緑のことでん×3組のバンド
高松に着いたが、まだ18時前。というところで1往復行きたい路線へ。
県民の足である「ことでん」こと「高松琴平電気鉄道」の高松築港駅。
以前四国に来た際には「琴平線」という黄色い電車に乗った。まだ「長尾線」「志度線」が残っているが、今回は…
緑のことでんとブルーアワー
ちょうどよく来てた「長尾線」で長尾駅を目指す。「長尾線」は高松築港発着、琴平線と交互を基本にしているが、「志度線」は高松築港には来ず、瓦町で乗り換えようにも「離れ」みたいなホームから発車するから遠い。ただ、海の景色が良いというからには「ここは昼でしょう」という発想にもなった。
そんな今回乗っていくのは「1200形」。京急線で走っていた「700形」を譲り受けたもので片開き4扉という今どき珍しい見た目。「琴平線」と「長尾線」で見ることができる。
夕暮れラッシュアワーということもあり、かなりの人。琴平線に至っては首都圏や京阪神を彷彿とさせるような感じ。それでも大手私鉄のようなターミナルビルや街並みを見るとどこかうなづける。
前回は朝だったが、今回は夕焼け空から夜の帷の中へと飛び込む。
夜の帳へ
夜になり、終点に近づくに連れてへる人で空いた車内はどこか叙情感。
出会う電車
そんな中でも出会う列車には「お〜いお茶」のラッピングやクラウドファンディングで実現した「京急色復刻」車両などいろいろいる。
長尾線×ホムカミ&くるり
前回と同様、セレクトは「Homecomings」と「くるり」縛り。
「くるり」岸田繁さんが書き下ろした『コトコトことでん』という瓦町駅発車メロディに歌詞とメロディをさらに加え、「Homecomings」のボーカル畳野彩加さんをゲストボーカルに迎えてシングルカットした。もちろんこれも聴いてきた。
この曲を含めて『Blue Hour』というらしい曲やアパートの近所にある鉄橋がジャケットで写る「くるり」の『真夏日』などで往路を堪能した。
長尾で折り返す
長尾駅までやってきた。すぐ折り返そうとすると同じ電車になってしまい飽きる。寝台特急の時間までかなりあるので1本見送りし、駅前をプチぶらり。
当てもなくぶらり
戻りは別の電車
それから駅へ戻ると次の列車。
次に乗るのは「1300形」。顔がよく似たこちらも京急出身。2000年代まで活躍した「初代1000形」を譲り受けたもの。普通から快特、本線から支線、さらに都営浅草線、京成線、北総鉄道などの乗り入れ、北総鉄道や「千葉急行電鉄(現在の京成千原線)」さらには京成線へのリースなどもあったマルチな電車だった。
この編成は「こくみん共済coop(旧全労済)」のラッピングが施され、大きな「ピットくん」があしらわれている。
至るところに面影
車内をよく見ると、「KHK(京浜急行)」の文字や「東急車両」の製造と「京急車両」と名を改めた「京急ファインテック」の改造など車両の遍歴がある。車両の歴史を象徴するこれらは譲渡車両ならでは。
長尾線×ヨルシカ
帰り道はガラリと変えて「ヨルシカ」縛り。夜のローカル線は個人的にはヨルシカが似合うと思っている。
YouTubeのラジオで「レールバス」というバス部品を使った軽量ディーゼル列車のワードが出たり、『夜行』が列車をモチーフにしている。さらにn-bunaさんのボカロアルバム『花と水飴、最終電車』にはタイトルトラックの他、『無人駅』という2曲があり、ジャケットのイラストも列車の窓だ。しかも、似ている車両がn-bunaさんの故郷岐阜にいた。この方の沿線なのかは知らんけど。
そんな理由で楽しんでる僕だが、別のところでもよく似合うし、明かりの少ない中の光景は『夜行』の世界そのものなのかも。
踏切の遮断棒が折れたのか、徐行と行き違い待ちで5分遅れたものの高松築港へ。晩ご飯を食べたら、いよいよ寝台特急や!!