧なオムライス 殺すのがもったいないほどの
第3回「音」佳作
信じるよ君の絶対音感を いまの信じるよはどうだった?
第2回「生」佳作
生肉をどんどん食べる 世界じゅうに友だちがいる気になってくる