引用日記㉗

あとで判ったのだが、パルタイ加入は人生の岐路であり、そうあっさりと応諾するのは奇異な行動であったらしい。おまけに、最初の細胞会議で新党員
の紹介があったとき、「自信はないが、テロリズムに命を賭けることができるように、頑張りたい」というような挨拶をして、いっそう奇異な奴と思われたらしい。「テロリズムなんかは臆病者のやることだぞ」と坂野潤治に叱られて恐縮していた。

西部邁『六〇年安保 センチメンタル・ジャーニー』(文藝春秋、1986)

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