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サイコロきっぷ5投目 番外編(特急券払い戻してみた)

6月11日〜12日にかけて、関西を中心に大混乱をもたらしたJR西日本のトラブル3連打。これら24時間以内に起こったことで300本以上の列車が運休、影響旅客数が約22万人という大騒動となった。

僕もそんな1人。3つ目のトラブル「運転指令ミスと信号トラブル」によって、行きの特急が2時間超えの遅延。帰りの特急が1時間遅延と2駅間の区間運休となった。

このうち、行きの特急は特急券の払い戻しの条件が発動。ルールに則って払い戻しにいくことにした。鉄道好きとしては痛い気持ちもあるし、どうせなら思い出として残したいが、せっかくそういうルールがあるなら素直に受けようと思う。経験がなかったために、払い戻しでどんなことをしているのかが気になった。

みどりの窓口へ

旅行から3日後、JR京都駅中央改札横の「みどりの窓口」を訪問した。「サイコロきっぷ」などの紙のきっぷはこういう窓口かオペレーター付き券売機「みどりの券売機プラス」で行う必要がある。

特急券を渡す

窓口の列に並んで約20分。ようやく僕の番が回ってきた。
メガネ姿、中堅そうな駅員にきっぷを見せて
「12日の特急券を払い戻したいのですが」
と言うと、すぐに目視で確認。すると「回れ左」で椅子を回転し、業務パソコンでサイコロきっぷのルールを検索。払い戻しルールに適用していることを指差確認し、バックヤードへ移動した。

いろいろ聞かれる

ときどきバックヤードから出てきては、帰りのきっぷのことを聞かれたり、変更がない旨もチェック。急な変更をするケースもあるだろうし、念入りにチェックする。

時刻表をチェック

バックヤードで必要なものを取り出した後、「JR時刻表」を開いて、日付をチェック。閑散期や繁忙期でも払い戻し金は変わってくる。

マルスの早技

確認事項が終わると、JRの発券端末「マルス」でテンキーやタッチパネルを入力。この端末の下から払い戻し金が飛び出てくる。駅員の指先の動きはよく見る感じの手際の良さ。ラストラン、1番列車のときは激しい争奪戦が全国で一斉に行われるだけに指のスピードは必須だろう。

払い戻し金

待つこと10分、払い戻し金が出てきた。その額

2530円

4000円とWESTERポイント1000ポイントを支払ったうち、約半分以上が僕の懐に帰ることになった。

今回のケースは「無割引」での返金がルール。普通のきっぷ、格安な「企画きっぷ」、旅行会社発行などきっぷによってルールは違うが、価格が安い企画きっぷでも、普通のきっぷに近い額で払い戻しが実施された。しかも大幅遅延ということで手数料がない形にもなって額も増えた。

1時間ならいいや

ちなみに、帰りの特急「はまかぜ6号」も一部が運休となってしまった。この場合も払い戻しがあったかもしれなかったが、
「1時間遅延ならいいや」
とそのまま自動改札に吸い込ませてしまった。ただ、運休がごくわずかな区間だったのと「金返せ!」と言うほど嫌な旅ではなかった。あえて返金せず、ささやかなラブの気持ちで諦める。

2度目の払い戻し

特急券払い戻しは通算2度目だが、この形は初めてだ。大分へ行く際に特急「ゆふいんの森」を予約したものの、大雨災害による運行不能で全額払い戻されたことはある。ただ、ネット予約で発券前ということで何をせずとも払い戻された。

駅員の職人芸

ネット予約ばかりに頼っていて、なかなかみどりの窓口へ行く機会がなかったが、久々に駅員の職人芸を見れたのはいい機会だった。「払い戻しってそんな感じでやるんやなぁ」という学びも得た。


たぶん、2度も3度もあるかもしれないし、非常時にやったほうがいいことや知っておきたいことは山ほどある。こういうレベルアップはあっていいのかも。

今までにないぐらいドタバタ劇だった「サイコロきっぷ“5投目”」。
6投目はどんなことになるのやら。

ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。