Yk Tama

1961年生まれ、男性。 言葉・音楽・目に映る風景、それらの記録。

Yk Tama

1961年生まれ、男性。 言葉・音楽・目に映る風景、それらの記録。

マガジン

  • 音楽を奏でる喜びのために

    自分の奏でる音楽で、楽しめるようになるための覚え書き

  • 「独りの音楽室」より

    Youtubeチャンネル「独りの音楽室」に関連したノートです。曲に関すること、音楽や演奏に関することを綴ります。

  • 風声

    詩文集はタイトル「風声」としてまとめてます。

最近の記事

9.「音楽空間」に意識を注入する

いよいよこれから、このマガジンのメインテーマに入っていきます。 ここで以前の記事から再度引用します。 このようなかつての私の疑問に対して、現在の私自身の答えはタイトル通り、"「音楽空間」に意識を注入する" です。しかし、それでは具体性に欠けますので、現在やっている方法を、これから記してみます。 今回は実際に音を出すことをテーマに絞ります。 1.プランティングによる注入 私はクラシックギターを弾いておりますので、ここからはクラシックギターを例にして記していきます。もし他

    • 8.「音楽空間」への入口

      前回の記事を少し振り返ります。 このような経験を通して私は、心の動きを音として実体化させるのには、それまでとは別の角度からの取り組みが必要だと気づかされました。 それまでの私は漠然と、指さえ動けば自分の心の動きなど、自然に音に表れてくるものだと錯覚していたようです。 ではどこから始めてゆけばよいのでしょうか? ここでもその扉を開くのは、自分自身との対話なのだと思います。 曲との対話 まずこれからある曲を思い浮かべ、その曲を演奏する喜びを体験したいと望むとします。 そこ

      • 7.身体との対話についての補足

        これまで意識を自覚的に用いて身体と対話する。というテーマで記してまいりました。最後に確認と補足を記して、このテーマは今回で一区切りとします。 意識の二つの状態 1.意識が無自覚な状態で働いている。いわゆる自動制御運転状態。   (自転車や自動車運転時の意識状態) 2.意識を自覚的に用いる。意識を傾ける。 意識を自覚的に用いること 1.     ある特定のポイントに意識を傾ける。 2.     そのポイントが何かを語り掛けてくるのを待つ。 3.     そこに生じる感覚を味

        • 6.楽器に触れる~技術課題への応用~

          前回のレッスンで、ある程度要点は伝わったのではないかと思いますが、もう少しやってみましょう。 その1 楽器を味わう  いつもやっているように楽器に触れます。ピアノなら指を鍵盤にふれ、弦楽器なら弦に触れたまま、音は出さずに身体をリラックスさせてそのまま目を閉じます。  目を閉じたまま様々なポイントに意識を傾けていきます。腰、お腹、肩、脇、肘、手首、指一本一本、それから楽器…鍵盤、弦。  しばらくその感触を味わいましょう。 これだけです。拍子抜けしたでしょうか? 私にと

        マガジン

        • 音楽を奏でる喜びのために
          8本
        • 「独りの音楽室」より
          3本
        • 風声
          0本

        記事

          5. 意識を用いて身体と対話する

          意識を用いて身体と対話することについて、前回の記事では足の小指との対話を例としてあげました。今回はそのテーマを掘り下げてみます。 始めにお断りしておきますが、これは演奏技術の解説ではありません。技術的問題について、誰かに教えを乞う…そういう依存状態から、自分自身で問題に気づき、それを改善できるようになる。そのために必要なヒントを提示するものです。 意識を自覚的に・意図的に用いるわずか数分の練習は、意識を用いないで何日も、或いは何年、いや何十年も続ける練習に勝るというのが、

          5. 意識を用いて身体と対話する

          4. 意識の神秘

          意識の神秘最初に最も神秘的かつ重要な「意識」というテーマを扱います。意識は人間の最も根源的なものとして、自分の心と身体、また外に存在するあらゆるものに対して注がれ続けています。意識をどこに、どのように向けるか、それをどのように用いるか、それはこのマガジンの最重要テーマといっても過言ではありません。 「意識」と「認識」の違い ではまず始めに「意識」と「認識」の違いを考えてみましょう。私たちは「意識」を何かに傾けた時、そこで五感を通して何らかの反応が受け取られ、印象が生じ、理

          4. 意識の神秘

          音楽を奏でる喜びのために 3

          前回記事までは前書きで、ここから本題に入っていきます。 このマガジンは、演奏に関する様々な要素を、ある程度体系的に整理し、音楽の演奏の際に必要なものを見出す力がつけやすくなるようにと考え、まとめたものであり、それに加えて演奏時の呼吸に関するノウハウを少し記す予定です。 まずこのマガジンの大きな柱として、二つのテーマがあります。 1.     私たちの意識、そして心と身体への理解 前回、音楽は人間の営みを凝縮した芸術だと述べましたが、つまりそれは心と身体に向き合うものです。

          音楽を奏でる喜びのために 3

          音楽を奏でる喜びのために 2

          前回私は「音楽空間」という言葉を用いました。もう一度その言葉について解説しておきます。 ー前回記事よりー 音楽は人間の営みを凝縮した芸術だと私は捉えています。その凝縮によって曲が始まると一種の異次元ともいうべき空間が生まれます。私はそれを個人的に「音楽空間」と呼んでいます。それは長さに関係ありません。長い演奏時間を要する曲から、わずか1・2分の曲、あるいは短い鼻歌の一節のようなものまで様々です。本当に素晴らしい音楽家は、メロディーの断片を少し歌い・奏でただけで、空気を一変さ

          音楽を奏でる喜びのために 2

          音楽を奏でる喜びのために 1

          現在世界には一体どれぐらいの「音楽家」がいるのでしょう?それは全く見当もつきません。有名・無名、プロ・ノンプロ、無数の音楽家と呼ぶべき人々が存在していることでしょう。 ここでもう一つの疑問。どれぐらいの人が自分の奏でる音楽について、豊かで充実した手応えを感じているのでしょうか? かつて何度か音楽を学んでいる方々の音大卒業記念、留学帰国記念、音楽教室の発表会などのコンサートに行く機会がありました。しかし残念ながらそこで充実した音楽を聴けた記憶がありません。もちろん私の知らない

          音楽を奏でる喜びのために 1

          Youtubeに演奏動画をUPするということ

          10月からYoutubeへの演奏動画アップを始めて、約3か月が過ぎた。最近は週一のペースでアップしている。なぜ私はやり始めたんだったかと思い出そうとしても、ほんの数か月前のことのはずなのに、すぐには思い出せない。 先日知人との会話の中で、Youtube動画で私が顔も演奏している姿も公開していることについての話になった。そこから考えてみる。 これまでなぜ演奏している姿の動画を公開してきたかというと、私が音楽を聴く場合、耳だけで理解するより、奏者が演奏している姿や表情を見るこ

          Youtubeに演奏動画をUPするということ

          独りで音楽をやり続けるということ(その2)&文章スタイルの変更について

          これまでnoteに残してきた記事を振り返ってみて、文章スタイルに統一性がないことに気が付いた。それを切っ掛けに色々思いめぐらした結果、このことは少し前に上げた「独りで音楽をやり続けるということ」という記事の内容にも関係することらしいと気づいた。 まずは文章スタイルの変更・統一について。 Youtubeチャンネルを開設して以降、そこにアップした楽曲に関するnote記事に、敬体(ですます調)のものと、常体(だ・である調)のものがあって統一性が無かった。それを今後基本的に常体に統

          独りで音楽をやり続けるということ(その2)&文章スタイルの変更について

          武満徹さん編曲の「シークレット・ラヴ」

          この曲の楽譜を手に入れたのは20年ぐらい前? いや30年近く前かもしれません。武満さんの編曲による「ギターのための12の歌」は、現在一冊にまとめられて出版されていますが、当時は一曲ずつ分売されていて、私は時々行く楽器店の楽譜コーナーでこの曲「シークレット・ラヴ」の楽譜に出会いました。値段が安かったのと表紙の和田誠さんのイラスト、そして裏に記されていた武満さんのメッセージに心惹かれたのを覚えています。当時は武満さんの事はあまり知らなかったのですが、この曲を切っ掛けに次第に聴くよ

          武満徹さん編曲の「シークレット・ラヴ」

          独りで音楽をやり続けるということ

          私はアパートで独りギターを弾き、時折楽譜を書いたりして、自分の音楽をやり続けている。その作業については誰とも関わっていない。ギターについては、アパート暮らしのため大きな音で弾けないので工夫が必要となる。だから私の演奏技術は、私専用のものなのだと思う。まあ、ブラジルのボサノバの囁くような歌声は、当時の住宅事情によるものだと聞いたことがあるので、それは別に特別なハンディということではない。つまり小さな音でも成り立つよう工夫しながらやれば良いだけだ。 大きな会場で大人数を前に演奏

          独りで音楽をやり続けるということ

          映画「イルカの日」のテーマ

          先日動画投稿の準備をしている合間に、何気なくYoutubeで昔の映画音楽を聴いていますと、この曲のサントラ版がリストに上がっているのを発見して懐かしく思いました。 私が中高生だった頃、沖縄での映画上映は、本土からだいぶ遅れて公開が始まり、それでも公開が一番早いのは那覇市で、私の住む沖縄市には、更に遅れてやってくる状況でした。そのため映画のテーマ曲は、公開前にラジオの紹介で先に知るというケースが多くありました。この映画もそうでした。 この曲の美しさは、心の構えを無力にしてしま

          映画「イルカの日」のテーマ

          スカボローフェアー

          私が生まれて初めて買ったレコード。それはドーナツ版のサイモン&ガーファンクルのスカボローフェアーでした。小学六年か中学一年ぐらいだったという記憶です。 我が家に始めてやってきたレコードプレーヤーはラジカセより安そうな中古のものでした。それでも音楽が好きだった私の心はときめきました。それから姉に連れられて初めて近所のレコード店へ行き、何を買おうかと迷っているうちに、このレコードを発見しました。その時記憶の底に眠っていたこの曲が心に流れ出したのを覚えています。 おそらく以前に

          スカボローフェアー

          Youtubeチャンネル「独りの音楽室」の開設

          いつか実現出来ればと考えていた、ギター演奏動画のyoutubeチャンネル開設が実現しました。 よろしければご覧ください。 アップした曲については、このnoteを使って言葉を綴っていければと考えています。 動画では顔を出さない方が良いかとも考えましたが、結局顔を出したところで困るという立場でもないかと思い、隠しておりません。演奏のミスもほとんどそのままです。音声のみの場合なら編集でミスの修正も難しくありませんが、動画ですと大変な作業になりますので、やらないようにしてます。 と

          Youtubeチャンネル「独りの音楽室」の開設