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台所用洗剤をチャーミーにした話

 長年JOYを使っていたのだが、最近チャーミーに変えた。思いのほか使用感がよかったので、ちょっとしたレビューを書いてみる。

 洗剤を変えたきっかけは、たまに装置を借りに行くラボでチャーミーが置かれていて、使わせてもらったこと。器具を洗った時の洗い心地が思いのほかよく、機会があればチャーミーもいいな、と思っていたのだった。JOYは使い心地は申し分なかったのだが、さすがP&G、ちょっと高い。途中でキュキュットに浮気してしまった(大容量ボトルが安くなっていたのだ)。まあそれがよくなかった。キュキュットは泡切れがよすぎるのか、スポンジに全然残ってくれない。1人暮らしの1回分の食事を片づけるのに、何度も洗剤を継ぎ足して洗うことになる。油の乳化力とか、水への溶解性も申し分ないのだけれど、継ぎ足す回数が多いと、台所仕事を日常的にする者にとってはものすごくストレスなのだ。家の台所用洗剤をチャーミーにしてから、そういうストレスは減った。ボトルが大きいこと以外は何も気にならない。

 台所洗剤のパフォーマンスは界面活性剤に依存する。チャーミーにはαオレフィンスルホン酸塩というLION独自の界面活性剤が入っている。最近流行りの抗菌剤も、ボタニカルな香料も入っていないけれど、安くて、野菜も洗えるほど界面活性剤の残留量に問題が無くて、なのにスポンジにはしばらくは残ってくれて100均のスポンジもペタンコにならない(泡膜の弾性の問題だろうか)。そんなところがとても優秀だ。さすがロングセラー。実は、P&Gと花王とLIONそれぞれ、台所用洗剤に使用している主力のアニオン界面活性剤が異なる(各社HPを参照のこと)。ここで違いがあるかもしれない。LIONの台所用洗剤で言うと、Magicaは試したことがないけれど、泡のチカラは以前にお世話になった。が、当時は泡が強すぎて「時間をおいても全然スポンジから洗剤が無くならない」ことに恐怖を感じ、泡は演出的側面が強いのになぜこんなにも、と思って避けていた。ある意味、今回洗剤を浮気してみたことで使用感としての泡の良さと、LIONの泡へのこだわりを理解できたのかもしれない(もちろん花王も泡に対する想いは強くて、いい論文がたくさん出ている)。番外編で旭化成のフロッシュというこれまた水溶性が悪くて油物に特化しすぎたキワモノ洗剤もあるのだが、またの機会にしよう。

 最近のハウスホールド製品の商品開発は本当に大変で、容器のデザインから肌や人体への影響、ひいては環境と原料産地への配慮と、考えねばならないことが山のようにある。商品開発の方や基礎研究の方には、ほんとうに頭が下がる。色々文句も言ったけど、除菌・抗菌剤の配合ブーム、香料ブームでいろいろ入れなくちゃいけない時代に、安定していて、いい商品をたくさん作ってくださって、各社さまありがとうございます。

 ということで、最近の台所用洗剤のレビューをしてみました。個人的に、チャーミーはいいぞ。機会があればファミリーフレッシュも使ってみて、平成初期の台所用洗剤を懐古してみようかなあ。

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