ディーゼル快速と近鉄と桜と。
「どこまで4DAYS」と並行して、「青春18きっぷ」のシーズン。2度ほど使い、3度目はどうしようと思ったが、エリアを跨いで東海地方へ。
名古屋来て、腹ごしらえして。
新快速、東海道線を乗り継いで名古屋までやってきた。
「きしめん」を食べたら、ここから「快速」で三重方面を目指す。
ディーゼル快速で「みえ」へ。
「快速みえ5号」。名古屋と伊勢市、鳥羽を直結する列車。特急並みに停車駅が絞られていて、特急の補佐も担う。そういう特性に合わせてなのか使用される「キハ75系」には特急と同レベルのエンジンを搭載し、「電車」と遜色無い加速が可能。
快速ながら「指定席」が付いている。発車直前にわずか2席のうちの窓側をゲットした。リクライニングがあるわけではなく、「着席保証」だけではあるが、満席な上に自由席はもとから混雑が激しく、列車は「2両」が基本。あるだけありがたいもんなのだろう。
そんなこんなで10時37分に名古屋を発車。
名古屋車両区が見えてくる。基本的に東海エリアのディーゼル車両は全てこの車庫で整備している。「ひだ」用のハイブリッド車「HC85系」や「南紀」用の「キハ85系」を始め、岐阜や三重で走る普通列車、「ドクター東海」こと検測車両「キヤ95系」やレール運搬車「キヤ97系」などジャンル問わずいろいろいる。
八田駅付近を始め、「みえ」が走る多くの区間で近鉄が近くを並走したり、駅を共有していたりする。「みえ」は近鉄の「急行」「特急」との対抗として走ってはいるが、
安くて本数が多い
交通系ICが使える
名古屋〜鳥羽間は全部複線(2車線)
急行のキャパシティが大きい(1両あたり21mの6両)
特急が全手段で最速
で近鉄が優位だったりする。一方で「18きっぷ」や訪日客向け乗り放題きっぷ「ジャパンレールパス」が使えたり、近鉄の急行より速くて特急より安いという間を取った価格帯が良さだったりする。
また、4月から近鉄が「運賃改定」により値上げされたため、この点は縮まることになる。
さらに「みえ」は単線での「待ち合わせ」もネックだ。乗っていた「5号」も3回は停車した。2車線区間は全体の1割ぐらい。ここも劣勢な理由だったりも。ただ、停車駅が少ない分、「急行」にはスピードで勝っている。
四日市を過ぎて、河原田駅からJRからは別れて「伊勢鉄道」へ入る。かつては「国鉄伊勢線」で名古屋から伊勢、紀伊半島へ向かう特急などのショートカットのために造られた「バイパス線」である。その一方で普通列車の利用が伸び悩んで大赤字になって民営化前に第三セクターになった。
「みえ」は「18きっぷ」「ジャパンレールパス」を利用する人が多数いるが、いずれも特例は無く、最低でも「河原田→津」の乗車券などを買うか、巡回する車掌に声を掛けて「車内精算」する必要がある。初見で乗ると大きなトラップだろう。
とはいえ、「パイパス線」故に高架区間が多いし「2車線」ではかなり飛ばす。近鉄に迎え撃つにはこれはあると無いとで全然違うことだろう。「亀山」を迂回するのはしんどいわけだし。
津駅に着いた。亀山からやってきた「紀勢線」と落ち合う。そして、近鉄もいる。
三重に来たからあの曲
そんな今回かけた曲の中にはこんなのも聴いてみた。
関西や東海3県などでCM放映されている「志摩スペイン村」テーマソング『きっとパルケエスパーニャ』。この曲の「ヤバT」カバーを三重県内で聴こうと思ってプレイリストに入れていた。
とはいえ、「ヤバT」こと「ヤバいTシャツ屋さん」のカバーで3人は『喜志駅周辺なんもない※』を歌う近鉄沿線ゆかりのバンド。おまけに「志摩スペイン村」は近鉄系列とズレてる。次は是非「近鉄特急」で聴いてみたい。
名古屋から約1時間半弱で「松阪駅」に到着。
せっかくきたのでぶらり。当てもなく来て見つけた「松坂城跡」の桜はかなり見頃になっていた。人が多くて「東海3県」では有名なのだろう。京都と大阪からでも特急の直通で来れるとはいえ、文化的に距離があるからなかなか知らないもんだ。
近鉄で「課金ワープ」
桜見てぶらりし、今度は津へ少し戻る。ただ、JRだと30分待ちになるのでここは「近鉄」を使って津駅まで「課金ワープ」をすることに。
自動改札は共同使用の「近鉄仕様」。交通系ICやQR、「PiTaPaポストペイ(後払い)」対応。ただ、ICは近鉄のみの対応。JRとの対応の差が激しい。
ベンチに座って駅弁を食し、列車を撮る。ただ、反対ホームでは黒い服の男性1人と体操服姿の中学生か高校生の女子の集団がいて、駅員が事情聴取していたのが見えた。さらに男性の隣にはガムテープで巻かれた謎の箱。すると、スーツ姿の別の男性1人が現れて、黒い服の男性のケータイを指さして「何だこれは!」と怒鳴りつけていた。これで分かった「迷惑行為」をしでかしたんだと。あの謎の箱はそういうことやってんなと。
この直前には救急車も来ていたし、車イスを手伝う駅員もバタバタしてた。思い起こせば、僕もバイトをしていて全く同じことが1つの列車で起きたがために慌てたり、無線で怒られたり。「気にしぃ」な僕は数日間は人生で最もメンタルダウンを起こして鉄道を嫌いになりかけた。それでも、ライブ見てフル回復したなんてことがあった。
フラッシュバックしながらも、やってきた「名古屋行き急行」で北上する。
沿線には桜。そんな風景と共に桜ソングも盛り上がっていく。
津駅に着いた。この駅からは伊勢鉄道で北上していくがこの続きはまた。