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合併直前、泉北高速にプチ乗車②(和泉中央→光明池→なんば)

和泉中央までやってきたが、すぐに折り返してなんばへ戻る。新今宮駅ですれ違ったレア電車を目撃して、ちょっと待ってみた。

3000系

それが「3000系」という電車。泉北高速鉄道最古参で昭和生まれのステンレス車両だ。かなり数は減らしたが、現役がちらほら残る。

南海移籍組

泉北高速→南海電車3000系
前面上部には泉北高速鉄道のロゴ、車番跡がくっきり。
ライト形状が違う3000系
中間車に後づけで運転台をつけた。
泉北高速時代に改造された。

一部は南海電車にも譲渡。南海本線(なんば〜和歌山市間)と空港線(泉佐野〜関西空港間)に拠点を移し、元気に活躍中。

復刻仕様

窓の上下に残る剥がした跡
スッポンポンみたい。

やってきたこの車両には何かを剥がしたような跡がある。本来は側面にもブルーの帯、「SEMBOKU」のロゴがあったが、来年デビュー50年に合わせて、それを剥がし、1980年代デビュー当時の復刻仕様に戻した。来年で言えば、泉北高速の合併もあるし、過渡期には打って付け。

現代の3000系(1年半前)
前面は昔から変化なし。
手書き風行き先

側面方向幕の手書き感満載の字体と相まってタイムスリップしたような気分。ホームドアが合わさると、昭和の電車が現代にタイムワープして迷い込んだようなギャップが楽しめる。

どうせなら乗りたいと思ったが、一旦、車庫へ回送された。
ただ、このまま折り返せば、乗ることができるかもしれない。

南海車両がやってきた。
どちらかと言えば、泉北車両に乗りたい僕。
泉北高速7000系
完全独自設計で丸みある車体が特徴の平成世代。

光明池駅

30分待ちつつ電車を撮りまくったが、ちょっと飽きがきた。1駅隣の「光明池駅」へ移動した。

旧デザインの駅名標
ブルーとグレーでスタイリッシュ。
マンションが建ち並ぶ駅前。

光明池駅に降りた。1995年までは終着駅で住宅やスーパー、駅ビルなどが建ち並ぶ。車庫も併設されている。

7020系
7000系に似てるが、前面扉が変わったり、扉上にディスプレイが設置された改良型。
9300系が戻ってきた。
行き先表示が窮屈。

寒空の下で粘り強く、3000系を待つ。このまま車庫に居続けることになればそのまま帰ろうとも思った。しかし、ついにやってきた。

夕空に現る3000系準急

光明池駅に滑り込む3000系

日没寸前で光明池駅に滑り込んできた。偶然ではあるが、ええなぁ思って、電車を下部にして撮ってみた。これをthreadsに載せたら褒められた😊

懐かしの「ございます、いたします」

乗ってる電車もレトロだが、車内放送もレトロ。

中もず、中もずでございます。
白鷺から北野田、河内長野方面と地下鉄御堂筋線はお乗り換えください。
この電車は準急行なんば行きでございます。

「です、ます」ではなく「ございます、いたします」という強めの丁寧語が泉北高速ではデフォルトで使われる。2000年代まで南海、阪急電車、大阪市営地下鉄(現大阪メトロ)などで用いられたが、文面リニューアルで消滅。近鉄でも列車接近放送で使われたが、ほぼ絶滅したかも。

泉北ライナー
境界線駅「中もず」を通過する列車は乗務員交代が不可能。南海乗務員が越境で担当する。

ただし、南海電車と共通のタブレット端末の自動放送や南海所属の乗務員が担当する「区間急行」と「泉北ライナー」の放送は「です、ます」になっている。南海に合併すると「です、ます」に矯正される可能性は高く、聴くことができなくなるかも。

ちょっと前まで聞けた「ございます、いたします」

今でこそ、「です、ます」が耳馴染みあるし、「ございます」が堅い雰囲気はある。それでも近鉄ユーザーの僕には少し前まではよく聴いていた。

1番のりばの電車は奈良行き特急でございます。
途中、丹波橋、大和西大寺に止まります。
特急には乗車券のほかに特急券が必要です。特急券指定番号の席にお座りください。
電車の番号は前の「くるま(車両)」から1号車、2号車の順でございます。

「ございます」もいいが、「です、ます」の方が簡潔明瞭でアリとも思う。人によっては回りくどいと感じるかもしれないし。

夕暮れの大阪・堺

中百舌鳥駅
南海は「中百舌鳥」だが、泉北高速は「中もず」と行き先に表記する。

大和川を渡ると雲間から夕暮れ。17時に日が暮れるようになって季節の進みを実感する。

電車はレトロ、音楽はモダン

見た目はレトロ、音楽はイマドキ。こういうギャップを楽しみたい僕。モダンだろうがレトロだろうが、関係ない。国鉄特急でも平気でヨルシカとずとまよを聴いているもの。

なんば駅

なんば駅に戻ってきた。仕事のコミュニケーションがしんどい、鬱っぽいと思っても、現実逃避的に遠い鉄道に乗りにいくのはいいもんだ。しかもレア電車にも会えた。

南海6000系
50年モノのステンレス電車。
ブルーとオレンジを剥がした復刻仕様もいる。

今度はこの電車の復刻仕様にも会ってみたい。帯を剥がしたいわば「スッポンポン」で「昭和な南海」にも会いに行き、好きな音楽とマリアージュさせたい。


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Yuki(ゆうき)
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