心のエネルギーを無駄に使わない知恵
1.はじめに
私は若い頃、物事を突き詰めて?考えがちで、心のエネルギーを無駄に消費していました。まあ今でもそういう心のクセが抜けきれていないではないのですが、若干はマシになったと思います。ということで、どうすれば心のエネルギーをセーブして、人生を楽しくすごせるかを書いてみたいと思います。
2.前提条件
前提条件を述べます。
(1)人生は有限な時間で区切られている
(2)心の「エネルギー」(意思力、やる気)は有限である
(3)人生は理不尽に満ちている
まず(1)について。これまでただの一匹も永遠の命を持った生物が見つかっていないことから、私にもあなたにも寿命があり、そのうち死ぬということは明らかです。その後どうなるかについては色々な考え方がありますが、今のところ「永遠に続く死後の世界」があるという証拠はありません。いずれにせよ人生は有限な時間でとりあえず区切られていることは間違いないでしょう。つまり生きて活動できる時間は限られているということです。言い換えれば、私たちにとって「活動できる時間」は、なによりも貴重な資源なわけです。
次に(2)について。これは普段あまり意識しないことかもしれませんが、意思力、やる気には賞味期限があります。また、辛い経験を重ねたり困難な状況が続くと精神的に参ってしまいます。何度も同じ失敗をするとめげるのも自然なことです。その意味で心の「エネルギー」は有限であり、無駄遣いはしない方がいいのです。生きる活力を奪われると、回復するまで時間が掛かります。
最後に(3)について。この世は楽園ではなく、突然事故や災難が降りかかってくる可能性があります。それは誰のせいでもなく、そのようにこの世ができているというだけです。なので誰でも病気になったり、解雇されたり、受験に失敗したりする可能性があるというわけで、それは本人のせいばかりではなく、単なる巡り合わせのこともあるのです。加えて、幸福と不幸の収支勘定は、合わないのが自然です。言い換えれば一方的に不幸が押し寄せてきて、そのまま死んでしまうことも人生ではあり得るということです。ね、理不尽でしょ。
3.心のエネルギーをなにに使えば良いか?
さて上記の前提条件のもとで、どう私たちが生きていけばよいかというと極めて単純で、2つの方法しかありません。この2つ以外は「迷い」を生み心のエネルギーを無駄に使うことに繋がります。
(1)トップダウン
現在、私たちが抱えている具体的な課題を解決すべく、「その場で」最善を尽くすということです。抱えている課題は、成り行きで決まっていることが多いでしょうから、トップダウンと名付けました。受験かもしれませんし、恋愛かもしれませんし、就職かもしれませんし、なにかわかりませんけど、私たちが置かれた状況で、私たちの足りない頭と実力で奮闘するということです。ただし奮闘する期間を決めて闘いに没頭するのが、その課題自体に巻き込まれないコツです。結果がどうなるかとは無関係に頑張ってみましょう。頑張ったから報われるわけではないのですが、頑張ったら何かが残るでしょう。人生は有限な時間で区切られているので、奮闘しているうちに寿命を迎えるというのでは、ちょっとなんだかなとは思いますが、そういう生き方ができるのも幸せなのかもしれません。
(2)ボトムアップ
好きなことに心のエネルギーを振り向けるのも一つの方法です。自分を起点にしているのでボトムアップ、な訳です。好きなことに私たちが取り組むときに、心のエネルギーが最も効率よく使われます。よく自己啓発本で、好きなことに集中せよというのはある意味正しいです。効率よく心のエネルギーが使われているとき人間は幸せな気持ちになる性質を持っています。ただ問題は、好きなことだけして生きていくのが、現実の貨幣経済の中で生きていく上で難しい可能性が高いということです。好きを仕事にできるとは限らず、現在やっている仕事や勉強を好きになるとは限りません。まあ好きこそ物の上手なれ、とかいいますので、上手になればマネタイズも見えてくるのかもですが困難なことも多いでしょう。ただ休日は趣味にエネルギーを使うというのも一つの解決策になるかもです。このときも趣味に没頭するためのリソース(時間やお金)を決めておくのがコツです。趣味のギャンブルで身を持ち崩すとか、困りものですよね(笑)まあ身を持ち崩すほど没頭できたらそれはそれで納得な人生なのかもです。
4.とりあえずのまとめ
私たちは迷うと消耗します。現実問題として幸せは行動からしか生まれません。消耗すると行動することが億劫になってますます迷い苦しみ焦ります。どうしたら人が幸せを感じるのか?ということについては、また稿を改めて触れるとして、取りあえず心のエネルギーを無駄に使わないためには迷わないこと、そのためには「リソース(時間、お金)を限定して」その場の課題に没頭するか、好きなことに没頭するのがカギになります。いわゆるつまらない仕事、誰でもできる仕事である「マックジョブ」(ググってみてね)を生きがいにするのも一つの方法、マックジョブはマックジョブとして、空いた時間を楽しく過ごすように心がけるのも一つの方法で、一番良くないのはマックジョブを軽蔑しつつ不平不満の中で時とエネルギーを消耗することです。これは仕事の場合だけでなく学生時代にも当てはまる話です。自分の課題を明らかにして、それに没頭するのが心のエネルギーを無駄に使わない唯一の方法ということです。ま、言うは易し、行うは難しですけどね。
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