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引用日記㊶
石川 ところが、毎回毎回ゾーンに入っている、極度に集中している選手たちが現れたのです。それが、エクストリーム・スポーツというスポーツの選手たちです。彼らは毎回死ぬかもしれないという危機感でやっているのでゾーンに入りやすいということがわかった。
そして、これが面白いのですが、とてもリラックスしているお坊さんと、すごく集中しているエクストリーム・スポーツの選手たちは、脳内が一緒だとわかったのです。つまり、リラックスも突き詰めるとゾーンに行く。それから集中も突き詰めるとゾーンに行く。つまり、集中しつつもリラックスする。
中竹 極右翼と極左翼は同じだということと一緒でしょうか。
石川 そうなのです。そして、3つのステップというのがわかった。第一が、極度のストレスを感じるということなのです。そして、お坊さんというのはストレスを感じないように見えるのですが、実はストレスを感じている。
彼らは、「思いやり瞑想」というのをやります。これはどうやるかと言うと、脳内で可哀想な人たちのことを思い浮かべるのです。脳にストレスをかけているわけです。そして、この人たちを何とかして助けてあげたいという瞑想をする。ですから、一回脳に負荷をかけているのです。
それから、一回脳へ負荷をかけた後に、ステップ2に一気にリラックスするというのがある。これがなかなかできない。リラックスというのは、呼吸をゆっくり吐くことはできるのですが、なかなか呼吸法を習わないのでリラックスができない。
……
『ゾーン(究極の集中状態)に入るための3つのステップ。「ストレス」「リラックス」「集中」』ICCカンファレンス CONNECTION 異分野対談「石川 善樹 X 中竹 竜二」(2016年2月17日開催)